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「自己検閲化」する島国日本のマスコミ業界に海外有力メディアが注目していた

島国日本のマスコミ業界の間で「自己検閲」が進んでいる。日本国内の政権与党の問題や人権問題をめぐり、海外の有力な通信社、新聞社、公共放送やニューステレビ局は報じているのに、日本のマスメディアは口をつぐんでしまう事例が後を絶たない

更新日: 2015年02月25日

gudachanさん

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「自己検閲が拡大」とロイター通信、イランラジオが報道

ロイター通信は日本での有力マスメディアが「沈黙」をひた走る一連の不穏な動きについて「日本のメディアで自己検閲が拡大する懸念が高まっている」と報道。権力チェックが不十分になっていることについて、アナリストの指摘などを紹介している

ロイター通信が、政府を批判する記者や専門家が情報源を断ち切られることを恐れ、日本のメディアで自己検閲が拡大する懸念が高まっていると報じました。

ロイター通信によりますと、安倍政権をメディアへの介入や制限で非難する人はいないが、アナリストたちは、政府は様々な手段により、これに関するメッセージを伝えていると述べている、ということです。

報告によりますと、昨年、自民党員の一人がテレビなどの報道各社の幹部に、選挙前に書簡を送り、公正に報道するよう求めました。
多くの記者が、この書簡は「批判を抑えるべき」「政府内の情報源を失う危険がある」というメッセージだとしています。

フリーカメラマンのパスポート強制返納問題に海外メディアは注目

フリーカメラマンのフリーカメラマンの50代男性が旅券(パスポート)を返納させられた問題をめぐっては、欧米各国の有力新聞・通信社・テレビ局が一斉に報道。911事件以降テロとの戦いを鮮明にしているアメリカでブッシュ政権に迎合してナショナリズムを煽っていたとされるFOXニュースさえも取り上げている

シリア取材を予定していたフリーカメラマンの杉本祐一さんがパスポートを外務省に強制返納させられた問題について、複数の海外主要メディアがとりあげている。英国のBBC放送や米国のCNN、FOXニュースといったテレビ局、ロイターやAP、AFPといった通信社、さらには、APの配信記事を米国のニューヨーク・タイムズ紙やワシントン・ポスト紙が掲載

中でも踏み込んだ見解を示したのが、米国の老舗週刊ジャーナリズム誌の『タイム』だ。同誌は2月11日付けで「シリアに行くことを考えることすらしてはならない-日本がジャーナリスト達に伝える」というタイトルで杉本さんのパスポート強制返納問題を取り上げている

日本のフリーカメラマン一人のパスポートが取り上げられたことを、海外主要メディアがこぞって報じているのか。それは、まず第一に、少なくとも欧米先進国では、個人がパスポートを持つこと、つまり個人が自由に国家間を移動することは、普遍的な権利とみなされていることからだ。例えば、犯罪をおかし、裁判で実刑判決が下されているなどの例外を除き、基本的には、国家が個人のパスポートを取り上げることはあり得ないこと

各国の記者達は、一様に驚きを隠せない様子であった。会見で質問したフランス人記者、イタリア人記者達は共に「自国ではあり得ないこと」と語っていた。フランスもイタリアもジャーナリストや人道支援関係者がISISに拘束されながら(その後解放)、ジャーナリストの取材活動を制限してはいない。「テロ組織」に対し最も強硬な米国ですら、ケリー国務長官が「ジャーナリズムには危険が伴う。リスクを完全に取り除く方法はなく、唯一の例外は沈黙だ。しかし、これは降伏だ。世界は何が起きているか伝えられることを必要としている。沈黙は独裁者や圧政者に力を与える」 と演説している

それに比べ、日本はどうか。読売新聞も産経新聞も、社説で今回のパスポート返納を「妥当」と公言した。メディアが自ら「報道の自由」「取材の自由」より、政府の意向を優先するとしたのだ。人々の「知る権利」を保障するというメディアとしての使命を自ら投げ捨てた

西日本新聞は曽野綾子問題などをめぐり「自己批判」を検証

西日本新聞では、海外メディアばかりが大きく報じて日本のメディアがあまり扱わなかった産経新聞の曽野綾子女史のコラムをめぐる問題について、内外のマスメディアの動きを時系列で検証する記事を報じている

