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宮崎駿初監督作『ルパン三世 カリオストロの城』を100倍楽しむための【まとめ完全版】

宮崎駿初監督作として劇場公開後も長く愛される名作映画を更に楽しむためのまとめ完全版

更新日: 2016年01月13日

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LVRXXさん

『ルパン三世 カリオストロの城』とは

『ルパン三世 カリオストロの城』
(ルパンさんせい カリオストロのしろ)は、
モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の
劇場映画第2作。宮崎駿の映画初監督作品。
1979年12月15日公開。
公開時のキャッチコピーは、
「前作をしのげないのなら2作目を作る意味がない」、
「巨大な城が動き始める! 影の軍団が襲ってくる!」、
「生きては還れぬ謎の古城で
ついにめぐり逢った最強の敵!」

『ルパン三世 カリオストロの城』 あらすじ

世界的な怪盗ルパン三世と相棒の次元大介は、
モナコ公国の国営カジノの大金庫から売上金を盗み出すことに成功する。
車内で札束に埋もれた二人は浮かれていたが、
それがゴート札と呼ばれる史上最も精巧な出来を誇る幻の偽札であることに気づく。

次の仕事としてゴート札の秘密を暴くことを選び、
ゴート札の出処と疑われているヨーロッパのカリオストロ公国に入国したルパンは、
そこでウェディングドレスを身につけた少女が何者かに追われているのに出くわす。
ルパンは追手を撃退したものの、少女は別の一団に連れ去られてしまった。

少女の正体はカリオストロ公国大公家の継承者、クラリス・ド・カリオストロ。
幼少の頃、駆け出しだったルパンが、若気の至りでゴート札に手を出し、
カリオストロ城から逃げて負傷していたところを助けた少女であった。

公国は7年前の大公の急逝に伴い、大公位は空位のままで公国の実質的な統治者には、
伯爵家出身で大公の摂政を務めていたラザール・ド・カリオストロ伯爵が就いていた。
亡き大公の一人娘クラリスを妻として迎えることで合法的な大公位の獲得を狙っており、
クラリスはそれを拒絶して逃亡、伯爵の部下達に追われていたのだ。

クラリスは、伯爵の居城であるカリオストロ城の一室に閉じ込められてしまう。
ルパンは彼女を救出するため石川五ェ門を呼び寄せるが、
ルパンが伯爵の元へ送った予告状のことを聞きつけた銭形警部も、
警官隊(埼玉県警察本部の機動隊)を引き連れてやってくる。
別途、ゴート札の原版を狙い召使いとして城内に潜入していた峰不二子も加わり、
カリオストロ城を舞台にクラリス姫の救出とゴート札の謎をめぐっての大混戦が展開される。

『ルパン三世 カリオストロの城』 日本国内外の評価

カンヌ国際映画祭で本作を
「史上最高の冒険活劇の1つ」と評し、
特に冒頭のカーチェイスを
「映画史上最も完璧なカーチェイス」と評した
との噂が存在する。
スピルバーグ自身がインタビュー等で
発言した記録が無く事実関係が不明だったが、
北米版のDVDをリリースしたMANGA社は
記載に足ると判断し、
DVDパッケージ及びDVDに収録された予告編で、
このスピルバーグの発言に言及している。

「日本国外のルパン三世ファンの95%は
「ファンになったきっかけ」として
本作を挙げる」と述べながらも、
2007年7月「ルパン三世シークレットナイト(新文芸坐)にて「『これは僕のルパンじゃない』って言ったんですね。『僕には描けない、優しさに包まれた、
宮崎くんの作品としてとてもいい作品だ』と。
僕のルパンは毒って言うか、
目的のためなら手段を選ばないところとか、
欲望とか人間の汚いところとか持ったキャラクターですからね。あんなに優しくは描けないなぁ」と、
原作と映画の違いも述べている。

