1. まとめトップ

日本でカルデラ噴火(破局噴火)の恐怖

御嶽山の噴火で、改めて知った火山の恐怖、巨大噴火について調べてみました

更新日: 2018年01月23日

33 お気に入り 754813 view
お気に入り追加

この記事は私がまとめました

noribaseさん

破局噴火(はきょくふんか 英語: ultra plinian)とは、地下のマグマが一気に地上に噴出する壊滅的な噴火形式で、しばしば地球規模の環境変化や大量絶滅の原因となる。大規模なカルデラの形成を伴うことからカルデラ破局噴火と呼ぶ場合もある。また、そのような噴火をする超巨大火山をスーパーボルケーノ(英語版)とも呼ぶ。

いまから7300年前に九州・屋久島近くの海中で起こった鬼界カルデラ噴火(アカホヤ噴火)は,南九州の縄文文化に深刻な打撃を与えた.この噴火が大隈半島南半部の地層中に残した火砕流堆積物の上からも下からも縄文土器が多数出土するが,その形式は大きく異なる.土器形式の違いは文化の違いすなわちひと社会の違いを意味するから,火砕流に覆われた地域の縄文文化が一度完全に滅び,その後しばらくして別の文化をもった縄文人がその地に入植したと解釈できる.

九州のカルデラを代表する阿蘇山では、30万年前から9万年前までの間に、4回も巨大なカルデラ噴火が発生しています。特に、9万年前の噴火は阿蘇4噴火と呼ばれ、わが国のカルデラ噴火としては最大級のものです。放出したマグマは600立方㎞以上に達し、鬼界カルデラ噴火の5倍以上です。江戸にまで火山灰を降らせた約300年前の富士山宝永噴火の1,000回分に当たるといえば、その例えようもないスケールが想像できるでしょう。

この図から阿蘇4噴火で日本列島全体が火山灰で覆われたことが分かります。

噴火活動の規模はVEI Volcanic(Explosivity Index:火山爆発指数)で表されることが多い。規模区分は噴出物の量で0から8に区分され、が8最大規模(下図参照)となる。 国内にある110の活火山(北方領土含む)過去2000年間で計1162回は、噴火しており、このうちVEI4以上の大規模噴火は52回あり、40年に1約回程度の割合で起きている(短期間に繰り返される小規模噴火はまとめて1回と集計:宇都宮大学中村洋一教授の集計結果による)。なお、国内では過去2000年でVEI6以上の噴火は記録されていない。

■発生期間が長いほど大噴火になる 
地震が噴火を誘発する危険性に加え、もう1つ気がかりなのが、100約年もの間、日本では大噴火と呼ばれる噴火が起きてないことだ。 藤井会長によれば「最近の観測で分かってきたこととして、火山の下でマグマは供給され続けるため、噴火してからの時間が長ければ長いほど大きな噴火になる可能性が大きい」。 国内では桜島(鹿児島県)の大正大噴火(1914年)以降、大規模な噴火は起きていない。富士山も宝永の噴火(1707年)が最後だ。

発生頻度

日本列島では数千年に1回,全地球では数百年に1回の頻度で,文明を滅ぼすようなカルデラ破局噴火が起こる.そのリスクは1年あたりの死者数でみるとけっして小さくない.しかし,ごくまれにしか起こらない災害であるため,社会としての対応がむずかしい.

日本列島で今後100年間に巨大カルデラ噴火が起こる確率は約1%です。この確率は、兵庫県南部地震 (阪神・淡路大震災) 発生前日における30年発生確率と同程度です。すなわち、いつこのような巨大噴火が起こっても不思議ではないと認識すべきです。最悪の場合、巨大カルデラ噴火によって1億2000万人の生活不能者が予想されます。

http://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/info/2014_10_22_01.html
より引用

カルデラ破局噴火をM6.5(噴出量300億トン)以上の噴火と仮に定義して,過去にさかのぼって数えてみよう.日本では,過去12万年間にそのような噴火が18回起こった。
12万年間に18回であるから,日本列島では数千年に1回の頻度でカルデラ破局噴火が発生していることになる.

いつも話題になるのは次の富士山噴火がいつ来るかだが,破局噴火というカルデラ噴火の可能性もあることを忘れては行けない。カルデラ噴火とは阿蘇山のような巨大な火山の噴火で9万年前の噴火では火砕流が山口県まで届いたらしい。海外で有名なところでは米国のイエローストーン国立公園のマグマだまりが噴火すると地球規模で壊滅すると言われておりローランド・エメリッヒの映画「2012」の中でもそのシーンが描かれていた。日本ではそうした破局噴火が平均6000年周期程度で起きているらしいがここのところ7300年間起きていないようでいつ起きてもおかしくない状況らしい。

みなさん、ご存じですか? マグニチュード9以上の地震が起こった際、その近隣火山の噴火が、20世紀に入って100%の確率で起きているということを(火山予知連絡会・藤井敏嗣東大名誉教授の発言より)

スマトラ沖地震(二〇〇四年)では、数年以内にタラン火山(インドネシア)、バレン島(インド)、ムラピ火山(インドネシア)などが噴火。一九六〇年のチリ地震では二日後にプジェウエ火山(チリ)が噴火した。

防災対策

千人を超える死者を出した噴火災害は,わが国では江戸時代1783年の浅間山噴火(1400人)までさかのぼらないとない.カルデラ破局噴火に至っては,7300年前のアカホヤ噴火が最新である.日本社会は,カルデラ破局噴火を経験した記憶をもっていない.そのような「未経験の」災害を防ぐ目的で大規模予算を振り向ける決断をするのは,たいへんむずかしいことだろう.

