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資料から見る神獣「白澤図」

マンガ「鬼灯の冷徹」のヒットにより一躍有名になった神獣白澤。でもこれまで白澤を知らなかったという方も多いのでは? 実は白澤は日本でも中国でも歴史的資料が豊富な人気神獣。これを機会にちょっとお勉強してみるのもいいかも。

更新日: 2014年05月26日

nemurinezumiさん

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そもそも白澤とは何なのか

白澤は知識を司るといわれる中国の神獣です。
人と会話することができ、善政を敷く為政者のもとに姿を見せるといわれています。

中国の神代の頃、黄帝という伝説の皇帝が白澤に出会い、世を治める助言を授かったとされています。その具体的内容が11,520種の妖怪の素性。

その頃は「天災や病」=「妖怪がひきおこすもの」とされており、その対策が切実な問題でした。白澤は人々にそれらへの対抗策を与えたのです。

おそらく日本で最も有名な白澤図である、鳥山石燕の『今昔百鬼拾遺』。

つまり白澤図は医学書であり、防災マニュアルともなりうる貴重な書となりました。

出典ameblo.jp

「北斎漫画」より。

人に病や天災への対抗策を授けた白澤は、人々の信仰の対象となりました。

民衆に広まる「白澤図」

人々に天災や病から身を守る術を授けた神獣白澤。

民衆は「病除け」「厄除け」として白澤の描かれた図を持つようになりました。

八隅蘆庵著作「旅行用心集」より「白澤図」の頁。

江戸時代後期の著作「和漢年代記集成」より。

同じく江戸期に描かれた 「白澤之図」。

為政者の瑞兆として

また為政者は己の治世をより良きものとするため、瑞獣である白澤の図を己の周囲の建築物等に好んで描かせました。

日光東照宮の拝殿に描かれている白澤図。将軍座所のすぐ裏に描かれており、為政者に白澤が好まれていたことがわかります。

絵師の描く白澤の姿

後、中国と日本では縁起物として白澤図が描かれてゆくようになります。

ちなみにその外見的特長は
・一対の角が生えている(冬になると生えるという話も)
・下顎に山羊のような髭
・通常の位置に加え、額と胴体の左右に3つずつ目をがある。(合計9つの目)
以上との事。

長野県長野市戸隠神社所蔵「白澤回避図」。

神原文庫より「白沢避怪図」です。

南宗画を得意とする及川窟堂の描いた「白澤図」です。

城間清豊の描いた白澤之図です。

為政者や著名な描き手が好んで描いた題材ではあるのですが、今の日本ではむしろ四神(青竜・朱雀・白虎・玄武)のほうが有名な気も。

白澤図は民衆に好まれたぶん現存してる資料も多いので、博物館・美術館などに行かれた折に少し気をつけて観ていると、思わぬところに白澤がいるかもしれません。

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