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ジジコジさん

千と千尋の神隠し

スタジオジブリの長編アニメーション映画。監督は宮崎駿。2001年7月20日に日本公開。興行収入300億円を超えた大ヒット作品である。

4コマで

映画評論家、町山智浩が語る千と千尋の神隠しの真実

宮崎駿の『千と千尋の神隠し』に関しては柳下毅一郎の対談本『映画欠席裁判』その他で書いてきたとおり、娼館を舞台にした物語である。
しかし、そう指摘されると怒る人が多いんだ、これがまた。
 主人公は「湯女」として働かされるのだが、国語辞典でも百科事典でも何でもいい。「湯女」という言葉を引いて欲しい。
たとえば『日本大百科全書』にはこうある。
「温泉場や風呂屋にいて浴客の世話をした女性のこと。一部は私娼(ししよう)化して売春した」
『大辞林』にはこうある。
「江戸時代、市中の湯屋にいた遊女」、
『岩波古語辞典』だと「風呂屋に奉公し、客の身体を洗い、また色を売った女」。
「そういう見方もある」だの「そういう解釈もある」だのというレベルではなく、「湯女」とは「娼婦」を意味する名詞なのだ。

千尋が就いた湯女とは

当時は風呂屋に女をおいて、客の身体を洗う他にも伽をさせた風習が各地にあり、江戸では200軒もの湯女風呂があったといいます。これは大松楼別荘、花やしきの内風呂

主人公は「湯女」として働かされるのだが、国語辞典でも百科事典でも何でもいい。「湯女」という言葉を引いて欲しい。
たとえば『日本大百科全書』にはこうある。
「温泉場や風呂屋にいて浴客の世話をした女性のこと。一部は私娼(ししよう)化して売春した」
『大辞林』にはこうある。
「江戸時代、市中の湯屋にいた遊女」、
『岩波古語辞典』だと「風呂屋に奉公し、客の身体を洗い、また色を売った女」。
「そういう見方もある」だの「そういう解釈もある」だのというレベルではなく、「湯女」とは「娼婦」を意味する名詞なのだ。

ただし、昔から風俗においては初潮前の少女は見習い(半玉という)として下働きをさせられる。千尋の場合はまだ、その段階だ。

トルコ風呂がトルコ人からの抗議でソープランドに改名された時、最後まで残った有力候補は「湯女風呂」だった。もし、湯女風呂になっていればソープ嬢は「湯女」と呼ばれていたはずだ。

宮﨑駿本人も語っている

日本版「プレミア」の2001年6月21日号で、監督本人が“「今の世界として描くには何がいちばんふさわしいかと言えば、それは風俗産業だと思うんですよ。日本はすべて風俗産業みたいな社会になってるじゃないですか」”と答えているらしいのだ。
「ロマンアルバム 千と千尋の神隠し」のインタビューでも、湯屋に大浴場がない理由を聞かれて、こう答えている。

千と千尋の神隠しの原点は

風俗産業で働く少女を主人公にするというアイデアを出したのは鈴木敏夫プロデューサーで、「人とちゃんと挨拶ができないような女の子がキャバクラで働くことで、心を開く訓練になることがあるそうですよ」というようなことを宮崎監督に話したら、「それだ!」とアニメの発想がひらめいたそうだ。
ちなみに「プレミア」誌のインタビューで鈴木プロデューサーは「カオナシは宮崎監督だ」と言っている。

客の神様が全て男なのは

ちなみに、少女が娼婦に身を落として、自分や親の罪を贖うという物語は実は世界中のあちこちにある。お姫様や絶世の美女が苦界に落ち、我が身を男たちに与えていくが、本当の優しさにめぐり合った時、天女になって天に召されるという草紙だ。

千と千尋の客が神様(全員男)なのは、古来、神に仕えるものと娼婦は同一視されていたからだ。
古代から、世界各地の神殿の巫女は売春もしていた。
最も聖なる者と最も下賎なる者は同じと考えられていた。
日本に限らず、世界中で神に仕える女性は同時に娼婦でもあった。

ラストのシーンにもこんな意味が

最初、トンネルを抜けようとするとき、怖がった千尋が母にすがりつく。母は「千尋、そんなにくっつかないで。歩きにくいわ」と言う。
そして終盤、今度はトンネルを抜け出るときに、千尋はまた母にすがりつき「千尋、そんなにくっつかないでよ。歩きにくいわ」と言われる。
一般的な展開ならば、千尋が成長して、母にすがりつかずにしっかりと歩く、という描写にするだろう。どうして、そうしなかったのか?
おそらく、それは、成長物語に対する不信だ。
“最近の映画から成長神話というようなものを感じるんですけど、そのほとんどは成長すればなんでもいいと思っている印象を受けるんです。だけど現実の自分を見て、お前は成長したかと言われると、自分をコントロールすることが前より少しできるようになったぐらいで、僕なんかこの六十年、ただグルグル回っていただけのような気がするんです。だから成長と恋愛があれば良い映画だっていうくだらない考えを、ひっくり返したかったんですね。”(『折り返し点』P267:『ロマンアルバム 千と千尋の神隠し』)

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