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【考察】ふるさと納税では、誰が得をして、誰が損をするのか2015【検証】

ふるさと納税で得をする人損をする人のまとめです。

更新日: 2016年12月11日

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suzukisatoさん

ふるさと納税の概要

最近話題のふるさと納税。
2000円の負担で山のような特産品が貰えるとあって、日増しに注目が高まっています。

ふるさと納税のお金の流れは、ざっくりと以下の通りです。

①A市の太郎さんが、B市に30000円寄付する。
②B市は太郎さんに記念品として5000円分の特産品を送付。
③太郎さんは、確定申告して28000円をキャッシュバック。

これによって、一体誰がいくら得して、誰がいくら損しているのでしょうか?

各者の損得を見てみよう!(太郎さんの立場)

まず、一番簡単に、太郎さんの立場で考えてみましょう。

太郎さんは、30000円の寄付に対して28000円キャッシュバックされているので、
2000円の負担です。
また、B市からは5000円分の特産品を受け取っています。

2000円の負担で5000円が貰えたこととなり、差し引き3000円分だけ得しています。

各者の損得を見てみよう!(国の立場)

次に、国の立場で考えてみましょう。

国は、太郎さんから所得税を徴収する立場です。

今回太郎さんは30000円の寄附金として確定申告を行った為、
30000-2000=28000円
の所得控除が適用されます。

これにより所得税は、28000円×所得税率20%=5600円分減少します。

国の視点から見ると、5600円の損失となります。

各者の損得を見てみよう!(A市の立場)

A市の立場で考えてみましょう。

A市は、太郎さんから所得税を徴収する立場です。

今回太郎さんは30000円の寄附金として確定申告を行った為、
(30000-2000)×(100%-所得税率20%)=22400円
の税額控除が適用されます。

これにより、住民税は22400円分減少します。

A市の視点から見ると、22400円の損失となります。

各者の損得を見てみよう!(B市の立場)

B市の立場で考えてみましょう。

B市は、太郎さんから30000円のふるさと納税を受け取ります。
これに対してB市は5000円分の特産品を地元業者に発注します。

したがって、B市としては25000円分の得になります。

各者の損得を見てみよう!(地元業者の立場)

ちょっと細かいですが、B市の地元業者の立場で考えてみましょう。

地元業者としては、B市から5000円分の注文を受けて、Aさんに特産品を発送します。
原価率はいかほどか不明ですが、500円分は利益として考えても良いでしょう。

したがって、B市の地元業者としては500円分の得になります。

ここで一旦整理

とりあえず主要な登場人物は出そろいましたので、一旦整理してみましょう。

太郎さん:3000円の得

国 : 5600円の損

A市 : 22400円の損

B市 : 25000円の得

B市業者 : 500円の得

まとめると、国とA市が損をして、太郎さんとB市とB市業者は得をしています。
特にA市の損失が大きいです。

考察

ふるさと納税の目的は「地方の活性化」です。

地方のB市とB市業者にお金が入って、B市が活性化することは大変良いことです。

また、地方活性化の為に、間接的に国がお金を負担するというのも納得がいきます。

ところが、A市にとっては大きな減収です。

ふるさと納税で、このような大きな不均衡が発生するのはまずいのではないでしょうか?

どれくらい不均衡が発生するのか、簡単な算数で試算

ここで簡単な算数です。
日本の国民(1億3千万人)が、自分が居住している以外の都道府県(47-1=46)を
ランダムに選ぶこととします。
このとき、一番多くの人から選ばれる都道府県はどこでしょうか?

答えは簡単です。
一番多く選ばれるのは、一番人口の少ない県、鳥取県です。
そして最も選ばれないのが、一番人口の多い東京都です。

ふるさと納税はランダムに納税先を選択するわけではありませんが、
単純な算数で考えても「都会から田舎」へとお金を流す効果があるのです。

相互にふるさと納税が行われた場合

A市の太郎さんがB市に30000円寄付し、B市の次郎さんがA市に30000円寄付した場合はどうでしょうか?

今回新たに次郎さんと、B市業者が登場しますが、特産品の考え方は同等とします。

結果は以下の通りです。

太郎さん:3000円の得

次郎さん : 3000円の得

国 : 5600×2=11200円の損

A市 : -22400+25000=2600円の得

B市 : 25000-22400=2600円の得

A市業者 : 500円の得

B市業者 : 500円の得

まとめると、国だけが損をして、それ以外は全て得をしています。

先ほどはA市が最も大きな損失を出していましたが、
相互にふるさと納税が行われれば、実はA市もB市もプラスなのです。

どちらかの市の魅力が格段に劣っていない限り、
国の負担で両方の自治体が活性化するという流れが出来上がるのです。

ふるさと納税は、実によく出来ていますね。

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