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【岩井俊二】リリイ・シュシュのすべて

市原隼人さんや蒼井優さんの出演、ネットを映画の中に巧みに取り入れた構成。印象的な音楽。息をのむほど美しい映像世界など、ダウナーな世界観に引きつけられたファンは数多いですね。岩井俊二監督作品『リリイ・シュシュのすべて』についてのまとめです。

更新日: 2018年04月26日

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iwai_filmさん

▼キャストはこちら

▼公開されたのは2001年であり監督は岩井俊二

ウェブサイト上でBBSの形式を利用して、一般参加者との対話の中から物語を展開させた岩井俊二のインターネット小説から生まれた衝撃の問題作。「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」「スワロウテイル」の岩井俊二監督が、14歳の少年少女たちの心の闇、焦燥、痛みを鮮烈に描き出す。

▼音楽は小林武史さん。劇中のLily Chou-ChouであるSalyuのプロデューサーでもある

My Little Lover
Bank Band
Mr.Children
などではメンバーとして活動。

▼あらすじ

カリスマ的アーティスト・リリイ・シュシュに心酔する中学2年の雄一。学校でイジメを受けている彼は、自らが主宰するリリイのファンサイトリリフィアの中で交わす、青猫というハンドルネームのリリイ・ファンとのチャットに心癒されていた。雄一をイジメているのは、星野という同級生。1年の頃は、剣道部の部員として仲の良かったふたりだが、夏休みに仲間と出かけた沖縄旅行を経た新学期、星野は突然豹変した。クラスの悪ガキを倒し、飯田と辻井を子分に従え、雄一に万引きなどで得た金を上納させるようになったのだ。

▼いじめや援助交際などの重いテーマが出てくる映画です

蒼井優(以下 優):まず、オトナの人は覚悟して観たほうがいいです。というのは、あまりにも痛いお話なので、自分が中学生だった頃の忘れてた記憶を急にドーン、って思い出しちゃうかもしれないからです。あまりのショックで心にポッカリ穴が空いちゃうんじゃないかな。映画を観た帰りに、買い物したりとか、誰かと遊ぶなんて気になれなくなると思います。もちろん、優と同世代の子にも痛い話ですけど、登場人物と同じ環境で生きてるっていう分だけ、まだショックは小さいかな。

劇中では、いじめ、万引き、恐喝、暴行、援交、リンチ、自殺、そうしたドロドロの現実が淡々と描かれてゆく。主人公はいじめを受けている少年。だが、この映画は“いじめ”そのものがテーマではない。あぶり出されたものは『閉塞感』だ。それも、側で死がポッカリと口を開いて待っている最悪の閉塞感だ。誰もが多かれ少なかれ14歳前後に体験してきたであろう、あの恐ろしい行き詰まりだ。

今回、観客が呼び起こされる少年期の記憶は甘美なものではない。二度と思い出したくない、出来れば封印したいものばかり。もちろん、本編にも、前半には「打ち上げ花火」のようなリアルで楽しい少年たちの会話が盛り込まれ、少年期の明るい記憶を思い出させる描写もある。だが、それらはほんの一部に過ぎず、ほとんどは暗く憂鬱な記憶ばかりである。そんな辛い記憶を呼び起こされ続け、観客の心は切なくて痛くなるのだ。

▼物語上の歌手として出てくるリリイ・シュシュはSalyuが演じている

軽部:そして「リリイ・シュシュ」を演じたSalyuさんは、いまや有名な歌手になりました。そういう意味で、本当にこの映画が育てた才能は多いです。

話題はSalyuとしてのデビュー前、リリィ・シュシュ時代のことへ。Salyuが「まだ高校生でした」と言えば、小林氏が「そうだったね、彼女の制服、観たことありますから」と返す。他愛もない会話に、2人の年月が滲み出る。

▼更に音楽と言えば映画の中で伊藤歩さん演じる久野が弾くドビュッシーのアラベスク第1番が印象的です

▼蒼井さんは映画撮影時の事についてこう語っている

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