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これは凄い! 人間の眼の『性能』をカメラのスペックと比較してみた

人間の眼と、カメラは構造がそっくりです。水晶体はレンズ、網膜はイメージセンサー、そして脳は映像処理エンジン。人間の眼を「F値」や「ISO感度」といったカメラのスペックに例えると、どんな感じになるのでしょうか。調べてみました。

更新日: 2017年01月19日

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この記事は私がまとめました

人間の眼の構造はカメラによく似ている

人間の眼とカメラ、それぞれの構造。

一言で言えば、眼もカメラも共に結像光学系を備えた撮像装置であるということもでき、基本的な構成は共通している

レンズ(水晶体)を通してイメージセンサ(網膜)に届いた光を、映像エンジン(脳)で処理するという基本構造は同じといえます。

確かに強膜で囲まれた「眼全体とカメラの暗箱」、「虹彩とカメラの絞り」、「網膜とカメラのフィルム或いはCCD受光素子」との関係は、本当に良く似ています

人間の眼の構造は、カメラにそっくり。

それでは、人間の目の "スペック(性能)" を、デジタルカメラの指標で表してみると一体どうなるのでしょうか。

◇ 焦点距離(画角)

焦点距離は、数字が小さくなるほど広角、大きくなるほど望遠になる。
デジタルカメラの世界では、50mm(35mm判換算)が標準と言われている。

人間は12mmレンズ装備していて、瞬間的に脳でトリミング処理をしながら必要な部分だけ見ている

人間の眼は水平120°程度の画角を持っており、これは35mm換算で12mmの超広角レンズと同等になります。

人間の眼の画角は50mm相当

50mmのいわゆる「標準レンズ」が、人間の目で見た画角にもっとも近いとよく言われます。

人間の目は焦点距離だけで比較できるほど単純なものではない。注視しているところは望遠レンズで見ているようでもあるし、その周辺も広角レンズの画角で視野に入っている。どうやら人間の目は、注目しているところをかなり大きく印象づけ、それ以外をぼやかしているようだ

感覚的には、50mmでは狭すぎますよね。

ただ一点だけを「注視・見つめる」すると超望遠レンズのようになります
人ごみの中からただ一人を見つけると事が出来るのはこの脳の機能と眼の機能が合体したから可能なのです

◇ F値

F値とはレンズの明るさを示す指標。
値が小さいほど多くの光を集めることができ、明るいレンズとなる。
カメラではレンズに入る光を調節するために、"絞り" を用いる。

人間の目のF値は約1.0で、一般のビデオカメラのレンズに比べると非常に明るいレンズと言える

標準的なカメラのレンズのF値は2.8〜4.0くらい。デジタル一眼カメラのレンズでも、F1.2やF1.4になると超高級です。

F値については意外に判りやすく、手元に開放絞りF1.4のレンズがあれば、ファインダーでそれを覗いた時と、肉眼で風景を見ている時を比較すればF1.4のレンズよりも明るく風景が見えているのが判るだろう

人間の眼は、かなり明るいレンズを備えているんですね。

◇ 画素数

画素数が増えれば解像度は高くなり、なめらかに見える。
現在のデジタルカメラの主流は1000万画素〜2000万画素程度。

ロジャー・N・クラーク氏は、人間が見分けられなくなる最小の幅を0.59分(60分=1度)と計算しています。それを我々の視野の広さ全体に広げるとすると、5億7600万画素となります

人間の眼は視野の特性もあるため、「画素数」という単位で表すことは正確ではありませんが、視野全体をデジタルカメラに換算すると約5億7600万画素(!)となるようです。

ただ、人間が実際にはっきり見ているのは中心2度程度なので、その範囲に限っていえば700万画素程度、中心の周りも考慮するとしてもプラス100万画素程度

周辺視野は "見ている" というより "感じている" 程度のため、実際には約700万画素相当なのだそう。

◇ ISO感度

センサーやフィルムがどの程度弱い光まで記録できるかを示す値。数字が大きくなるほど、暗い場所でもシャッタースピードを落とさずに撮影ができるが、ノイズが多くなる。
現在のカメラで実用に耐えうるのはせいぜいISO12800程度。

人間の目もカメラと同じように光感度の調節を行い対象物を見ている。15秒間暗い環境にいると目の感度は上がる。実験によると、夜には昼の600倍もの光感度がある

明るい太陽光で人間の目のISOを25とするなら、ちょっと暗いときには600倍でISO15000。最大に暗い時には15000倍なので、ISO375000になります

暗い場所でも目が慣れれば、かなりはっきりと物を見分けることができます。

人間の目は光感度については格段に良い性能を放つ。ノイズについて考える必要もない。これは目が荒い映像を送らないからではなく、「脳が映像をカバーする」からだ

デジタルカメラの場合、ISO感度を上げるとノイズが多くなってしまいますが、人間の眼はそうはなりません。

どんなに高性能なカメラでも、この網膜(画像を写し出すスクリーン)ほどすぐれた感光膜(光を感じとる)は持ち得ないだろうと云われています

◇ ダイナミックレンジ

センサーが光を電気信号に変換する際に識別可能な信号の最小値と最大値の比率。
ダイナミックレンジが小さいと、"白飛び" や "黒つぶれ" した写真になってしまう。

人間の脳は目が捉えた情報をその都度再構築できるので、カメラでいうところのHDR合成(ハイダイナミックレンジ合成)を行うことができる

ISO感度とダイナミックレンジで、デジタルカメラが人間の眼を超えることは現在では難しいと言われています。

人間の目はカメラに比べ、暗いところから明るいところまで同時に見ることができます。そして、直接照明が当たっていない状態でも濃淡を見分けることができます

目の光感度の調節域はカメラとは比べ物にならない。
加えて、目は脳と連動しているからデジカメ+パソコン処理みたいな感じだということ

暗い夜景を背景に、明るいイルミネーションを撮ったときなど、どうしても目で見たままをカメラで写せない理由は人間の眼の素晴らしいダイナミックレンジの性能にデジタルカメラが及ばないためです。

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