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年代順に見る映画史上の名女優

主演を張り、自らの魅力によって莫大な興行収入を上げることが出来る、そんな大女優達を年代順にご紹介します。

更新日: 2017年02月09日

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映画に出演する女優のうち、役者名をクレジットされるのがスター女優であり、クレジットされないのがエキストラ女優である。”大女優”とは、スター女優の中でも特に人気が高く著名な女優のことであるが、明確な定義はない。このまとめでは、AFI映画スターベスト100、キネマ旬報20世紀の映画スター、各映画祭の主演女優賞、Top Ten Money Making Stars Pollなどを参考に、大女優として一般に認知されていると思われる女優を紹介する。

映画スター誕生まで(-1910年)

【ショート・フィルム時代】
19世紀末に始まる映画黎明期の作品はストーリー性に乏しい数分程度の短編作品がほとんどで、出演者はクレジット表示もされず、映画スターという概念はありませんでした。そんななか、1900年には著名な舞台女優サラ・ベルナールが出演する作品「ハムレットの決闘」が制作されました。

Sarah Bernhardt (1844 – 1923)
出身:フランス

【主な出演作】
『ハムレットの決闘』(1900)
『エリザベス女王』(1912)

”ベル・エポック”を象徴する19世紀で最も著名な舞台女優であり、映画黎明期のサイレント作品にも出演した。主演映画は10本制作されたが、当時の著名人であったサラ・ベルナールのドキュメンタリーとしての意味合いが強かったと考えられる。

しかし、映画「ハムレットの決闘」は、サラ・ベルナールが出演する舞台「ハムレット」の一部を撮影したもので、時代を代表する文化人であったサラ・ベルナールを映像資料として残す意図で制作されたドキュメンタリーと考えられる内容です。そのため映画「ハムレットの決闘」への出演をもってサラ・ベルナールを映画史上最初のスター女優、あるいは大女優と見なすかは意見の分かれるところです。

【映画の発展と出演者に対する人気の高まり】
1900年代に入ると映画は長編化するとともに出演者の表情を捉えるクローズアップ技法などが取り入られていきました。すると、出演者に対する関心が次第に高まっていきました。俳優名のクレジット表示が無かった当時の人気女優達は所属する映画会社名に”ガール”を付けた通称で呼ばれるようになりました。

上段左より、バイオグラフガールと呼ばれたフローレンス・オーアー、マリオン・レオナルド、フローレンス・ローレンス、メアリー・ピックフォード。下段左より、ヴァイタグラフガールと呼ばれたフローレンス・ターナー、IMPガールと呼ばれたエセル・グランディン、カーレムガールと呼ばれたジーン・ゴーンティアー、ルース・ローランド。

【映画スターの誕生】
1910年、映画興行師カール・レムリはバイオグラフガールのフローレンス・ローレンスを自らの映画会社IMPへ引き抜くと、次回作のタイトルとともに大々的な宣伝を行いました。このことが現在でも続く”スター・システム”の最初の事例だと考えられており、フローレンス・ローレンスは、最初のスター女優だとされています。

Carl Laemmle(1867 - 1939)
1909年にエクスチェンジ業者「The Laemmle Film Service」を設立し映画配給を始めた。次いで映画製作会社IMPを設立。さらに1912年に他の数名の映画製作者とともに、ユニバーサル・モーション・ピクチャー・マニュファクチュアリング・カンパニー(後のユニヴァーサル映画)を設立した。

広告紙面のタイトルは「我々は嘘を曝く」――カール・レムリが行った宣伝は手の込んだものだった。レムリはまず有名なバイオグラフ・ガールが死亡したというニセ情報を流し、それが報道された後で、新聞に「バイオグラフ・ガールは生きていた。彼女の名はフローレンス・ローレンス。次回作は……」という広告を打った。

Florence Lawrence(1886 - 1938)
出身:カナダ

バイオグラフ社の専属女優として多くの映画に出演し、俳優名がクレジット表示されなかった当時に”バイオグラフ・ガール”の呼び名で人気となった。IMP社へ移籍した後、女優名を出した宣伝が行われたことで映画史上最初の”スター女優”とされている。

その後、カール・レムリはフローレンス・ローレンスと同じくバイオグラフ・ガールであったメアリー・ピックフォードもIMPへ引き抜き、女優名を出して大々的な宣伝を行いました。メアリー・ピックフォードは後に女優として初めて年間100万ドルを稼ぐ大女優となります。

サイレント時代(1910-1920年代)

制作技法の発達とともに物語性のある長編作品が制作されるようになり、映画は単なる見せ物ではなく、新しい芸術として認められるようになりました。

Mary Pickford (1892 - 1979)

