風営法を所管する警察庁生活安全局生活環境課の課長補佐であった蔭山信氏が執筆した同法の解説書においてすら、個人的見解としつつ、「パチンコ営業においては、実際には、第三者による景品買い取りが行われ、客の多くは、これにより賞品を現金化しているといわれている。このような賞品買い取りは、健全な大衆娯楽を提供するという風営法の理念のひとつと必ずしも一致しない常態にある」と述べられている(『注解風営法』<蔭山信/東京法令出版>530頁)。
 このように、現在のパチンコ営業については、いわばグレーの部分があると考える人も一定数いることから、その「疑念」を払拭するべく、パチンコのために新たな法律、すなわち、風営法とは別の法律を制定して、パチンコにおける換金を明文で合法化するほか、現行の風営法による規制内容よりも緩和しようという動きがある。
 実際、2010年には、当時与党であった民主党の議員連盟「娯楽産業健全育成研究会」が、パチンコに対する規制緩和及び将来のパチンコ換金合法化への足場を築くことを目的とした「遊技業に関する法律案」(パチンコ新法案・新遊技法案)をまとめ、関連業界団体への意見聴取を行うなどしていた。現在も、パチンコ業界は、多数の国会議員を「アドバイザー」として抱え、新遊技法案の熱心な研究を継続して行っている。
 カジノが特別法によって解禁され、厳格な要件の下に換金が合法化されるとした場合、それと対比される形で、「ではパチンコはどうなのか」ということが必然的に議論の対象となる。その際、三店方式による事実上の換金問題とともに、パチンコの依存症問題や多重債務者問題も俎上に載せられ、パチンコ産業への風当たりが厳しくなり、風営法の取り締まりも厳しくなることが想定される。そのため、パチンコ業界としては、支援する政治家を動員して、カジノと同様に新たな特別法を制定し、換金行為を明文で合法化するとともに、規制緩和を図ろうとしてくる可能性がある。

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