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この記事は私がまとめました

yoko20140103さん

知らない人などいない。幼い子供から年老いた老人まで知っている。しかし開発当初は全く売れず知名度もなかなか上がらなかった。【これは売れる!】そう信じ続けた開発者たちのストーリーをまとめてみた。

「これまでにない画期的な飲料をつくりたい!」

研究員たちは、日々、新商品の開発に燃えていました。
ある日、ひとりの研究員が「これを飲み物にできないかな」と言って、みんなに点滴液を差し出しました。「点滴液の飲み物!?」仲間たちは、びっくりしたけれど興味津々。

この提案者は、大塚製薬社内で「味の天才」と呼ばれる飲料の技術部長で、あの大ヒット商品『オロナミンC』の味を決めた人なのです。

メキシコ出張で生まれた斬新なアイディア

「じつはメキシコ出張で…」
技術部長は、その時のことを話し始めました。



新しい飲料開発のため、メキシコに熱帯果実の視察へ行ったんだけど、水事情の悪さからお腹をこわして現地で入院したんだ。

医者は激しい下痢で弱っているボクに、炭酸水を手渡しながら『体内の水分と栄養分が失われているから、とにかく水分を飲んで、後で栄養も摂るように』と言ったんだ。

その時、ひらめいたんだ!

『こんな時、ゴクゴク飲みながら栄養も一緒に補給できる飲み物があればいいのに』

ってね。それと、手術を終えた医者が、栄養補給に点滴液を飲むのを見たことがあって…。



「ねえ、どうかな?点滴液の味を改良した飲料をつくってみない?」




「飲む点滴液」―そのアイデアにみんな胸が高鳴りました。彼らは商品のコンセプトと時代のニーズが合うタイミングをじっと待つのでした。

ジョギングブームとともに、商品化に取り組むことを決定。
運動などで汗とともに失われる「電解質(カリウムなど)」を補う
「健康飲料」というコンセプトで開発することになりました。

偶然から生まれた、奇妙な飲みもの

画期的なアイデアから3年後。世の中は健康志向になり、ジョギングがブーム。


「開発するなら今だ!」


研究員たちはついに開発をスタート。
でも、点滴液の改良ではなく『汗の飲料』として。

なぜ『汗の飲料』なのか?

汗をかいて失われるのは水分と電解質。
つまり、失われた汗の成分を手軽に補給できる飲み物があればヒットすると考えたのです。
また、たくさんの人に飲んでもらえるようにと、スポーツ飲料ではなく日常生活の中で飲む健康飲料を目指したのでした。

いまでこそスポーツドリンクなんて言われていますが、
もともとは医薬品の延長線上にあった飲み物なので、薬に近いものなのです。

もともと大塚製薬は病院で使用される点滴剤を作っていたためその成分は把握していました。

味のベースを【汗】に

研究してわかったのは汗には種類があること。日常における汗の塩分濃度はスポーツの後よりも低い。
そこで日常の汗の成分を再現して試作したものの、苦くてあまりおいしくない。

「成分を変えずに苦みを消し、しかも甘味を抑えた、のどごしの良い味とは…」

それから、試行錯誤が続き、2年の歳月が経ちました。

試作品が1000種類を超えた頃、
研究室では『汗の飲料』と『柑橘系粉末ジュース』の試飲が行われていました。
しかし、どちらもなんだかまずい…。
その時、社長が

「出来そこない同士、混ぜたら面白いのでは?」

と混ぜて飲んでみると


これがおいしい!


研究員たちも次々と混ぜ出し
「苦みが消えてる!」
「柑橘系のおいしい苦みが汗の飲料の嫌な苦みを隠したのか!」
こうして偶然の発見から、『汗の飲料』の開発は大きく前進したのでした。

絞られた二つ 【濃い味】【薄い味】

研究も進み、数多くの試作品の中から、




糖質濃度の薄いタイプと濃いタイプ



の2つに絞り込まれていました。
この2つのうち、研究員たちがおいしいと思ったのが濃いタイプ。
薄いタイプは「物足りない」「健康飲料でも、この甘さでは満足できないのでは」
とみんなの意見は一致。


でも、技術部長だけは納得していないのでした。

研究員たちを連れて登山?!

数日後、技術部長は研究員たちを連れて山に登りました。
山頂に到着するとリュックから2本の水筒を取り出し、


「これはこの前、研究室で飲んだ試作品なんだけど、どっちがおいしいと思う?」


と研究員たちに試飲をさせました。






「薄いほうが飲みやすい」


「濃いのは甘すぎる」


「薄いほうがゴクゴク飲めて、滑らかにのどを通る」





「でも、なぜ?」

全員が薄いタイプをおいしいと感じたのです。
不思議がる研究員たちに技術部長はその理由を教えました。



汗をかいた時は、糖質量が少ない方がさっぱりしておいしいと感じるんだよ。
開発してるのは『汗の飲料』。だから、汗をかいた時においしいと感じることが大事なんだ



その言葉にみんな深くうなずくのでした。

清涼飲料なのに甘くない、おいしくない

その試作品を初めて飲んだ社員たちは、

「はっきり言ってまずい」
「これじゃあ売れない」と大反対。


それでも、社長は「汗をかいた後に飲めば、きっと理解してもらえるはず」と自分の味覚と直感を信じて発売を決断したのでした。

1980年4月、幾多の研究のを重ねついに発売!しかし…

営業マンや社員を総動員して販売店を回りました。


しかし、
「こんな味で本当に売れるのか」
と、なかなか商品を置いてもらえません。

そこで、イベント会場でお客様に直接販売してみても、
「味が薄い」「これでお金を取るの?」
と不満の声が続出。
中には、

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