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【刀剣乱舞】原作社ライターによる山姥切国広の回想ストーリーが公開!!【鬼の記憶】

刀剣乱舞原作のニトロプラスのシナリオライター鋼屋ジン氏がTwitter上で公開した山姥切国広のショートストーリー『鬼の記憶』をまとめました。

更新日: 2015年05月29日

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rin0413さん

山姥切国広 回想『鬼の記憶』

爪、突き刺さり。 肌、引き裂かれ。 流れる赤い血、ひとすじ。

あいつが、見つめている。 貼りついた厭らしい笑み。 嬲るように睨め回す視線。 それでいて清んだ瞳は、こちらを見透かすようで。

それがあいつに対する最初の、 そして今も変わらない印象だ。

審神者というらしい。 俺たち刀剣と想いを通わせ、心を目覚めさせ、肉の器を与える者。

それはそれは、嬉しそうにいう。 大義名分は、すべておれにあるのだと。 闘争の限りを尽くして血に酔うのも。 綺麗どころを集めて淫に耽るのも。

こいつは純粋に蹂躙することを愛している。 傷つけ、穢すことを愛している。 もしかしたら、その逆も。

人の心を持つならば。 肉の器を持つならば。 焦がれ、欲し、妬み、狂う。 それなくして何がひとのかたちか、とあいつは嗤う。

精一杯の悪意を込めて、俺はいう。 言の葉を刃として、歯を立てる。

するとあいつは、きょとんと、あどけない顔で惚けて。 やがて、やはり、ひどく嬉しそうな笑顔で、こう告げるのだ。

――その時は、お前が鬼(おれ)を斬ってくれるのだろう?

……俺は。 怒るよりも、ただ呆れてしまい。 だから、ただ、こう言い返すだけなのだ。

「……化け物斬りの刀そのものならともかく。  写しに霊力を期待してどうするんだ」

廻り廻りて 輪廻を離れぬ    妄執の雲の 塵積もつて      山姥となれる 鬼女が有様

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