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相次ぐ“性別疑惑”…「男性半陰陽」が女子スポーツに与えている影響

韓国女子サッカー選手の「性別疑惑」が話題となっています。これまでもオリンピックなどで、女子選手が検査で男性であると診断され、メダルを剥奪される事態が起こっています。選手個人の人権にも関わる、この複雑な問題についてまとめます。

更新日: 2013年11月09日

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韓国女子サッカー選手に「性別疑惑」

身長180センチ、体重74キロ
“女性版ロナウジーニョ”との異名をもつ。

韓国女子サッカー界のエースストライカー、パク・ウンソン選手が、性別をめぐる騒動に巻き込まれた

韓国実業団6チームの監督が、“性別”が疑わしいとして、パク選手を2014年の女子サッカーリーグ「WKリーグ」に出場できないよう監督懇談会で決議したことが判明。

「パク・ウンソンをこのまま試合に出すのなら、リーグ自体をボイコットすると伝えた」と5日に明らかにした

韓国女子サッカー連盟の関係者によるこの発言が、波紋を読んでいます。

▷ 女子リーグでプレーするパク選手(右)

男性のような体格とパワー、そして低い声を持つパク選手に、中国側は性別疑惑を指摘

3年前の2010年5月にも、同選手の性別に関して対戦相手となる中国チームから疑問の声が挙がっていたようです。

「性別検査は1度や2度のことではない。ワールドカップ、五輪の時も試合に出場するため行われた」とこれまでも性別騒動に悩まされてきたことを明かし、強い不快感を示した

パク選手自身、ともすれば人権に関わりかねないこの問題に対し、度々心を痛めてきたとして、自身のFacebook上で強い不快感を露にしています。

アスリートの性別検査は今も行われているの?

セックスチェックとは1960年代に国際スポーツ大会の女子の部において「男みたいな女」が出場して上位に入賞しているという問題が提示され、上位入賞者について、本当に女性なのかを検査するようになったもの

当初は裸にして体形をチェックしたりとか、更には外陰部を婦人科医が検査したり、などという選手の人格を無視したような方法が採られましたが、女性たちからの強い抗議もあり、口腔内の粘膜を採取して顕微鏡下で染色体を検査する方法が開発されました。

「性別検査」とはもはや大会に参加する全女性競技者を対象とした「一律の」「スクリーニング的な」性別検査ではない

現在では、人権上の問題から、一律の性別検査は1996年のアトランタオリンピックを最後に実施されていません。

ただし「個別の」性別検査では現在でも行われることがあって、「疑問を持たれた選手」に対して個別に世界陸連または大会組織委員会の指示でなされる

例えばドーピング検査のときに女性係官が排尿を見守った際の所見だとか、更衣室で他の選手が確認した肉体的特徴などによって疑問を呈された選手は、個別に性別検査を受ける事があるとのこと。

性別検査でクロと判定されるのは2つの場合がある

1. 医学的に純粋な男性が、偽って、または何かの事情で女性として社会的に育てられて、女性競技にまぎれこんでいる場合。
2. 医学的にも男女の判定に注意を要する性分化異常症の場合。

前者であることが発覚した場合、メダルの剥奪などが有り得ます。
後者の場合、問題は少し複雑。次の項目にまとめます。

本人も気付かない「男性半陰陽」が影響している可能性も

▷ 男性とも女性ともとれる、「中間の性」の場合、問題は複雑になる。

性腺が睾丸でも,男性ホルモン分泌が十分でないと,内外性器は完全には男性化されず,なかにはほとんど女性型となるものもある。これが男性半陰陽

男性ホルモンを多く分泌する睾丸を有していながら、外性器が完全に文化していない場合、女性として育てられ、女子選手としてスポーツで頭角を表しやすくなります。

隠れた男性ホルモン・ドーピングが、半陰陽である女子スポーツ選手の陰の体力創りに貢献していることが、オリンピックで問題になる

男性半陰陽の事例では、思春期に充分ではないながらも睾丸から男性ホルモンが分泌され、これが意図しない自然な“男性ホルモンドーピング”となってしまいます。

正常女子群に比べると、かなり男性的身体発達や性格的にも積極的攻撃的傾向が強く、スポーツ選手として頭角を現してくることが非常に多い

男性半陰陽の殆どの症例は女子としては体力が優れている為に、何らかのスポーツ選手になり、学校や地域を代表する選手になっていることが少なくありません。

自然に無意識で行われた男性ホルモン・ドーピングはスポーツ記録上の大きな問題を抱えているまま、政治的・倫理的観点から、その医学的問題を無視して、止むをえないこととして取りやめられております

現在では倫理上の問題などもあり、このように男性半陰陽により無意識で行われた男性ホルモン・ドーピングのために、メダルが剥奪されるようなことは取りやめられています。

過去に性別疑惑が取り沙汰された主な選手

南アフリカ共和国の陸上競技選手。
2009年ベルリン世界陸上の金メダリスト。

医学的検査の結果子宮と卵巣が無く体内に精巣があり、通常の女性の3倍以上のテストステロン(男性ホルモンの一種)を分泌していることが判明。両性具有と診断されたが、「画期的な和解」により国際陸連は女子選手としての復帰を認めている。

ブラジルの柔道選手。
1996年から2008年まで、オリンピック4大会に出場。

両性具有として生まれたが、女性として競技に参加することを望んだために、オリンピックでのセックスチェックに抵触しないように90年代半ばに手術を施したことにより、女性として認められた。

インドの陸上競技選手。

2006年のドーハ・アジア大会の陸上女子800mで、銀メダルを獲得したが性別検査で問題点を指摘され、メダルをはく奪される事態に。

ポーランドの陸上競技選手。
1932年ロサンゼルス大会金メダリスト。

1980年に強盗に襲われ殺害されてしまう。検死の際、彼女は実は睾丸を備えた両性具有者であることが判明。
記録を抹消するか否かという議論が発生したが、国際オリンピック委員会と国際陸連はともに抹消するといった決定はせず、彼女の残した記録は現在まで残っている。

チェコスロバキアの陸上競技選手。

1983年に最盛期を迎え、800mで1分53秒28、400mでは47秒99という驚異的な世界新記録(当時)を樹立した。
女性的でない風貌や、驚異的な記録の伸びに常にドーピング疑惑が向けられていたが、真相ははっきりしていない。
彼女のもつ800mの世界記録も未だ破られる気配がない。

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