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【豆知識】生鮮食品の流通構造・市場構造

流通改革が進む生鮮品。諸外国とは異なる島国日本独自の発展を遂げてきた生鮮食品の流通に、今起こっている変化から、今後起こるであろう変化を解説する。

更新日: 2014年12月23日

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raybankさん

生鮮三品とは...

食料品のうち、魚(鮮魚・水産)・肉(精肉・畜産)・野菜(農産)の3つをさす。
スーパーや小売専門店にとっては重要な商品アイテム。

生鮮三品(野菜・鮮魚・精肉)の小売市場規模は、15兆円弱

生鮮三品(青果、魚、肉)の国内市場は、小売金額で約15兆円

国民一人当たり消費(1世帯2.6人当たりで30万円/年)から拡大推計した金額

農林水産省「食品産業の将来ビジョン」参考資料集 平成24年3月 より

流通構造と価格形成(コスト構造)

生鮮品食品の流通には大きく3種類、
①卸売市場経由
②産地直接取引(産地―小売)
③産地直売所(産地―消費者)

スーパーなどの小売店が産地の農家と直接契約を締結し、仕入れる形態

地元農家が収穫した野菜を持ち寄り、直接消費者に販売する形態

(農林水産省「平成21年食品流通段階別価格形成追跡調査(水産物経費調査及び青果物経費調査)」)
・生産者に入る収入は、
 -水産物:小売価格の2割
 -青果物:小売価格の5割弱
・水産物の場合、小売経費が大きい
 (売るのに手間がかかる)

流通構造の変化:卸売市場でのセリの減少

中央卸売市場の主流であった「せり売り」以外の取引方法としては、卸売業者が仲卸業者である買付人と1対1で価格を交渉して決める「相対売り」がある。
青果物・水産物では、
 -せり売り:2割
 -相対売り:8割
という取引量構成になっている。

伝統的なセリに代わって、市場内流通の主流となっているのが、
荷受と直接交渉をして、売買契約をする「相対」と呼ばれる取引方法だ。

流通構造の変化:卸売市場の縮小

過去20年で卸売市場経由の取引が流通全体に占める割合は、大きく減少
 -青果:8割→6割
 -水産物:8割弱→6割弱
 -食肉:2割強→1割強
*花きは5割強水準を維持

野菜の経由率低下は、スーパーや加工メーカーなどの大口需要者による産地からの直接仕入れの増加や、直売所の隆盛などがあげられ、果実は全体としての生産量減少の中で、大型産地への集中によるブランド化、消費者への直接販売、観光販売、などの増加が背景と考えられる。

花きにおいては、種類の多様性と規格やロットが細かいことなどから、卸売市場が安定して主たる販売ルートとなっていて、直売などが少ないことが背景

多品種・少量消費の品目が市場取引の性質に向いている

生産者にとっても巨大化するスーパーとの取引が重要になってきている
・鮮魚購入におけるスーパーの割合:4割→7割弱

卸売会社は集荷をする唯一の機関。いなければ卸売市場は成立しない。
中央卸売市場においては、全体としての取り扱いの低迷によって規模の小さな卸売業者は廃業を余儀なくされている。

仲卸、売買参加者:卸売業者が集荷してきた商品を購入する主体。
卸売市場では、卸売会社が集荷から小売側への販売までを全部行うことは、制度上難しく、入荷品の販売においては、どうしても仲卸を主力とせざるを得ない。

流通構造の変化:産地との直接(生産者-小売)取引の増大

特に規模の大きい農家は契約販売を実施している比率は4割弱に上る。(2005年時点)
また、中小の農家も契約販売をする割合が増えてきている。(2000年→2005年)

イオンは2012年度中にプライベートブランド(PB=自主企画)の生鮮品を現在の2倍の600品目に増やす。

小売大手は生鮮品の直接取引を生鮮PBとして積極展開

イオンはプライベートブランド(PB)「トップバリュ」に生鮮食品や総菜を加える。

ダイエーは野菜のプライベートブランド(PB=自主企画)商品の販売を増やす。肥料や育て方に独自基準を設けた商品を作る契約農家を広げ、2014年度までに野菜販売の3割まで引き上げる。

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