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3分でわかるピケティの格差論と「r > g」の意味

WBS(2015年2月2日)からの書き起こしを中心に、トマ・ピケティの格差論を簡単にまとめました。|『21世紀の資本』

更新日: 2018年05月02日

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curatorさん

フランスの経済学者。経済学博士。パリの高等師範学校の出身で、経済的不平等の専門家であり、特に歴史比較の観点からの研究を行っている。

1冊6,000円近くするにもかかわらずベストセラーになっているフランスの経済学者トマ・ピケティの著書『21世紀の資本』。ピケティが唱える“格差論”がなぜこれほど関心を集めるのか。

■資本主義は格差を生み出す

「アメリカの企業トップが、年間10億円規模の報酬を得ているのはクレイジーですよ」

出典2月2日(月) WBS

「彼らのパフォーマンスからは、そこまでの報酬は正当化できません」

出典2月2日(月) WBS

経済学の常識を変える

ピケティ氏は、世界各国の所得と富の推移を調べ上げました。
その結果、彼の研究は、これまでの経済学の常識を変えたのです。

「私たちは現代の情報技術を使って、所得や富に関する膨大な歴史的データを集めました」

出典2月2日(月) WBS

20世紀初頭から数十年間、格差は縮小し続けました。この過去の研究から、資本主義が発展すると格差が縮小することが、経済学の世界で、半ば常識とされてきました。

ところが、ピケティ氏がその後のデータを詳しく調べたところ、過去30年、アメリカの格差は急速に拡大。常識は間違っていたのです。

格差が縮小したのは、戦争で多くの財産が破壊されたとき。資本主義の発展とは無関係でした。

「20世紀前半の格差の縮小は、経済発展とは全く関係なかった。大恐慌や第二次世界大戦が主な原因だったんです」

出典2月2日(月) WBS

■「r > g」の意味

資本収益率が産出と所得の成長率を上回るとき、
資本主義は自動的に、
恣意的で持続不可能な格差を生み出す

r(リターン)とは、
株や不動産など、資産運用から得られる利益率のこと。

出典2月2日(月) WBS

資本収益率

g(グロース)は、経済成長率。
働いて得る、所得の伸び率とも言えます。

出典2月2日(月) WBS

資産運用による利益が、所得の伸びを上回れば、
資産を持つ人と持たずに働く人の格差は広がるばかり。

「資本主義を放置すると格差は拡大する」

ピケティ氏の研究によれば歴史上、
r(資産からの利益率)は常に、g(所得の伸び率)を上回り続けていました。

「人口が増えない社会では、現在の所得よりも、過去に蓄積した財産のほうが重要です。受け継ぐ財産の無い若い世代にとって、財産の世襲は大きな格差を生み出します」

出典2月2日(月) WBS

■ピケティは、日本の経済政策をどう見ているのか

Q.アベノミクスは、格差を拡大するのか?

「アベノミクスには、格差拡大のリスクはあります。
株価は上昇しても、本格的な景気回復につながらずに、格差は拡大するだけかもしれません」

出典2月2日(月) WBS

安倍首相は、「これまで日本の格差に顕著な拡大はない。ピケティもしっかりと成長し、その果実がどう分配されるかということが大切と言っている」と主張。

格差是正より成長優先をにじませる安倍総理に対してピケティ氏は、

「成長と格差の縮小は同時にやるべきです。まず成長、その後に格差に対処するという考えは間違っています」

出典2月2日(月) WBS

Q.日本の格差是正の処方箋は?

「日本は若年層を優遇する税制に変更すべきです。特に、資産が少なく、労働所得しかない若者を優遇すべきです。若者が多い非正規雇用の待遇改善も重要です。これは、格差の縮小だけでなく、人口増加につながる政策です」

出典2月2日(月) WBS

「若い世代が子供を持つのを支援することは、日本の長期的な経済成長にとって極めて重要な課題なのです」

出典2月2日(月) WBS

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