<1998年3月>

月末の支払いが逼迫(ひっぱく)してきた。
毎月月末に3件の支払いがある。

1、武富士・・・15,000円
2、アイフル・・16,000円
3、アコム・・・15,000円     合計:46,000円。

近くの駅前には、消費者金融が集中して入っているビルがあった。
まず、1階の「アコム」で15,000円を返済する。
すると、借入可能額が「10,000円」くらいできるため、そこで限度額いっぱ
い借りる。
そのお金と手元にあるお金を足して2階の「武富士」へ。
そこでも同じように15,000円を返済して、限度額いっぱい借りる。
(ここでも10,000円くらい借りれる)
そして、3階に行って「アイフル」を返済して、また限度額いっぱい借りる。

すると、返済を3件終えて手元に「10,000円」くらい残るのだ。
これを軍資金にパチスロへと向かうのである。

もう既に「自転車操業」の兆しが見えてきていた。

これを繰り返している限り「元金」は全く減らない。
しかも、返済をしたその場で限度額いっぱい借りるのだから、消費者金融にとっては
「好ましくない客」→「かなりヤバイ客」に見られていたのではないか?

※「DCカード・キャッシング」の支払い「50,000円」は月始めのため、パチ
ンコ屋のバイト代でなんとか返済ができていた。

ここで問題なのは、「生活費」という概念が全く存在しなくなっているということ。
手元にあるお金で飯を食い、お金がなければ飯も食べれず・・・。
まとまって入ってくるお金はギャンブル代と借金の返済に消える。

ギャンブル代が無くなったため先月作った「JCBカード」のキャッシングで
「50,000円」を借りた。

「これは翌々月の一括返済なのに、大丈夫なの?」
「なんとかなるでしょう。1回でもパチスロで勝てば10万円くらいすぐにできるって」

とても楽観的。
だが、結果は最悪な事態を招くのだが、この頃はまだ「一発逆転」でなんとかなると思
っていた。


まさか自分が借金で苦しむなんて夢にも思っていなかった。
おそらく犯罪を犯す人も、まさか自分が犯罪を犯して牢屋に入るとは夢にも思わないで
しょう。


<1998年3月現在>
 ・借入先:5件(武富士、DCカード、アイフル、アコム、JCB)
 ・借入金:100万円(ローン含む)
 ・毎月の支払い:156,000円

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名前:松下一樹(仮名) 生年:1976年生まれ  地元:広島 経歴:中学・高校と学業の成績は常に上位。部活はバスケット。大学は仙台の国立大学。。

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