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【BNCT】最新のがん治療方法、ホウ素中性子捕捉療法って何?

中性子捕捉療法(BNCT Boron Neutron Capture Therapy)とは、中性子とそれに増感効果のあるほう素との反応を利用して、腫瘍細胞のみを選択的に破壊する治療法です。臨床研究段階ではあるものの、難治性癌の切り札として期待されてます。

更新日: 2016年01月07日

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chemnoteさん

BNCTって何?

中性子とそれに増感効果のあるほう素との反応を利用して、正常細胞にあまり損傷を与えず、腫瘍細胞のみを選択的に破壊する治療法

ホウ素化合物をあらかじめ投与しておき、腫瘍にホウ素が集まったときに熱中性子線を照射すると、ほう素化合物をほとんど取り込まない正常細胞はあまり大きなダメージを受けませんが、ホウ素をたくさん取り込んだ腫瘍細胞では細胞内部でホウ素と熱中性子の核反応が生じ、核反応により発生したアルファ線と7Li粒子が腫瘍細胞のみを殺します。大きな利点は、アルファ線も7Li粒子もおよそ10ミクロンしか飛ばないため、正常細胞を傷つけることなく腫瘍細胞のみが選択的に治療できることです。

BNCT はもともとの原理は米国で見出されましたが、その研究は我が国を中心に発展してきました。その中で、通常の放射線治療では治癒困難である脳の悪性膠腫や皮膚悪性黒色腫、放射線治療後の再発頭頸部がんなどに劇的な効果があることがわかってきました。

現在は臨床研究の段階

臨床研究とは、新しい薬や医療機器を実用化したり、あるいは従来使われている薬の新しい使い方を検討するために、厚生労働省の定めに従って行う段階のこと

難治性癌の切り札として期待されている。

元来、がん治療は外科的切除が標準治療でありましたが、特に脳腫瘍は他のがん治療とは異なり外科的治療が主力になれない大きな背景がありました。

BNCTによるがん治療は今までの治療方法とは全く異なり、患者様の正常細胞を最大限に温存し、また負担を最小限に出来る治療方法であるため、手術できない部分のがんの治療法になると期待されている。

BNCTは多発転移、再発がんにも治療ができ、また細胞選択的な照射ができることから、膵臓がんの新たな治 療法となるポテンシャルがあります。

Only oneの放射線治療方法

BNCTにしか直せないがんも多い

ホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy, 以下BNCT)は、腫瘍細胞選択重粒子線照射というユニークな特長を有している。この特長により、最先端の高精度放射線治療、粒子線治療では対応困難である腫瘍に対して、放射線治療としてBNCTを適応することが可能である。

治療を行っている場所

治療の症例

がん細胞だけを狙い撃ちする放射線治療「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT※)」を、顔や首にできる「頭頸とうけい部がん」の末期患者37人に行ったところ、半数以上でがんを消すことに成功したとの臨床研究結果を、大阪大や京都大などのチームがまとめた。

BNCTに使われる薬剤

がん細胞は増殖(細胞の分裂)が盛んで、その為にタンパク質の原料となるアミノ酸を正常細胞以上に必要としています。BPAの集積はこうしたがんの特徴によって集積します。

脳には血液脳関門と呼ばれる物質の脳への滲入を監視する関所機能があります。正常脳への滲入はこの機能によって阻止されますが、悪性脳腫瘍ではこの機能が破綻しており、BSHはこの破綻に乗じて脳腫瘍に滲入します。

BNCTとPETの組み合わせ

ホウ素化合物集積の様子はホウ素化合物を利用した陽電子断層撮影(PET)検査により明確に評価できます。PET 検査でホウ素化合物ががんに集積した場合にその患者さんは BNCTの適応となるわけです。

今後の課題

医療機器としての小型中性子発生装置の開発。

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