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千と千尋の神隠しに出てきた日本古来の謎風習「エンガチョ」とは?

宮崎駿監督の映画「千と千尋の神隠し」に出てきた謎の「エンガチョ」シーン。この仕草は古くからある日本の民族風習の一つです。

更新日: 2014年07月06日

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千と千尋の神隠しで出てきた言葉「エンガチョ」って何?

『千と千尋の神隠し』では、日本の古来の習俗をも扱った場面が出て来ます。それがエンガチョの場面です

ハクが吐き出した契約の印鑑には、呪いが施されていて、その呪いの象徴である虫を千尋が足で踏みつぶしています

この時、釜じいが「エンガチョ! 千、エンガチョ!」と叫び、
千が手で輪っかを作った後で、(円=縁を)「切った!」と叫ぶ場面があります

エンガチョは穢れを防ぐためのおまじない

エンガチョは、日本における民俗風習のひとつ。主に児童の遊びとして取り入れられた風習で、ある種の穢れの感染を防ぐための特別な仕草である

口で「エンガチョ」と囃し、指先や身体で防御の印を結ぶことで不浄なものの感染を防ぐ事が可能となっている

辞典などでもその由来は不明とされているが、歴史学者である網野善彦さんによるとエンは穢や縁を表し、チョは擬音語のチョンが省略されたものであるという

チョンはちょん切る(無造作に切る)のチョンです。他にも「因果の性(いんがのしょう)」の転訛とする説や「縁が千代切った」の略であるといった説があります。

(呪いの虫を踏み潰して)穢れてしまった千尋に対し、その穢れから縁を切る!意味で、エンガチョが使われてます。縁を切ると、穢れから解放される、、、という仕組みです

エンガチョには印を結ぶだけのものと、第三者に結んだ印(縁)を切ってもらうものがあります。

私の頃は「うわっきもちわるいッ!」って意味で使っていた気がします

不浄なものそのものを指してエンガチョという場合もあるそうです。「千と千尋」の英語版ではエンガチョがGross out(気味悪い)と訳されています。

また子供の遊びにも使われる

エンガチョは不浄のものを防ぐために囃したてる子供による口遊びのひとつである

子供が汚い物や人(汚い物を触った人)に触れたとき周りにいる友達に触れることで汚れを移すという遊びをするが、エンガチョはその際に使われる囃し言葉

例えば道路にあった犬の糞を踏んでしまった子供が、隣りにいる友人に触ることで汚れ(鬼)は触れられた者に移る

しかし「エンガチョきった」といいながら両人差し指でバッテンを描くことで汚れ(鬼)は移せなくなる

テレビ番組の影響でバリアとも呼ばれるようになった

時代を経るにつれ1960年代からテレビ放映されたウルトラマンや鉄人28号などの影響を受け、バリヤーなどと呼ばれるようにもなった

「バリア」は、ウルトラマンなどのテレビ番組から来ているものと推測されます

ワンピースのバルトロメオがバリアを張るジェスチャーもエンガチョの一種です。あるアンケートでは100人中97人が子供の頃にバリアをはったことがあると答えたそうです。

実は鎌倉時代から続いている風習

日本の民俗風習に於ける「穢れを防ぐ行為」は古来よりあるとされ、13世紀ごろの『平治物語絵詞』には信西の生首を見ている人々が人差し指と中指を交差させている図が確認できる

エンガチョはこうした古来より培われた鉤十字の魔除に起源を持ち、戦前ごろより頻繁に行われるようになった

迷信では霊柩車が通過したり葬列を目撃したときに親指を隠さないと「親の死に目に会えない」「親が早死にする」などと信じられています。霊柩車や葬列というのは死や穢れ(ケガレ)を連想させ、更に親指は親を連想させる事から、親指を守る事は親を守ることになる事から、このような迷信が出来たそうです。エンガチョの印でも親指を隠すものがあり、穢れを防ぐという点も共通するので、エンガチョの一種といってもいいのかもしれません。

地方・時代によってとにかくバリエーション豊富なエンガチョ

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