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首都直下地震で想定される「通電火災」の恐怖!

将来、M7級の首都直下地震が起こるといわれる東京の防災は、数ある震災の中でも、都市型震災の先例に学ばなければなりません。そこで、阪神・淡路大震災の折に、被害を拡大した「通電火災」の恐ろしさと、その対策についてまとめました。

更新日: 2015年02月20日

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この記事は私がまとめました

猫やさん

通電火災とは?

「通電火災」とは、大地震や台風などの災害によって電気配線が断絶し、漏電や電気ショートなどによって発生する火災のことです。災害時は、停電していた電気が復旧し、通電を開始したタイミングで出火する可能性があります。

家を留守にしている場合、ボヤの状態で食い止めることができず、周辺を巻き込む大火災に発展する危険性もあるのです。

ごく身近な電気製品が、通電火災の原因に!

落下して壊れた電化製品、傷ついた電気コードなどは、電気が復旧(通電)した瞬間にショートし、その火花が周囲に燃え移って出火する可能性があります。

また、電気ストープや白熱電球の電気スタンドなどが倒れた状態のまま通電し、紙や衣類などに触れて発火する危険があります。

阪神淡路大震災は、建物火災の6割が通電火災だった!

阪神・淡路大震災による火災の発生件数は全部で285件、原因が特定されている火災139件です。そのなかで最多の出火原因は通電よるもので、被害件数は約6割に相当する85件でした。

防災の新常識「避難の前にブレーカーを落とせ!」

通電火災を防ぐ最善策は「ブレーカーを落とす」こと。一時避難など、停電後に自宅を離れる場合は、必ず「ブレーカーを落とす」という習慣を身につけなければいけません。自分の家が火元になってご近所を火災に巻き込んでしまったら、いたたまれませんよね。

首都直下地震が来た場合、死者の過半数は火災によるものと想定

今後30年以内に70%の確率で、M7級の首都直下地震が起きるとされており、国の有識者会議は、最悪の場合、建物の被害は61万棟、死者は2万3千人との想定を発表しました。
また、東京都に限った場合の被害想定は、死者は1万3000人、うち半分以上(8400人)は火災によるものと推測されています。

通電火災を防止すれば、死亡者数を4割以上少なくできる

電気関係が原因となる出火を防止すれば、火災による死者を4割以上抑えられると推計されています。こうしたことから、大きな揺れが起きたときに自動で電力供給を遮断するシステムの必要性が高まってきました。

震災時、ガスは自動で止まるけれど、電気は……

ガスのメーターは、地震やガス漏れが起きると自動的に遮断されるようにマイコンが内蔵されています。

一方、電気はメーターにもブレーカーにも、地震の際に通電を止める機能は標準装備されていません。また、ガスに比べて電気の用途は多岐にわたるため、すべての電力を即座に停止すれば安全と一概にはいえません。

ですから、それぞれの家庭で個別に対策をとらなければならないのです。

「感震ブレーカー」の普及は全国でわずか6.6%

国の有識者会議や自治体は、震災時に自動的に電気を遮断する「感震ブレーカー」の設置を推奨していますが、一般家庭への普及は進んでいません。

理由の1つは設置費用の問題。製品の種類により機能・値段ともに大きな開きがあることです。

もう1つは、医療機器や避難時の照明など、電力が止まることで安全が損なわれるケースもあるからです。

「感震ブレーカー」の種類とメリット・デメリット

感震ブレーカーは、主に3種類に分けられます。

1)一定の地震を感知すると、電気を止める仕組みを組み込んだ「分電盤タイプ」
2)電化製品をつなぐコンセントごとに設置する「コンセントタイプ」
3)おもり玉の落下やバネの作用など、物理的な力でブレーカーを落とす「簡易タイプ」

以下に、それぞれの主なメリットとデメリットを紹介します。

◎分電盤型(5〜8万円)
【方法】
 分電盤に内蔵されたセンサーが揺れを感知し、電力供給を遮断。
【メリット】
 ・作動の信頼性が高い。
 ・揺れてから3分後に電気を遮断するので、照明などがいきなり消えない。
 ・屋内配線、機器コード、電化製品の火災を防止できる。
【デメリット】
 ・値段が高い
 ・電気工事が必要
 ・家屋内の全ての電気供給が遮断されるため、医療機器や防犯、避難用照明の電源は別途必要。

◎コンセント型(5千円〜2万円)
【方法】
 コンセントに内蔵されたセンサーが揺れを感知し、そのコンセントからの電力供給のみ遮断。
【メリット】
 ・作動の信頼性が高い。
 ・コンセントごとに通電を遮断できる。
 ・機器コード、機器の火災を防止できる。
 ・電気工事の必要がないタイプもある。
【デメリット】
 ・コンセントごとに複数設置する必要がある(その分コストがかかる)。
 ・屋内配線火災には効果がない。
 ・揺れと同時に電気が遮断する(照明などがすぐに落ちる)。

◎簡易型(3〜4千円)
【方法】
 おもり玉の落下やバネの作用など、物理的な力でブレーカーを落とす。
【メリット】
 ・値段が安い。
 ・電気工事の必要がない。
 ・屋内配線、機器コード、電化製品の火災を防止できる。
【デメリット】
 ・作動の信頼性が低い。
 ・揺れと同時に電気が遮断する(照明などがすぐに落ちる)。
 ・家屋内の全ての電気供給が遮断されるため、医療機器や防犯、避難用照明の電源は別途必要。

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