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【昭和元禄落語心中】作中に出てくる落語のあらすじ解説 与太郎放浪編

昭和元禄落語心中 与太郎放浪編の作中に出てくる落語を解説します。さわりだけ出てきたネタや題名が不明な話しなどもわかると作品を一層深く理解し楽しめるのではないでしょうか。重複している噺はほぼ省略しております。

更新日: 2019年08月01日

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※与太郎とは江戸時代から使われている「馬鹿」「間抜け」「のろま」「役立たず」といった意を含む擬人名で、落語で使われたことから広く浸透した言い回しである。与太郎が普及していく中で与太(よた)と略して使われたり、江戸後期には「嘘つき」「でたらめなことを言う人」という意味でも使われるようになる。

【死神】 与太郎放浪 編其の一 他

与太郎が刑務所の中で聞き、八雲に弟子入りを決意した噺
※八雲と助六編其の七でも登場します。

金にまったく縁がないくせに、借金だけは山のように抱え途方にくれる男。いっそのこと死んじまおうかと考えたものの、どうやって死んだらいいかがわからない。

男「川に飛びこんじまうか。いやダメだ泳げねえ。首でもくくってみるか…それも苦しそうだ」

そんな男の前にやせ細った見るからに怪しげな老人が現れる。

その正体は死神でいろいろと話すうちに死ぬ方法ではなく役に立つ情報を教えてくれた。

ある時、大店からご隠居の治療を頼まれて訪ねると、死神はしっかり枕元にいる。だが大金を積まれて目がくらんだ男は、布団を回転させて死神を欺き、病人を回復させた。礼金を受け取り、揚々と家路を急ぐ男は再び死神に捕まって…。

【応挙の幽霊】 与太郎放浪編 其の二

八雲が京都の夜会で演じた噺

骨董屋が客に、「応挙の絵だと思うんですがね」と、勧める。客は「オウキョでもラッキョでもいい。気に入った。明日届けてくれ」と、内金を払う。仕入れ値の10倍以上で売れ

骨董品屋は、これで亡妻の法事ができると喜び、酒を飲み始めます。そこに現れたのが、応挙の幽霊でした。色っぽい年増です。「さあ、一杯」、差しつ差されつ飲み明かします。ほの明るくなった頃、女の幽霊は、帰ると言って、掛け軸の中に戻りましたが・・・・。

※其の二で与太郎の台詞の中の「りんきの虫」は
落語の演目「悋気(りんき)の火の玉」と「疝気(せんき)の虫」を掛けたものと思われます。

【道灌】 与太郎放浪編 其の三

※与太郎が高座で披露したお客に受けなかった噺
前座噺の代表格

ご隠居のところへやってきた長屋の八っつあん。今日も馬鹿話をしている。そのうち絵の話になり、やがてご隠居の家に飾ってある屏風の話になる。

その屏風に描かれていたのは太田道灌が鷹狩りの途中、突然の雨に降られ民家で雨具を借りようとしたところ、その家の奥方が「お恥ずかしい」と山吹の枝を差し出した場面だった

太田道灌はこの歌による謎掛けが解けずに恥じ入り、その後精進して和歌にも精通した文武両道の人となったという。

ご隠居に教えてもらった八っつあんは意味もわからず”ヤエナナエ~”が気に入ってしまい自分も真似したくて仕方がない。

八五郎は誰かが雨具を借りに来たらこの和歌で断ってやろうと、ご隠居に歌を仮名で紙に書いてもらいます。折しもにわかに雨が降り出します。待ちかまえていると、友だちの留公が飛び込んできました。

【宿屋の仇討】 与太郎放浪編 其の三

八雲が小夏に助六の落語を演じてみせた時の噺

宿場町の旅籠に一人旅の武士が泊まりに来た。疲れているので静かな部屋を所望するとさっそく部屋に上がった。

その後に旅籠へ到着したのが江戸っ子の三人組。彼らは大変騒がしい。三人は部屋に上がると地酒を注文し宴会が始まってしまう。

侍の方は、旅の疲れで静かに寝ようとするがあいにく、隣の三人連れの方は夜どうし騒ぐ始末で寝られない!そこで、侍が考え出した策とは…

【出来心】 与太郎放浪編 其の四

其の四の冒頭、与太郎が小夏に稽古をつけてもらっていた噺

兄貴分にも見限られ「泥棒を廃業しろ」と宣告された泥棒は、何とか自分の実力を証明しようととある貧乏長屋に忍び込む。ところが、忍び込んだ部屋には空き家だと勘違いしそうなぐらい何もなく、おまけに物色している最中に何と家人が帰ってきてしまった。
あわてた泥棒はひとまず縁の下にもぐりこむ。入れ違えで入ってきた家人(八五郎)は、荒らされた室内を見るやものすごい勢いで部屋を飛び出し、何故か家主を連れて戻ってきた。
実はこの男、家賃を払えずに困っていたのだが、たまたま泥棒が入ってきたのをいいことに『泥棒に入られ金を持っていかれたから』と家賃を免除してもらおうと考えていたのだ。

【初天神】 与太郎放浪編 其の五

八雲の独演会の前座で与太郎が演じた噺

初天神の日。ある男が今日は初天神だからと女房に羽織を出させようとしているが女房は息子の寅ちゃんがもうすぐ帰ってくるから一緒に連れていけと言う。
その寅ちゃんというのが七つ八つは憎まれざかりで必ず何処かへ連れていくと「あれ買え、これ買え」とうるさいので連れて行くのを渋る。

物を買わないという約束で息子を連れてでかけたものの、あの手この手で様々な果物を買えと催促し、ついに凧を買ってもらうことに成功したのだが?

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