宮崎本人は自著『出発点』で、
「汚れきった中年のおじさんを使って、新鮮なハッとする作品は作れないですよ。こういうことは二度とできないなって、思ってやりました。」と語っている。
また公開当初から、「鬱屈がある」と発言しており、『風の谷のナウシカ』公開時のの対談では、第二次世界大戦でモスクワを前にして撤退せざるを得なかったドイツ軍を例に挙げ、「独ソ戦のドイツみたいだといつも思うんですよ」と比喩。制作スケジュールの問題で、本作のDパートでは仕上げに手間がかからないよう絵コンテを切ったとも述べており、ルパンがクラリスを誘拐した後にはオートジャイロによる空中戦も予定されていたが、本編では割愛された。

『ルパン三世 カリオストロの城』 テレビや学校・集会所、全国津々浦々で繰り返し上映される名作

興行成績は配給収入10億円の成功を収めた前作『ルパンVS複製人間』より下回ったが、
関係者間での評価は公開当時から高く、
商業アニメ作品が受賞することが少なかったアニメーション賞大藤信郎賞を受賞。
宮崎の演出手法やレイアウト、場面設計に注目が集まり、
当時出された絵コンテ集はアニメ制作現場での教科書として使用されていた。

公開当時は『宇宙戦艦ヤマト』や『銀河鉄道999』といったSF作品全盛期だったが、
テレビでの放送が繰り返されたり、地方の学校や集会所、ファンの集まりなどへ
フイルムが借り出されて上映会が開催された。
アニメグランプリの歴代作品部門で1位を連続受賞し、
情報雑誌『ぴあ』の年間アワード企画「もう一度見たい過去作品ランキング」では
2年連続首位といった成績を残す。

日本テレビ系列の『金曜ロードショー』では数年に一度放送され、安定した視聴率を記録。
初放送は『水曜ロードショー』時代の1980年12月17日。
宮崎駿監督作品ということもあり、
他の数あるルパン映画と比べても再放送される回数が極めて多く、
2012年3月30日の放送で13回を数え、
1999年2月26日に『金曜ロードショー』で放送された際は視聴率23.4%を記録した。
これは同作がテレビ放送された中で最高で、劇場版作品としては1位である。

『ルパン三世 カリオストロの城』 伝説的名シーン

ルパンについて行く事を拒まれたクラリス。

去るルパン一味を追う銭形。

残されたクラリスに銭形の一言。

『ルパン三世 カリオストロの城』 楽しむための雑学

宮崎は「善人ルパン」を描くため、ルパンの年齢をそれまでのイメージよりかなり高く設定し、「ファンの知っているルパンよりも人生経験を積んできたのだから、当然これまでのイメージと異なっていても不思議ではない」とした。物語の中盤あたりから、16歳のクラリスがルパンを「おじさま」と呼んでおり、ルパンを演じた山田自身もこの作品でのルパンに「歳をとったおじさんルパン」という認識で臨んでいた。

作中に登場するクラリス姫は、宮崎駿の作品に登場するヒロインの典型とされる。清楚でいじらしく、主人公による救出を待つ受動的な立場にありながら、自ら積極的に行動する気丈さと勇気も持ち合わせている。クラリスを演じた島本須美は、後に宮崎が脚本・監督を手がけた『TV第2シリーズ』最終話「さらば愛しきルパンよ」のヒロイン・小山田真希や、映画版『風の谷のナウシカ』の主人公・ナウシカを演じている。

多くの古典的冒険活劇を下敷きにしたDamsel in distress(囚われの姫君)というストーリーとなった。監督の宮崎も『アニメージュ』のインタビューで、『緑の目の令嬢』に出てくる湖とローマ遺跡、そして『幽霊塔』の時計塔や地下室をモチーフにしたと答えている。

ルパンが崖から落ちて失神し、クラリスが手当てをしようとして手袋を脱いだ時に指輪が外れ、彼女が走り去った後に残された手袋の中から指輪が出てきて、それを見たルパンが記憶をよみがえらせる、といった具合に、「偶然」を積み重ねてストーリーが進行するような段取りがなされている。

