ハジチ彫りを生業とする針突師(ハジチャー)が居て、各地を廻り、「首里那覇では今、菱形模様が流行っている」などと、情報を提供してハジチ商売をしていたようだ。
場所によっては、心得のある者が、その地域のハジチを一手に引き受けていた…地方の女子たちは、1〜2年に一度やって来る針突師を心待ちにしていたんだって。
…親たちも、この針突費用稼ぎだけは、大目にみていたようだ。むしろ、奨励していたような節がある。
初めて針突をする手を「サラ手。サラてぃー」と言い「まっさらな手」を意味する。奇数年齢の年の吉日を選び、そのサラ手に「ハジチ」が施されると、家族はもちろん、友人知人が集まり、祝いの座が設けられた。美風だったのである。
針突の所要時間は存外に短く、3、4時間。術後はトーヌカシー(おから)で突き跡を洗い、痛さと腫れを引かせたようだ。
トーヌカシーには民間療法の特効があったのだろうか。神経が細やかな指や手の甲を針で突くのだから、痛くないわけがない。
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現代では人形、絵画、マンガ、ゲームなどでは再現されることがない、かつての民族習慣である針衝 針突(はじち ハジチ ハヅキ はりとつ)についてまとめました。