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トルコへ原発輸出決定、同じ日に現地から手紙「原発をつくらないで…」

トルコの原発事情と日本の原発輸出事情。現地から日本宛てに届いた手紙も紹介。国としては原発が無いと困る、しかし住民は原発があると困る…。このギャップが双方の努力をもってして、経済と環境の新しいスタイルを模索して、いつか埋まる日が来ると信じたい。

更新日: 2014年04月13日

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midori0202さん

日本からトルコへの原発輸出がほぼ決定した

トルコとアラブ首長国連邦(UAE)に原子力発電所の関連資材や技術の輸出を可能にする原子力協定承認案が4日の衆院本会議で自民、公明、民主各党の賛成多数で可決され、今国会での承認が確実になった。

4月4日の衆議院本会議で。
維新、結い、共産、社民党は反対した。

民主は菅直人元首相らが欠席、近藤昭一氏と生方幸夫氏が退席した。自民は秋本真利氏が退席。維新は石原慎太郎共同代表が欠席した。

代表的な反原発派は欠席や退席で意思表示。

くしくも同じ4日、現地から手紙が届いた

衆院本会議で採決があった4日、「トルコ反原発同盟」(英語名:Turkish Antinuclear Alliance)が日本の国会議員あてに「原子力協定を批准しないで下さい」とする内容のレター(メール)を送っていたことが分かった。

「トルコ反原発同盟」が日本・トルコ原子力協定の撤回を求めるレターを作成。

同盟は日本の国会にチャンネルがないためNGO団体「FoE」に先ず送り、FoEは参院の外交・防衛委員会に所属する国会議員21名の議員事務所にFAXで送った。

トルコ反原発同盟は原発に反対する約100の市民団体が加盟する全国組織

出典ameblo.jp

話を聞いてくれない政府。

認められていた長年の反対活動を無効化され裏切られた気持ち。

原発の技術から兵器を生む懸念、悪化する中東情勢の中で平和を保ちたいという思いなどが綴られている。

(詳細な内容は後ほど)

背景には何が?

トルコと日本、両国の狙いは

トルコは自国で作れる「エネルギーと技術」が欲しい

現在ロシア企業主体で1ヶ所目の原発工事を進めている。

さらに新しくあと2カ所を日本と一緒に作る予定が立っており、最終的には8カ所以上つくる計画だ。

トルコは1人当たり国内総生産(GDP)が1万500ドル、10年間で3倍の水準になるなど経済成長が著しく人口も増加。

'23年には経済力で世界トップ10入りを目指しているトルコ。
しかし…

発電用エネルギーの約7割を輸入に依存

資源が乏しいトルコは天然ガスなどロシアへの依存度が高い

03年の就任以降、目覚ましい経済成長を実現してきたエルドアン首相は電力安定供給を掲げて一時は中断していた原発建設に舵(かじ)を切り、現在は30年に国内発電量の15%を原子力にする計画を打ち出している

原発を外国の協力も得ながら自力で建設するため、「最先端技術を持つ日本」(エルドアン首相)から、技術を吸収したい

トルコ政府は海外勢に全面発注するのではなく、国内勢の参加を想定。そのための人材育成や技術力強化に日本の協力を求めている。

耐震性の強い原発を設計し、東日本大震災では事故も経験した日本からの技術情報は、トルコには極めて貴重だ。安倍首相が、今年5月のトルコ訪問時に、「科学技術大学」の設立を約束したことも、人材育成を急ぐトルコには大きな魅力だった。

日本は原発輸出を成長戦略の柱に

成長国への事業進出で中国、韓国などに先を越されている状況だが、そんな中で日本は原発輸出で巻き返しを狙っている。
(ライバルを押さえて一気に巻き返せるのは原発くらいだとも言える。)

福島第一原発事故以降、はじめて原子力協定を結び原発建設が決まったのがトルコ。
これを突破口に日本は信頼を得て、多くの国に技術を輸出し利益をあげたい。

日本は原子力協定を米英や中国、韓国、ベトナム、ロシアなどと発効済み。安倍政権は原発輸出を成長戦略の柱に位置づけており、インド、ブラジル、南アフリカ、サウジアラビアとも交渉を続けている。

安倍政権は成長戦略の一環として原発輸出に熱心。

原発1基の事業費は数千億円に達する。政府は2030年までに世界で最大370基の原発新設を見込む。原発輸出が日本経済を支える柱になり得ると見ている

出典社説:原子力協定 核拡散の懸念がぬぐえぬ - 毎日新聞

首相は「日本は世界一安全な原発の技術を提供できる」と言い切る。
本当にそうであれば、輸出によって世界の原発の安全性向上に貢献できる。原発は、天然ガスや石炭などによる火力発電に比べ二酸化炭素の排出量も少ないが…

トルコの原発プロジェクトの総事業費は1カ所あたり2兆円規模。3カ所なら総額6兆円。世界の原発メーカーが色めき立つのも無理はない

各国の原発市場にフランス、ロシア、日本、中国、韓国、それに米国のメーカーがひしめき、それぞれ政府を巻き込んで熾烈(しれつ)な受注競争を繰り広げている。昨今、受注獲得が目立つのはロシアと中国でいずれも国ぐるみの手厚い資金支援を売り物にしている。

欧州企業が次々と撤退していく穴を中国や日本が埋めている現状。
いままで中国企業を使わなかったイギリスも中国に頼り始めた。

いまお金が欲しい日本。いま原発が欲しいトルコ。

先進国は原発を減らしていく考えで、原発市場はどんどん縮小していく。

しかしまだ、成長国では需要がある。
日本としては「今のうち」に仕事をとりたい。

日本国内では仕事が無い

日立は3.11以降、日本国内での原発新設が見込めなくなったため、英国内で4~6基の新設計画を持つホライズン社買収に踏み切った。

原発を導入したいと思う国が少なくなってきて、原子力産業は焦っています。原発企業のための市場がないのです。福島の事故以降、日本国内でも三菱、東芝、日立にはもう原発の市場がないことが明らかになりました。国内にはビジネスがないのです。

そんな状況の中、日本の日立はなんとかリトアニアで原発建設の優先交渉権を獲得することができましたが、それだけでは日本の原子力産業のための市場には不十分です。

これでは原子力部門が維持できなくなってしまうという状況の下で、安倍首相が国際的に原発のPRマンのようにふるまい始めました。

しかし懸念される「リスクの高さ」

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