作家の曽野綾子さんが、人種ごとに居住区を分けるべきだと主張した産経新聞のコラムが波紋を広げている。欧米メディアは、アパルトヘイト(人種隔離)を「称賛した」と問題視し、曽野さんが「安倍晋三首相の助言者」だとして、政権との関係を結び付ける報道も目立つ。一方、日本メディアはあまり反応せず、批判も抑制的

コラムは11日付の産経朝刊に掲載された。いち早く問題視したのは英のロイター通信だ。13日の菅義偉官房長官の記者会見で、ロイターの日本人記者がコラムに関する政府の認識を2回質問。菅氏は「個人の見解について政府としてコメントは控えたい。日本は法の下の平等が保障されている」と述べた。会見場には西日本新聞記者も2人いたが、日本メディアからは質問が出なかった

ロイターは同日、「首相の元アドバイザーがアパルトヘイトを称賛」と報道。曽野氏について、2013年まで安倍内閣の教育再生実行会議委員を務め、「自民党の長年の助言者」だと紹介

南アフリカのモハウ・ペコ駐日大使が産経に抗議文を送付すると、米のAP通信やフランスのAFP通信も相次ぎ報道。南アのウェブニュース(電子版)はAFPの記事を掲載し、「南ア政府がアパルトヘイト称賛について日本の新聞を非難」と見出しを付けた。シンガポールのストレーツ・タイムズ紙(同)や米ニューヨーク・タイムズ紙(同)も通信社電を報じた

自前の記事を報道したメディアもある。米ウォールストリート・ジャーナル紙は、「国際社会の一員として恥ずべき考え」とする識者のコメントを載せ、13年に曽野さんが「女性は出産後、仕事を辞めるべきだ」と発言したことも紹介した

米誌ニューズウィーク系のウェブサイトは、日本の主要メディアがこの問題で批判を躊躇(ちゅうちょ)していると指摘。「あり得る理由」として、首相と主要メディア幹部が会食を繰り返していることを挙げた

昨年秋、自民党の稲田朋美政調会長や、高市早苗総務相が極右団体と撮った写真が公開された際も、欧米メディアが相次ぎ非難し、日本メディアは出遅れた

ヘイトスピーチ(憎悪表現)も、昨年7月には国連の自由権規約委員会が、8月には人種差別撤廃委員会が法規制を含む対応を求めた。欧米メディアは人権問題として厳しく非難しているが、日本ではメディアも含め法規制の論議が深まっているとは言い難い

朝日新聞をめぐる裁判では海外メディアとのバトルも

「朝日新聞を糺す国民会議」が朝日新聞への集団訴訟の経緯などを説明するために日本外国特派員協会で記者会見を実施した際には、登壇した水島総事務局長(左)と外国人記者が激しい論争を繰り広げている

朝日新聞が30年以上取り消さなかった問題で、「朝日新聞を糺(ただ)す国民会議」が2015年2月23日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で会見した

会見では、訴訟の意義を「事実関係を司法の場で明らかにする」ことだと説明。さらに、対朝日新聞だけではなく、「日本について全く無知で、いい加減なことを触れ回っている」「朝日新聞と同じようなイデオロギー色に満ちた報道しかしていない」といった外国記者に対する批判も相次ぎ、記者からは「侮辱はすべきでない」などと反発する声が出

会見では、登壇者と記者の対立が先鋭化する場面もあった。米国人記者が

「私の印象では、朝日新聞の報道は、国際社会はかなり肯定的に受け止めてきた気がするが、皆さんのメッセージはどちらかと言えば否定的に受け止められている。なぜ、皆さんのメッセージは否定的に受け止められていると思うか」

と質問したのに対して、登壇者の2人は外国メディアの伝え方に問題があるとして、会見に出席している記者を非難した。

イタリア人記者が、

「35年以上日本で外国特派員をしている者として、『あなた方に歴史を教える』という主張には憤慨している」

「侮辱はすべきではない」

などと声を荒げ、司会者が「(質問ではなく)スピーチはいらない」などと制止する一幕があった。

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