● 北陵クリニックの当時院長二階堂氏へのインタビュー内容

  守被告が殺人罪に問われている下山さんの死亡に至る病状について、「心筋梗塞で特徴的に見られる症状で、筋弛緩剤であればありえない自立呼吸の復活があった。私がそう言っても、警察は、点滴から筋弛緩剤が出たんだ、出たんだ、モノ(物証)があるんだと言って取り合ってくれなかった」と語った。

● 警察の鑑定結果に関する疑問

  筋弛緩剤が混入されたとされる点滴の残り薬剤や患者の血液そして患者の尿などが、大阪府警科学捜査研究所で土橋技官を中心として鑑定された。
  残り薬剤に混入されていた筋弛緩剤の割合から、それぞれの事犯について使用された筋弛緩剤の量が推定された。
  問題は血液鑑定で、被害患者の血液中筋弛緩剤濃度は、筋弛緩剤を静脈注射で一気に投入したときに測定できるであろう値が示されていた。(一例をあげると、一定時間後に16.5ng/mlと、医学論文で既出の値とまったく同じ値が示されていた)
  点滴の場合は、体内に投入された筋弛緩剤が代謝によって徐々になくなるため、そのような値になるはずがないというのが医学界の通説だとのこと。

  また、10月31日に吐き気で入院し点滴を受けていたA子さん(11歳)は、容態が急変し、母親がそれに気づくと「目が変、ものが二重に見える。のどが渇いた。渇いた」と訴えた。幸い死亡には至らなかったが、1週間後に尿を採取され、それも同じ科学捜査研究所で鑑定された。その結果、尿中に筋弛緩剤が2.5ng/mlの濃度で検出されたという。(裁判に鑑定書として提出済み)
  しかし、筋弛緩剤は代謝されるので1週間後の尿から検出されるわけがないというのが医学界の定説だとのこと。(「ザ・スクープ」はこの件で全国50件ほどの病院麻酔科にアンケートを実施し、検出されるだろうと言う回答が1件もなかったことを示していた)麻酔科の医師は、「筋弛緩剤が体内にそんなに長く残るのなら、麻酔に安心して使えない」と話していた。

● 証拠の残りの点滴薬剤に対する疑念

  今回の事件で証拠の一つとなっている残った点滴は、すべて副院長である半田郁子医師が点滴装置から外して持ち出した。(裁判証言)
  証言の一例として、「夫が目で合図、ボトルに目を向けたので、まわりが見ていないのを見計らって取り外し、白衣のポケットに入れて持ち出した」
  (このようなかたちで犯罪現場から持ち去られたものは証拠性がなくなってしまうものである。いくらでも、手を加えられるモンね。)

● 物証である鑑定試料はすべてなくなっている

  大阪府警科学捜査研究所の鑑定人土橋氏は、弁護士から再鑑定を申請されると、点滴残薬剤・血液・尿などは、「幅広い毒物を検出しようとしたため、全部使い切った」と法廷で答えた。
  0.1mlで筋弛緩剤の濃度は検出できるそうで、数百種類の“毒物”を検出しようとしたことになるそうだ。


● 鑑定書に関する疑念

  弁護士が5月の証拠開示段階でA子さんの鑑定書をコピーしたときにはなかった鑑定人の印鑑が、法廷で証拠採用された段階では押印がなされていた。
  土橋鑑定人は、法廷で、「鑑定書を書き上げた1月19日に押印した」と証言した。
  検察は、コピーが悪かったので、陰影がコピーされなかったのではないかと主張している。両方のコピーを映像で流していたが、写りが悪いというものではなくまったくなかった。両方に押されていた割印は、ちゃんと両方の鑑定書コピーに写し出されていた。

http://www.asyura.com/sora/bd16/msg/17.html

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筋弛緩剤点滴事件まとめ【守大助被告】

筋弛緩剤点滴事件(きんしかんざいてんてきじけん)は、2000年(平成12年)に宮城県仙台市泉区のクリニックで起きた患者殺傷事件。北陵クリニック事件、仙台筋弛緩剤事件等ともよばれる。

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