【主な出演作】
『シンデレラ 』(1914)
『雀』(1926)
『コケット』 (1929)

「アメリカの恋人」の愛称で呼ばれ、映画界で初めて大女優として認知された。また女優としてでだけではなく自らのプロダクションで映画を制作し、映画会社ユナイテッド・アーティスツの共同設立者の一人になるなど、映画史を語るうえで欠かせない重要な役割を担った。

Lillian Gish(1893 - 1993)
出身:米国

【主な出演作】
『國民の創生』(1915)
『イントレランス』(1916)
『白昼の決闘』(1946)
『狩人の夜』(1955)
『八月の鯨』(1987)

サイレント時代の歴史的傑作に出演し、ハリウッド黄金期、映画斜陽期を通じて活躍。

Mabel Normand(1892 - 1930)
出身:米国

【主な出演作】
『メーベルの窮境』(1914)
『チャップリンの総理大臣』(1914)

1910年代のサイレント映画全盛期を代表するコメディエンヌ。

Theda Bara(1885 - 1955)
出身:米国

【主な出演作】
『愚者ありき』(1914)
『カルメン』(1915)
『クレオパトラ』(1917)

男を誘惑し食い物にする女性を指す"The Vamp"というニックネームで呼ばれたハリウッド史上最初のセックスシンボル。

Pearl White(1889 – 1938)
出身:米国

【主な出演作】
『ポーリンの危難』(連続活劇:1914)

1914年の連続活劇『ポーリンの危難』へ出演後、数々の連続活劇に出演した”連続活劇の女王”。

Alla Nazimova(1879 - 1945)
出身:ロシア

【主な出演作】
『紅燈祭』(1919)
『サロメ』(1923)
『血と砂』(1941)

悲劇女優として絶大な人気を博し、サイレント期最大のスター女優ともいわれる。

Nita Naldi(1897 - 1961)
出身:米国

【主な出演作】
『狂へる悪魔』(1920)
『血と砂』(1922)
『十誡』(1923)

サイレント映画期に最も成功したヴァンプ女優の一人。

Pola Negri(1897 - 1987)
出身:ポーランド

【主な出演作】
『パッション』(1919)
『禁断の楽園』 (1924)
『マヅルカ』(1935)

ヨーロッパで大成功し、ハリウッドへ招かれた最初のスター女優。

Norma Talmadge(1884 - 1957)
出身:米国

【主な出演作】
『久遠の微笑』(1922)
『秘密』(1924)
『椿姫』(1926)

1920年代のスクリーン・アイドル。

Mae Murray(1889 - 1965)
出身:米国

【主な出演作】
『可愛い小悪魔』(1919)
『黎明』(1919)
『踊り狂ひて』(1920)

ダンスの名手として人気を誇ったサイレント時代の大女優。なお、映画『サンセット大通り』で描かれた元大女優ノーマ・デズモンドのキャラクターの元になったのはメイ・マレーだと言われている。

Gloria Swanson (1899 - 1983)
出身:米国

【主な出演作】
『ありし日のナポレオン』(1925)
『港の女』(1928)
『サンセット大通り』(1950)

週に100万ドル稼ぎ、100万ドル使うスターと呼ばれたサイレント時代の大女優。

Louise Brooks(1906 - 1985)
出身:米国

【主な出演作】
『港々に女あり』(1928)
『パンドラの箱』(1929)
『ミス・ヨーロッパ』(1930)

おかっぱの黒髪がトレードマークの知性派女優。

Greta Garbo (1905 - 1990)
出身:スウェーデン

【主な出演作】
『肉体と悪魔』(1926年)
『アンナ・クリスティ』(1930年)
『グランド・ホテル』(1932年)
『アンナ・カレニナ』(1935年)
『椿姫』(1936年)
『ニノチカ』(1939年)

トップスターのまま35歳で引退し、以後公の場から姿を消した伝説的大女優。

Janet Gaynor(1906 - 1984)
出身:米国

【主な出演作】
『第七天国』(1927)
『サンライズ』(1927)
『スタア誕生』(1937)

1929年に開催された第1回アカデミー賞で主演女優賞を獲得。

Clara Bow(1905 - 1965)
出身:米国

【主な出演作】
『あれ』(1927)
『つばさ』(1927)

1927年のコメディ映画『あれ』(原題:It)が大ヒットし、以来”It Girl”と呼ばれる人気女優となった。

Anita Page(1910 - 2008)
出身:米国

【主な出演作】
『踊る娘達』(1928)
『ブロードウェイ・メロディー』(1929)

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