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この記事は私がまとめました

kohojさん

影絵作家の藤城清治さん。宮沢賢治が好きでよく絵本も出されています。東日本大震災後もよく東北に足を運ばれています。藤城さんは被災地の絵を描くことが、すぐには復興の力にはならないと思いながらも、被災地の様子を何度も描かれています。

今も放射能の危険が残る原発近くでもスケッチをしに行かれていました。線量計のアラームが鳴っても、スケッチをやめようとはせず、何枚もスケッチを重ねてできた作品たちをご紹介します。

鎮魂と希望を強く感じさせる作品の数々から感じられる強い祈り

木の上に小人たちが希望の灯りを掲げています。
うねるような光の筋は津波。

NHK 番組「日曜美術館」では、潮が満ちて海水に囲まれても気が付かないほど、夢中でスケッチしている藤城さんの姿を映し出していました。

ココは畑であり、田んぼであった場所。そこを見渡すかぎりススキが生い茂っています。そして、川には魚が泳いでいます。

それでもきっとあらゆる生命は、この災害を乗り越えていく、この絵にはそんな願いが込められています。

上記の絵の中で、ちいさくて見えづらいですが、右手前にある石には、宮沢賢治の次の言葉が添えられました。

「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」

立ち入り禁止区域でも、防具に身を包んでスケッチをした!

立ち入り禁止区域のため、白い防具に身を包み、線量計を用意してのスケッチとなりました。

線量計が鳴っても、その場を動こうとしなかったそうです。

のどかとは一言ではとても言えない風景なんだけれども、だけど柿の木には柿の実がなっていたり、ススキも穂が風になびいてね。

だけど ここのススキのところは私の家だったんですよなんて涙を流しながら僕の絵を見る人がいたり、見えないというか何とも言えないものがこの風景の中には含まれていてこういうものを絵にした場合にすごく奥の深いあるいは人の心に訴えるものができるんだなと

出典NHK 日曜美術館「影絵作家・藤城清治 89歳の“風の又三郎”」

大雪の次の日もスケッチを続ける強い想い

船のてっぺんで、小人が笛を吹いています。

写真がちいさくてよく見えませんが、船に自然の猛威がふるった傷跡が描かれています。

気仙沼の座礁船を描きに行った日は大雪だったので紙が濡れて、消しゴムが使えなくなってしまって、普段は描いては消しながら形を取っていくけれど、それができないから一気に描かないと、と思って緊張しました。

出典藤城清治 光の祈り 白泉社

出典ameblo.jp

小人が笛を吹いている姿は、まるで希望の音色をかなでているようです。

真夏の炎天下の中でスケッチされた南三陸町 防災対策庁舎

2012年8月 の暑い中でスケッチをされたそうです。

波によって鉄筋がむき出しになった建物。

そこからも一筋の光が。

そして、空に羽ばたく千羽鶴が。

たくさんの千羽鶴が空へ舞っています。

木には小人たちが。

書籍でこれらの影絵が見れる本

絵が大きく見れていいです。
被災地の影絵だけでなく、藤城清治さんの歩み全体を見ることができます。

出典wbs.co.jp

書籍内 第三章「魂を込めて描く絵」内で最初に掲げられている絵です。藤城清治さんの鎮魂の祈りと復興への希望が込められた作品群が生まれました。

右下には小人が笛を吹き、天空には花火の間にフェニックスが飛んでいます。

影絵にしていく間には、普通では考えられない状況のすごさをあらためて感じます。同時にそうした傷ついたものや年月が経ったものを表現するのに、影絵は向いているなと思うんですね。

出典藤城清治 光の祈り 白泉社より

やっぱり僕が描くからには、見た人の心が癒やされたり、元気が出たり、楽しさが感じられるものにしたいなと。そういう気持ちでカミソリの刃の動き一つひとつに全精力、魂を込めて描いています。

出典藤城清治 光の祈り 白泉社より

89歳がこんなに魂込めて仕事をしているなら、若手はもっとがんばらなくてはならない、と正直に思いました。

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