男性は、お金持ちの家に生まれます。成績も悪くなかったようです。ルックスもかなりのものです。
普通なら、前途洋々、明るい未来が待っていたことでしょう。
しかし、彼の人生はうまくいきません。
小学校にも車で送り迎えをしたもらい、周囲から「王子」と呼ばれていましたが、愛や尊敬や親しみを込めて呼ばれていたわけではないようです。むしろ、否定的な意味合いで、変わった子どもと見られていたようです。
高校入試に失敗し、詳しくは報道されていませんが、挫折と失敗を繰り返し、結局は退学しています。
 高校を退学しても、いくらでもやり直しはきくのですが、24歳になった現在の彼は、無職のままでした。学校にも行かず、仕事にもつかず、職業訓練も受けず、親しい友達、遊び仲間もいなかったようです。外出はしていましたし、ネットの活動は活発でしたが、実社会とのつながりはひきこんでいるように希薄でした。

彼にはプライドはあったことでしょう。自分は本当はもっと立派な人間なのだと思っていたことでしょう。
しかし、上手くいかない。
プライドは高いが心の底には強い劣等感があるようなタイプの人は、地道な努力や下積み生活が苦手です。
彼らは、しばしば「一発大逆転」を狙います。たいては、口で大きなことを言うだけですが、勉強にも仕事にも一発大逆転の可能性が見出せない人の仲に、犯罪による大逆転を狙ってしまう人がいます。
 女性と親しくなりたいのであれば、失敗すれば、ふられたり馬鹿にされたりする危険を冒しながら、それでも、努力を重ねます。女性にやさしくされたい、尊敬されたいと思うなら、それに相応しい男性になれるように、自分を磨くしかありません。
 しかし、そのような人間関係能力は持たず、地道な努力もできず、犯罪に走る人がいます。
 彼は、「ハーレムが作りたかった」と述べています。
 女性に暴力的な行為をする人は、女性に対して強く威張っているように見えますが、実は、甘え、依存したい心があります。乱暴な心で強いものにぶつかっていくような犯罪ではなく、「甘え依存型犯罪」であることも多いのです。
 北海道の事件での弁護士によると、この男性が、
「母親役の人がいないと生きていけない」
「自分の自殺願望を止めてくれる人がほしい」と語っていたと言います。
弁護士は「女性にご主人様と言わせることで自信を持つ」性格が事件の背景にあるのではないかとも語っています。

http://www.n-seiryo.ac.jp/~usui/news2/2005/confinement.html

前へ 次へ

この情報が含まれているまとめはこちら

監禁王子【小林泰剛】『北海道・東京連続少女監禁事件』

北海道・東京連続少女監禁事件は、2001年から2005年にかけて複数人の少女が男(第二事件での逮捕当時24歳)に監禁された事件。

このまとめを見る