1. まとめトップ

この記事は私がまとめました

石けん:油脂から製造され、特に純石鹸(じゅんせっけん)と呼ぶ場合は、脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウムだけで、添加物を含まない石鹸を指すが、多くは炭酸塩や香料などの添加物を含む。

洗顔石けんと言えば、コールドプレス製法。と言われるほど、コールドプレス石けんは、安心感や品質に定評があります。
インターネットでは、手作り石けんのレシピが公開され、気軽に自家製石けんが作れる時代になりました。多くの女性に必要な美肌アイテムの一つになっているといっても過言ではありません。

コールドプレス製法のおさらい

石けんのベース作りは、油脂に強アルカリの薬品(水酸化ナトリウム水溶液)を加えて作ります。
市販品の石けん工場などでは、効率的に石けんを製造するために、
加熱けん化法(ホットプロセス)と呼ばれる90℃近い高温の状態で短時間にけん化させることが一般的です。
けん化の温度が高いほど、反応時間は短くなりますが、
油脂が高温によるダメージを受けて酸化劣化してしまうことが問題となっていました。

コールドプロセスでは、50℃前後の温度で、時間をかけてけん化させるため
油脂がダメージを受け難く、しかも余計な手を加えない、純粋な石けんを作ることができます。
そして、強アルカリ薬品と油の反応で生まれるグリセリン(保湿成分)をそのまま石けんの中に含むので、保湿剤などを加えなくても、マイルドでしっとりした使用感の石けんになります。

コールドプロセス製法の誤った知識で損をしているかもしれません。

例えば、手作り石けんでよくある間違いが、
強アルカリ薬品(苛性ソーダ)の分量をわざと少なくした石けんです。

なