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大阪市港区と東京都港区の違い【大阪都構想の基礎知識】

大阪都構想を理解するため「基礎自治体・住民サービス」という観点での大阪・東京の現状を比較しました。大阪の人には、大阪都になった場合の特別区がよくわからない。東京の人には、大阪市にある区がよくわからない。どちらも名前は「区」ですが、まったく違う「区」を簡単にご紹介。(2015年に制作)

更新日: 2019年03月22日

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この記事は私がまとめました

気散じ屋さん

このまとめは2015年に制作したもので、現在の都構想案(2019年3月現在、正式にまとまっていない)とは異なります。また人口などの数値も変化していますのでご注意ください。
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この「まとめ」では、大阪都構想の二重行政や広域行政についてではなく、
「基礎自治体」の部分での大阪府市・東京都区の比較を中心に紹介していきます。

大阪市の人口は、京都府とほぼ同じ。
京都府には26市町村(基礎自治体)がありますが、大阪市は大阪市という1つの基礎自治体です。

「都」というのは、行政区分というのが大阪都構想での考え方

第二次世界大戦中の1943年(昭和18年)7月1日には、
東京市と東京府は廃止され、東京都が設置された。

大阪都構想で語られる「都」とは、府と市を合わせた行政区分です。
1943年に府と市を合わせて誕生した東京「都」にならって、大阪「都」構想と呼んでいるそうです。

そもそも、大阪都構想とはナニ?

大阪市を廃止して北、湾岸、東、南、中央の5つの特別区を設けることが柱。インフラ整備や産業、港湾、地下鉄など広域行政機能は大阪府に集約し、医療・福祉や小中学校教育、ごみ処理などの身近な住民サービスを特別区が担う

各区の人口は約34万~69万人で、それぞれ公選制の区長、区議を置く。大阪府と5特別区は「東京都と23特別区」に近い関係になる。

現在の体制は、
■東京都23区900万人に、23人の首長(区長)
■大阪府大阪市260万人に、1人の首長(市長)

東京都の23の「特別区」は基礎自治体

特別区は、現行の地方自治法においては、その第281条の2第2項において都の地域内に存在する基礎自治体の一つとして位置づけられている。

現在の大阪市にある24の「区」とは

東京都の特別区(東京23区の各区)などと区別して、「行政区」と通称される。

政令指定都市が条例により設けることができます

通称「区役所」の長は、当該指定都市の職員の中から市長が任命するのが通例である(各市の行政組織によるが、一般的に局長クラスまたは部長クラスの役職)

現在の大阪は「公募」により、民間出身区長もいますが、あくまで市役所内の役職。区役所は市役所の施設です。

基礎自治体ではありません。
区長も選挙で選ばれるのではなく、市長が任命するだけ。

たとえば、大阪市の港区と東京都の港区。どちらも名前は「港区」ですが、まったく別のもの。比較対象にはなりません。

基礎自治体。
選挙で選ばれた区長と、区議会がある。

面積20.34km²
総人口218,609人

虎ノ門・新橋・芝などのオフィス街、青山・赤坂などの商業エリア、六本木などの歓楽街、麻布・白金台などの住宅街、汐留・台場などの大規模開発地区があるエリア。

基礎自治体である大阪市の一部のエリアで、港区は自治体ではない。
東京都港区の3分の1程度の面積・人口。
区長は大阪市長が任命するのが通例。

面積7.90km²
総人口81,788人

天保山周辺はウォーターフロント開発で海遊館などが誕生。

大阪市の一部である港区には、決定権がありません。
当然ですが、自治体ではない大阪市港区には、港区のための議会も教育委員会もありません。

名前は同じでも比較対象にはならないのです。

基礎自治体としては、人口約22万人の東京都「港区」と、約260万人の「大阪市」を比較する必要がある

基礎自治体の東京都港区の人口は約22万人。
大阪市は約260万人。
東京都港区は22万人に1人の首長。39小中学校に1つの教育委員会。
大阪市は260万人に1人の首長。424小中学校に1つの教育委員会。

ちなみに、
京都「府」の人口は約260万人
鳥取「県」は58万人。

現在の大阪市は東京都10区分の規模

大阪市の人口は約260万人
全国地方公共団体コードの順で、東京都区と比較すると、以下の10区を1つにした人口と「大阪市」は同程度です。

1 千代田区  53,446人 
2 中央区  139,217人 
3 港区   218,609人 
4 新宿区  334,978人 
5 文京区  215,787人 
6 台東区  184,974人 
7 墨田区  255,689人 
8 江東区  483,184人 
9 品川区  374,896人 
10 目黒区   275,955人

東京の10区分を
一人の市長に任せるか。
五人の公選区長に任せるのか。
というのが、大阪都構想の問いかけ。

これと同時に、広域の仕事は大阪都に任せるというのもありますが、ここではおいておきます。

大阪府大阪市「港区」の場合、大阪都「湾岸区」という基礎自治体に

東京都港区ほどの人口や税収のない大阪市港区が、そのまま基礎自治体になるのかというと、そういうわけにもいかない。

大阪都構想では「湾岸区」として、現在の此花区、港区、大正区、西淀川区の4つの行政区と、 住之江区の一部である咲洲・南港地域が区域となるそうです。

現在の24区の区役所はそのままで、日常の利便性は変わらず。
これまでの大阪市役所が行っていたことは、特別区役所が行うので、より身近になるといえます。

ただし、広域行政は大阪都庁(府庁)の管轄となるので、広域の問題については、市役所・区役所ではなく、都庁(府庁)に行く必要があるのかもしれません。

大阪市の24区が5つの特別区になると地域社会はどうなるか

東京都の港区も、旧・東京市の芝区・麻布区・赤坂区が合併して誕生しています。
※正確には、東京都誕生1943年には東京都芝区・麻布区・赤坂区で、1947年に3つが合併して東京都港区になっています。

大阪都の場合、住所は24区の名前は残すことが基本で、芝、麻布、赤坂同様に「区」がなくなるだけ。しかし、24区名を残すかどうかは町単位で決定できるので、旧区名をなくす町も多く出てくることが予想されます。

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