また、犯人が階段の踊り場で火をつけた新聞紙の燃え残りを徹底して分析し、印刷のズレやかすれ、紙の質などから新聞の種類を特定し、その新聞が配られていた地域も特定出来た。

犯人が逃走に使った車に関しても捜査は進められ、似たような車を持っている人間全てを捜査の対象とした。その数は青森県全域で27000台にものぼったが、これらを一件一件当たって確実に捜査網をせばめていった。

似顔絵が公開され、車もほぼ特定されると、小林はいずれうちにも聞き込みが来るのではないかと思うようになってきた。

警察が来た時のために、小林は事前に妻に言っておいた。
「武富士の犯人はうちと同じ車に乗っていたらしい。俺は犯人じゃないが、疑われると面倒だからよ。警察が来て事件の日のこと聞かれたら、お前がパートに乗って行ってたことにしろよ。」

「そうねえ。面倒なのも嫌だし、その方がいいわね。」何も知らない妻はすぐに同意した。

後に本当に弘前署の署員が聞き込みに小林の自宅を訪れた時にも、妻はこの通りに証言してやり過ごしている。

また、捜査をかく乱させるために小林は、下のように書いた手紙を青森テレビの建物の前に置くという小細工も行っている。
「犯行に車は使っていない。ガソリンは購入していない。私は40代ではない。」

あまりにも汚い字で幼稚な内容であり、捜査の混乱を狙ったものであるということは明らかで、警察側も本気にはしなかった。

一方、似顔絵の方からは「似ている」という人物の情報が280件寄せられていた。こちらも一人一人捜査に当たっていった。

似顔絵に似ている人物、車、使われた新聞紙とその配布された地域など、徹底して捜査していった結果、ついに警察は小林へたどりついた。

似顔絵に極めてよく似ているという点はもちろんであるが、その他の条件が全て当てはまっている。小林の家に聞き込みに行った時には、事件当日、車は妻が乗って出た答えているが、身内の証言などは信用性が低い。

また、小林は、事件の前日と当日は会社を休んでおり、事件前日に市内でガソリンを購入していることも警察側は突きとめた

http://ww5.tiki.ne.jp/~qyoshida/jikenbo/047takefuji.htm

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武富士弘前支店強盗殺人・放火事件とは【小林光弘】

武富士弘前支店強盗殺人・放火事件(たけふじひろさきしてん ごうとうさつじん・ほうかじけん)は、2001年5月8日に青森県弘前市田町で起きた強盗殺人・放火事件である。

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