キャラクターのアクションや建築物の崩壊、車、メカ、武器、水の透明感、モブシーン、建物の構造を利用して垂直方向への移動と、ドラマの進行を重ね合わせた演出など、他作品でも宮崎駿が用いる表現が使われている。登場人物の性格も、宮崎独自の解釈で肉付けされている。

『ルパン三世 カリオストロの城』 物語の舞台「カリオストロ公国」

カリオストロ公国の人口は3,500人で、世界で一番小さな国連加盟国。
壮麗な塔を持つカリオストロ城と城下町、古代ローマ時代に作られた水道橋を持ち、
美しい山々と湖に囲まれている。主な産業は観光と牧畜。
そしてコレクター向けの記念切手の発行。

一方で、海外で流通する紙幣を精巧に真似た偽札を製造しているとされ、
東西冷戦下においては国際的に無視できない影響力を与えていた。
世界最高レベルの偽造技術を誇り、時に本物以上と称されるその幻の偽札は「ゴート札」と呼ばれている。古くはブルボン王朝を破滅させ、ナポレオン軍の資金源となり、1929年の世界恐慌の引き金となるなど、中世以降の世界情勢の裏に常にその影を見せていた。
「偽札界のブラックホール」の通り名で知られる通り、400年もの間、偽札製造の秘密を守るため世界中の政府機関、諜報機関、軍部の調査をかいくぐってきた。調査に訪れた者は一人として生きて戻ってきた者はおらず、その者たちは証拠隠滅のために「地下」に葬られ、大量の死骸として今も残っている。
しかし、現代ではその偽札製造の技術力は往年に比べて落ちている。

カリオストロ家の紋章はヤギをモチーフにしており、大公家では青地に左向きの銀のヤギ、伯爵家では赤地に右向きの金のヤギが用いられている。

カリオストロ大公家が代々の統治を務め、カリオストロ伯爵家は公国の影の部分である暗殺等の謀略を司っていたが、大公夫妻が謎の火災によって死亡し、摂政を務めていたラザール・ド・カリオストロ伯爵が、大公家最後の姫であるクラリス・ド・カリオストロ姫を統治権を大公家に戻すためという名目で強制的に妻として迎え、公国の独裁を狙う。

『ルパン三世 カリオストロの城』 日本国内売上記録

興行収入  6.1億円
配給収入  3.05億円
観客動員   90万人

『オリジナル・サウンドトラック ルパン三世』  1万枚出荷  1994年発売CD
『ルパン三世 カリオストロの城 ドラマ編』  1.5万枚出荷  1986年発売CD
『ルパン三世 カリオストロの城 完全収録盤』  1万枚出荷  1994年発売CD
『オリジナル・サウンドトラック BGM集』  2万枚出荷  1994年発売CD(再発)
『ルパン三世 宮崎駿作品集』  1万枚出荷  1997年発売CD
『ルパン三世クロニクル ルパン三世
 カリオストロの城 ミュージックファイル』  1万枚出荷  2003年発売CD

DVD  40万枚出荷  2001年発売

『ルパン三世 カリオストロの城』 テレビ放送視聴率記録

1 1980年12月17日 水曜ロードショー 21.2%
2 1982年9月22日 水曜ロードショー 21.8%
3 1984年3月14日 水曜ロードショー 20.3%
4 1985年7月3日 水曜ロードショー 14.7%
5 1991年10月4日 金曜ロードショー 13.7%
6 1994年9月2日 金曜ロードショー 22.4%
7 1996年1月2日 12.1%
8 1999年2月26日 金曜ロードショー 23.4%
9 2001年6月15日 金曜ロードショー 21.2%
10 2004年3月26日 金曜ロードショー 15.8%
11 2008年5月2日 金曜ロードショー 16.4%
12 2010年10月8日 金曜ロードショー 12.1%
13 2012年3月30日 金曜ロードショー 12.7%
14 2015年1月16日 金曜ロードSHOW!

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