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一切報道されない「子ども・子育て新システム」の重大な問題点とは

今、政府が実施を急ぐ「子ども・子育て新システム」・「幼保一体化」などの、子供の保育に関する制度改革。メディアでの報道では、「待機児童0」などのメリットが大きく報道され、一般国民は「こんな良い制度改革なら!」と思ってる方々も多いはず。でも、本当は・・・

更新日: 2015年01月29日

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masyan0238さん

今、政府が実施を急ぐ「子ども・子育て新システム」・「幼保一体化」などの、子供の保育に関する制度改革。

メディアでの報道では、「待機児童0」などのメリットが大きく報道され、一般国民は「こんな良い制度改革なら!」と思ってる方々も多いはず。

でも、本当は・・・こんな問題点を多く抱えてたんですね。
ほんの一部ですが、私たちの生活に直結しそうな、問題点を数点挙げてみました。

保護者の負担増問題

保護者の負担増は避けられない

こども園給付以外の部分については公費補助がなくなるため、保護者の負担増は避けられないでしょう。たとえば、認定された保育の必要量(給付の上限)を超えた場合は、市町村の延長保育事業を利用できれば、多少負担が軽減されますが、それができなければ、全額自己負担となります。給食費は実費負担(もしくはわずかな公費補助がなされる程度)となり、保護者にとって大幅な負担増となるでしょう。入学金・体操・音楽などの追加保育料なども各園まちまちに追加徴収され、早朝・夜間・土曜日等の保育は割増料が徴収される可能性があります。

金銭的負担をしなければ保障されない権利

相当の期間を定めて支払いを催促しても、保護者が保育料を滞納し続けている場合、契約を解除することができます(民法541条)。つまり、保護者の保育料の滞納を理由に、子どもの退所を求めることができるようになります。

保育料の滞納・未払いの蓄積は、施設運営に赤字

保育料の滞納があることも「正当な理由」となれば(直接契約を前提とすればなるであろう)、障害を持つ子どもや生活困窮世帯の子どもなど、本来最も保育を必要としている子どもが保育を受けられなくなります。

新システムでは待機児童は解消できない

認可(もしくは公立)保育園の増設という方策はどこにも出てきません

新システムが待機児童解消策として考えている方策は、①幼保一体化による幼稚園の空き定員の活用と、②地域型保育にかかる保育施設等(小規模保育、家庭的保育など)の増加分の活用、の2つであると考えられます。
上記の①、②によって待機児童が解消できる見込みがあるのでしょうか。答えはNOです。

保育を営利企業まかせにしていいのか

「企業」という形で運営する以上、利益を出さなければならない

以前、川崎市でMKグループが運営する「ハッピースマイル」という認可保育所2カ所が倒産し、閉鎖された事件がありました。倒産の日に保育園で話を聞いた多くの保護者が「なぜ? 認可保育所だから安心していたのに」と泣き崩れていました。親会社は保育所開設、運営の資金を、会社の別部門に流用し、倒産したことがわかっています。また、開設時に市を信用させるため、預金証明に必要な残高を確保する金を高利貸しから借りたこともわかっています。

企業保育所の利益を自由に株主に「配当」できる

企業であっても、保育所に流れるお金は「公金」です。配当を認めるということになれば、企業保育所を持っている人は、それだけで「財産」になるのです。
 しかし、新システムの制度設計では、新たに多くの企業が参入してくることを目指しているようです。不安定な経営で保護者と子どもの安心を脅かし、公金を儲けにつなげていくようなことが堂々と認められてしまうのは、まったく許せないことです。介護保険制度の例を見ても、多くの企業が参入し、撤退していきました。

バラバラの保育時間と保育内容の格差

曜日、時間帯によってグループのメンバーが変わります

「新システム」では、保護者の就労時間などを基準にして必要保育時間を認定するので、子どもたちが保育を利用する時間がばらばらになり、集団での生活や遊びは困難になります。
イギリスでは親の事情によって子どもの保育時間はまちまちで、保育料もそれに連動します。したがって曜日、時間帯によってグループのメンバーが変わります。
「新システム」は、この「保育サービスのセット販売」を進めようとしているのです。

ランク別料金になるかもしれません

施設側は付加価値として多様な保育のメニューを提供し、「実費徴収」「上乗せ徴収(入学金、課外活動費用等)」が可能になり、料金別の保育メニューになるかもしれません。
 給食・おやつも別途徴収のようです。これまでのように旬の素材を生かしたり、自分たちで栽培した野菜で調理活動をしたり、食べる子の顔が見えるところで作り、その日の保育や子どもの体調などに合わせたり、親の相談にも応じてきたことが、「実費徴収」「上乗せ徴収」の対象になり、ランク別料金になるかもしれません。

保育内容にも格差が生まれます

いくつかの国では、子ども向けの英語・コンピューターのプログラム・音楽のレッスン・水泳などとともに、親向けのヨガやアートや教育コースも商品化され、「裕福な家庭の親子が利用」していたそうです。保育の市場化は、保育内容の格差を生み、それを利用できる子とできない子をうみだします。

過疎地の保育所はどうなるか

子育てしにくい地域となってしまうでしょう

政府案によると、公立保育所はこども園給付の対象となりますが、その財源である一括交付金の対象ではなく、これまでの通り、地方交付税による措置となっています。町村の公立保育所運営のための財政負担は軽減されません。一括交付金の配分においても「まとめ」では明記されていないので配分方法は不明ですが、これまでのワーキングチームの議論では人口割りと保育需要によるとされています。人口減少が進行している中山間地域では交付金の配分も少ないため、財政面から保育所の統廃合に歯止めはかからず、地域の保育・子育ての基盤の衰退がさらにすすみ、子育てしにくい地域となってしまうでしょう。

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