与えられた大きさの一資本が、その割合は変わるにしても生産資本、貨幣資本、商品資本という別々の形態に分かれ(略)総資本価値全体のいろいろな部分が絶えずこれらのさまざまな状態で相並んで存在し機能している(略)循環は、互いにからみ合い、互いに前提し合い、互いに条件をなし合っているのであって、まさにこのからみ合いのなかで社会的総資本の運動を形成するのである。

出典カール・マルクス『資本論 第2巻』(マルクス=エンゲルス全集刊行委員会訳、大月書店)から引用

これがマルクスの「社会的諸関係のアンサンブル(総和)」。『資本論』はこんな現実の「からみ合い」のレベルで経済事象を考察しようとします。たとえばこの第二部では、商品の流通費や保管費などもかなり細かく論じられていたり、リアルに即した追求のすごみを感じさせます。

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《大学入学共通テスト倫理》のためのカール・ハインリヒ・マルクス

センター試験の倫理科目のために哲学者を一人ずつ簡単にまとめています。カール・ハインリヒ・マルクス(1818~1883)。キーワード:「物象化」「生産関係」「労働者(プロレタリアート)」「社会的諸関係のアンサンブル(総和)」「労働疎外」主著『経済学批判』『資本論』『経済学・哲学草稿』『共産党宣言』

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