カジノ経営に無くてはならないものが2つあります。ひとつはヤクザへの「エンソ」別名みかじめ料です。これは先ほど50万~100万と書きました。これはかたぎの人間がカジノをやる場合かならず必要です。その街の事情によっては2箇所に払わなければならないケースもあったりしますが、まあこれを払っておけばあまり大きなトラブルにも見舞われることはないでしょう。
 あとひとつですが、これが先ほどもちらっと触れた警察とのパイプ役になるブローカーへの情報量です。額はその人のパイプの太さしだいでまちまちですが、実力のあるひとになると1件のカジノから160万もらっている人もいます。(もちろん彼が診てる店は東京中にありますから、その報酬総額はなぞです)そうです、へたなヤクザよりもらっているのです。そのかわりカジノにとっては生命線である警察の動きが逐一はいってきますので、ここはケチってはいけない部分です。実力のあるひとは情報を流すだけではなく、その店を摘発から守ることすらできます。実際東京にはそんな実力者がいますが、彼が見てる店が摘発されることはありえないでしょう。(負けた客が腹いせに通報して所轄の警察官が店内にどっとなだれ込んでも、彼のちからで摘発を免れるほどです。もはや現場の警察官の力の及ぶところではありません)
 そういったブローカーのことを夜の商売の人々は「デコのつなぎ」と呼びます。どういう意味かというと、デコというのが警察官のことです。みなさんは夜の街で片手のコブシをおでこの前に持っていくしぐさをする男をみたことがあるでしょうか。この動作はおもにスネに傷ある商売の人間が警察官がいることを仲間に伝えるジェスチャーなのです。(警官の帽子のおでこの部分には桜の大門が入っていますが、それをコブシで表現するわけです)そこから警察官を指す言葉として「オデコ」「デコ」「デコスケ」あるいは「帽子」という隠語が使われます。なのでこういったブローカーのことを「つなぎ」「でこのつなぎ」といったりするわけです。
 なんかしょうもないこと長々書きましたが、まあ現実はこんなもんです。警察官も人の子なら犯罪者も人の子、持ちつ持たれつでなりたってるのです。

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