通常の噴火なら山体膨張(マグマの蓄積や上昇によって、山が膨らむこと)などの前兆現象が起こることが多いですが、カルデラ噴火については古文書も残っていない遥か昔の出来事ですから、どんな前兆があるのかも、まったく分かりません。「起きた」という事実は分かるものの、それ以上は研究のしようもない噴火なのです。

24時間監視の火山
■北海道
アトサヌプリ/雌阿寒岳/大雪山/十勝岳/有珠山/北海道駒ケ岳/樽前山/倶多楽/恵山
■本州
岩木山/岩手山/秋田焼山/秋田駒ケ岳/鳥海山/栗駒山/蔵王山/吾妻山/安達太良山/磐梯山/那須岳/日光白根山/草津白根山/浅間山/伊豆大島/新島/神津島/三宅島/八丈島/青ケ島/硫黄島/富士山/箱根山/伊豆東部火山群/新潟焼山/焼岳/乗鞍岳/白山/御嶽山
■九州
雲仙岳/鶴見岳/伽藍岳/九重山/阿蘇山/霧島山(新燃岳)/桜島/薩摩硫黄島/口永良部島/諏訪之瀬島

御嶽山の噴火を受けて気象庁は、全国47の24時間体制で監視する火山に、新たに青森県の八甲田山など、3つの火山を追加する方針を決めた。
常時観測火山に追加する方針が示されたのは、青森県の八甲田山と、青森県と秋田県にまたがる十和田、富山県と長野県にまたがる弥陀ケ原の3火山で、これで常時観測火山は50火山となる。

フジテレビ系(FNN) 11月28日(金)23時18分配信

ペルーやエクアドル、フィリピンなどの地震・火山国では、国際協力機構(JICA)の支援で最新鋭の火山のモニタリングシステムが導入されています。
たとえば、フィリピンのマニラ近郊にあるタール火山の観測所は、日本の火山観測よりもはるかに進んだモニタリングができている。一方、支援している側の日本では「予知はできない」との理由で予算が縮小され、観測機器が老朽化していたり、人手不足に悩んでいる。皮肉なことです。

気象庁が発表している、火山活動の状況に応じて「警戒が必要な範囲」と防災機関や住民等の「とるべき防災対応」を5段階に区分して発表する指標の表になります。

御嶽山の噴火を受けて、気象庁は、噴火の際に数分以内に情報を出す「火山速報」を新たに創設し、登山者などに直接伝える方針を決めた。
火山活動に関する情報は、現在、自治体を通じて伝えられ、登山者などに直接伝える方法はない。
気象庁の検討会では、噴火が起きた場合に、数分以内をめどに情報を出す「火山速報(仮称)」を新たに創設し、登山者などに携帯電話のメールを活用するなどして、直接伝える方針が示された。

11/29

巨大地震は日本に甚大な被害を与えます。例えば、今後30年の発生確率が70%といわれる南海トラフ巨大地震の死亡者数は30万人を超えるとも言われています。一方で巨大カルデラ噴火は、日本という国を消滅させると言っても過言ではありません。死亡者数に発生確率を乗じた災害の「危険度」を比較すると、巨大カルデラ噴火が如何に重大な脅威であるかを理解いただけるでしょう

たとえば、NATO(北大西洋条約機構)では、「戦争より自然災害の死者の方が多い」ことに注目していて、災害対策に力を入れています

今後私たちがすべきことの1つは、厚さが約30kmもある地殻の真ん中あたりに形成される厚さ数km以下で薄く広がるマグマ溜りの状態を正確に捉える技術を確かなものにして、巨大カルデラ噴火の危険地帯である九州島の地下のモニタリングを行うことです。また、過去の巨大カルデラ噴火の規模と発生年代、そして噴火の経緯に関するデータを精密化することも忘れてはならないでしょう。

カルデラ破局噴火のときに発生する火砕流は、あらかじめダムをつくっておいても止めることができません。この種の火砕流は、高さ500メートル程度の障壁など難なく乗り越えてしまいます。カルデラ破局噴火が間近に迫ったときは、事前にそこから退去するしか逃れるすべがありません。

20世紀最大の桜島大正噴火とその教訓

1914年(大正3年)1月12日に始まった桜島噴火は、わが国が20世紀に経験した最大の噴火です。

東桜島村は、村長の無念の思いを後世に伝える桜島爆発記念碑を10年後に建立しました。「大正三年一月十二日桜島の爆発は安永八年以来の大惨禍にして」で始まる碑文の最後には、住民への教訓が記されています。

「桜島の爆発は、歴史に照らして明らかなように将来も免れることはできない。住民は理論を信頼せず(理論だけに頼らず)、異変に気づいたら噴火が起きる前に避難の用意をすることが肝要である。日頃から倹約に勤めて資産を蓄え、いつ災害に巻き込まれても路頭に迷うことがないよう覚悟すべきである」

この碑を「科学不信の碑」と解説する人もいますが、あまりにも一面的です。大噴火は将来も必ず起きるという認識のもとで、理論や情報への盲信を戒め、住民自らの災害に対する備えを説いた、災害全般に通用する道理にかなった教訓というべきでしょう。

一方で、ひとの一生の長さはせいぜい百年です。カルデラ破局噴火のようなめったに起こらないリスクがあることなどすっかり忘れて、日々の暮らしを楽しく送ったほうがよいとする人生観もありえましょう。

日本の主要カルデラ

1 2 3 4 5 6