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「日本人はダメになった」のウソ。戦前の日本人も大したことなかった…

「少年犯罪の凶悪化」「教育の質の低下」「モラルの低下」…など、悪いニュースが起こるたび、日本人が退化し、酷い時代になったかのように報道されます。本当に、“昔”と比べて日本人はダメになっているのでしょうか?

更新日: 2015年03月08日

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replicant_gさん

▼戦前の日本人は道徳心が高く厳格だったかのように言われる

かつては教育勅語があり、修身の授業があり、昔は厳格で立派な人が多かったという漠然としたイメージがあります。

「戦前の日本では、家庭で厳しいしつけがなされ、学校で修身が教えられ、みんなが高い道徳心を身に付けていた。しかし、戦後そうした美徳が失われ、今や日本人のマナー・モラルは完全に崩壊してしまった」。

「戦後の民主主義教育のせいだ」「戦前の日本人はすばらしい道徳心を持っていた」と言う人もいる。

本当に、そんなに立派だったの?

▼実は・・・そうでもなかった。

戦前の時代を子育てに厳格な時代と考えるのは、どうやら先入観と美化された記憶によるイメージのようです。

戦前から続く日本の子育ては極めて放任主義でした。子供同士で遊び、親は面倒を極力看ない。

戦前の記録によれば、貧しくもないのに息子を学校にも通わせず、家事一切を強制し体罰を続けた父親や、女中と共謀して息子2人を全身に大やけどを負わせながらも幽閉状態にした母親など、虐待例は数多くある。

なかには0歳の娘を犬小屋のような箱に寝かせたまま納屋に投げ込んで、5か月間ものあいだ満足に食事を与えなかったというネグレクトの事例も。

先生が犯罪を起こすと、今初めて起こったかのようにメディアは囃し立てますが、実際には昔も沢山あったし、体罰も日常茶飯事でした。

▼電車内でのマナーも酷かったらしい

現代の日本人の乗車マナーは、各国から賞賛を浴びるほど。でも、昔からそうだったわけではない。

現代は混雑するホームで列をつくって電車を静かに待つ日本人の姿に、外国人から「さすが礼儀正しい」と称賛の声があがるが、大正時代のその光景は“傍若無人の見本市”。

1919(大正8)年に発行された電車でのマナー向上のための小冊子には、「無理無体に他を押しのけたり、衣服を裂いたり、怪我をさせたり、まことに見るに堪えない混乱状態を演ずるのが普通であります」とある。

衣服を裂かれる…?!

実際、汽車の車内でお化粧をしたり、服を着替えたり、あるいは車内で食べ物やごみをまき散らす客も少なくなかったようです。中には車内でハダカになる人もいたというからヒドイですねw。

現在のようにお年寄りや病気の人に席を譲るという習慣はなく、先に座った者勝ちの状態。

『写真週報』206号より、戦前の車内の写真。

床には弁当の空き箱やミカンや柿の皮、ビールや日本酒、牛乳、サイダーの瓶などが捨てられ、ときには窓の外へ弁当箱やビール瓶などのゴミを投げ捨て、線路の保安員が重傷を負う事件もあったという。

▼戦前の少年犯罪も充分凶悪だった

近年は「少年犯罪が凶悪化している」と言われます。確かに痛ましい事件は起こっており、その度に「日本人はどうかしてしまったのか…」と言いたくなります。しかし、本当に、以前と比較して「凶悪化」していると言えるのでしょうか?

教育勅語や修身のあった時代にこういった少年犯罪がなかったのかと言えば、そんなことはありません。むしろ現代より狂っていると思う事件が多々あるのです。

実際には昔と今では法律が異なる、つまり犯罪の定義が異なるため、単純に比較はできません。ただ個別の事例を見てみると、充分凶悪といえる犯罪が起こっていたことが分かります。

小学生が殺人事件を起こす例が結構あります。上記以外にも、くじでずるをしていた子供に大人が注意をしたところ、逆上して刺し殺したり・・・小学生以上であれば17歳の僧侶が幼女をレイプ殺人したり・・・

凶悪事件が多いだとかいうのは、マスメディアや情報通信技術が発達して、ニュースが即座に伝わるためです。

「最近凶悪な事件が多い」=「最近凶悪な事件がたくさん報道されている」ということ。TVやインターネットが発達していなかった時代には、自分の身の回りの事件以外を知る機会はなかなかなかったのでしょう。そのため、個人としては「事件は少ない」と感じていたのかもしれません。

▼「酷い時代になった…」と感じてしまう理由は何なのか

人には思い出補正みたいなものがあり、自分の過去の部分を美化してしまうことがあります。

「昔」を知っている人が、「現代は…」と嘆いている。

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