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日本は後進国(´・ω・)50年で進化を遂げてきた【ピルの歴史】

ピルとは経口避妊薬の事で、英語名をOral Contraceptives(OC)と言います。女性主体で行える避妊方法として研究されてきたピルですが、現在では避妊以外の効果にも注目され徐々に普及率は高くなりつつあります。このピルが出来てからの歴史の概要を紹介します。

更新日: 2014年05月19日

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lasuvezuさん

【1960年】アメリカで初の認可

ピルは意外にも歴史が浅く、初めてピルが経口避妊薬として人気されたのは1960年のアメリカで開発された【エナビット10】です。

今出回っている低用量ピルではなく高容量の経口避妊薬でした。

http://allabout.co.jp/gm/gc/303070/

ピル誕生のきっかけは、半世紀前にさかのぼります。当時、アメリカでは繰り返される人工妊娠中絶の悲劇がありました。受胎調節の運動家のマーガレット・サンガー女史は、中絶で悩む多くの女性を救うために、女性自ら避妊ができるペッサリーを普及させようと精力的に活動していたのです。

「エナビット10」は、ノルエチノドレル(黄体ホルモン剤)9.85mg+メストラノール(卵胞ホルモン剤)0.15mgのホルモン配合剤です。

出典http://低容量ピル.com/?cat=4

現在の低用量ピルとは違い、高用量ピルを使用していたため、胃腸障害、静脈血栓塞栓症、発癌性などのリスクがあると問題視されました。

1968年頃、ピルの服用率が低下

血栓症について問題があるという影響からです。

出典http://低容量ピル.com/?cat=4

それ以前にも、悪心や嘔吐の副作用があるということで、服用率はさほど伸びていませんでした。

1969年エストロゲンの制限

1969年に、国際家族連盟(IPPF)や世界保健機関(WHO)から、勧告が出されました。「ピルのエストロゲン量は50ミリグラム未満が望ましい」ということです。

出典http://低容量ピル.com/?cat=4

ピルのエストロゲンは、女性らしさをあらわすものです。膣の自浄作用があり、皮膚や膣壁の潤いを保つために働きます。働いてくれるのなら、量が多ければ多いほどいいかと増やしていくと、血栓症や肝機能障害がでてしまいます。

【1973年】初めて低用量ピルが開発

副作用が多かった高容量ピルから低用量ピルの開発が進みました。

高用量や中用量の違いは薬に含まれる卵胞ホルモンの量の違いであり、50μg以上を高用量、50μgを中用量、以下を低用量と言います。

http://homepage3.nifty.com/m-suga/pillhistory.html

低用量のピルが開発された事で、静脈血栓塞栓症などの卵胞ホルモンによる副作用の症状も緩和されてきたのです。

ピルの開発歴史は、避妊効果の維持と副作用の減少にあります。ピルの開発の時期によって卵胞ホルモンの量や黄体ホルモンの量は様々な変化をしてきました。

低用量ピルになって、欧州では、急速にピルの服用者が増えたのです。しかし、1970年半ばにピル服用率が低下しております。これは、35歳以上で、しかも喫煙嗜好のあるピル服用女性に心筋梗塞などの心循環器系疾患による死亡例が大きく報道されたからです。

1980年代、さらにピルは改善

副作用の少ない製剤にするための研究と開発

出典http://低容量ピル.com/?cat=4

卵胞期、排卵期、黄体期という月経周期にあわせて、ホルモン剤の配合を変える段階型ピルができたということは、ピルが改良されてきた例です。
副作用を抑えるためにピルを低容量化したところ、不正出血がでてきてしまったという問題を解決する方法としての段階型ピルです。

出典http://低容量ピル.com/?cat=4

日本で低用量ピルが認可されたのは1998年…大分遅かったのです

日本では避妊を目的とした低用量ピルの使用は1998年に認められましたが、世界的にみればこの認可は非常に遅く、日本はピル後進国だともいわれています。

http://www.hhk.jp/gakujyutsu-kenkyu/ika/110725-070000.php

低用量ピルは開発された時期や、使用している材料によって第1世代、第2世代、第3世代とわかれています。体質などにも左右されるので一概にはいえませんが、新しいピルになるごとにリスクは軽減されているといえるでしょう。

一時は承認されるかと見られていたが、中央薬事審議会配合剤調査会での審議がほぼ完了した1992年に、厚生省がHIVの感染拡大を配慮して、審議を中断した。しかし、1995年 4月、調査会での審議が再開、 9月には「HIV感染とピルの使用率との間に明確な相関は認められない」と言う結論に達した。

低用量ピルがわが国で、経口避妊薬として正式に認可を求める動きが出始めたのは、1985年になってからで、日本母性保護医協会と日本産科婦人科が、低用量ピル臨床試験の要望書を厚生省に提出した。

日本ではまだまだ普及率が低い

低用量ピルの認可がおりたのが遅かった日本は今でも認知度が低く、また正しい知識を持っている人が少ないのが現状です。「ピル=避妊薬」という程度の知識しかない人も多くないます。

低用量ピルは避妊以外に、生理痛の緩和やPMSの軽減、卵巣がんの抑制など様々な女性に嬉しい効果もあります。

http://www.ikecli.com/pill/oc

ピルは月経困難症やPMS(月経前症候群)の症状の軽減、子宮内膜症の治療などにも利用され、女性の生活の質向上や社会進出などに貢献しています。実はピルは避妊よりも生理の改善のために利用している女性の方が多いんですよ。

日本では欧米と比較してピルの普及率が非常に低くなっています。欧州では約30~50%、アメリカでは18%の普及率であるのに対して日本では1~3%といわれています。

この差は、どこから来ているのでしょうか。第1に、副作用の多い薬剤という誤解、そして確実な避妊効果や利点が理解されていない点にあると考えています。
 これらの点をクリアしなければ、普及率の上昇は期待できません。多くの女性たちが低用量ピルを受け入れるためには、副作用の多い薬剤ではなく、むしろ、がんの罹患率低下なども含めて多くの利点があり、本来の目的である避妊に関しても最も確実な方法の一つであることを、いかに伝えるかにかかっています

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