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日立製作所が、量子コンピュータに似た新型コンピューターを開発。 「2~3年で実用化」へ

日立、量子コンピュータに匹敵するCMOS半導体コンピュータを開発~約1,800倍の電力効率で組み合わせ最適化問題を解く

更新日: 2015年08月02日

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guggugu-さん

日立製作所が、「量子コンピューターに匹敵する」非ノイマン型コンピューターのプロセッサーを開発した。米国サンフランシスコで開催中の半導体回路技術の国際学会「2015 IEEE International Solid-State Circuits Conference(ISSCC)」(2015年2月22日~26日)で技術的詳細を発表。

ノイマン型コンピューターが苦手とする分野をカバーする位置付け

この新型コンピューターは、既存のノイマン型コンピューターを置き換えるものではなく、ノイマン型コンピューターが苦手とする分野をカバーする位置付けになる。つまり補完だ。ノイマン型コンピューターでは解くのに非常に時間または電力を費やす問題の近似解を、短時間かつ低電力で得られる。

セールスマンが複数の顧客をどのように訪問すれば、最短の時間や最小の費用で済むかといった「巡回セールスマン問題」も組み合わせ最適化問題の1つである。

 一見簡単そうだが、こうした問題で少し問題が複雑になると、最新のスーパーコンピューターをもってしても最適な選択を知ることが難しくなる。選択可能な要素の数が少し増えただけで、取り得る組み合わせの数が爆発的に増えるからだ。「要素の数が100個の場合、組み合わせの数は、2100個=1.27×1030個=およそ1兆の1兆倍の100万倍個になる」。このため、既存のノイマン型コンピューターでは、計算に時間が掛かり過ぎて役に立たない懸念が出てくる。

この新型コンピュータ関連のニュース

CMOSアニーリング技術

量子アニーリングで解を求めていたイジングモデルの振る舞いを、半導体CMOS回路上で擬似的に再現するCMOSアニーリング技術を開発しました。従来、半導体回路を用いると決まった動作しかしないため、特定の局所解に固定されるという問題がありました。そこで、CMOSアニーリング技術では、外部から特殊な回路を経て入力されるノイズを利用し、特定の局所解への固定を防ぐことで、より良い解を求めるアニーリング動作を半導体回路上で実施できるようになりました。

日立製作所は2015年2月末、「量子コンピューターに匹敵する」(同社)非ノイマン型コンピューター「CMOS型イジング(Ising)コンピューター」を開発したと発表した。汎用性はなく、特定の問題群の解決に限られるものの、ノイマン型コンピューターに代わって社会に大きく役立つ非ノイマン型コンピューターとなる可能性が出てきた。既に試作機は動作しており、量産や大規模化への技術的なハードルはほとんどない。

比較されるのは・・

日立の新型コンピューターの動作原理は、カナダD-Wave Systems社が発売した商用の量子コンピューターに似る。

 ただし、D-Wave社のシステムが極低温でしかも非常に雑音に弱い超電導素子を用いるのに対して、日立製作所のシステムは、室温で動作し、しかも既存の“枯れた”半導体技術で製造できる。このため、システムの大規模化が容易だ。日立製作所は、D-Wave社が2015年に製品化予定の量子コンピューターの約10倍の規模のシステムを既に試作し、その動作を実演した。

量子アニーリング

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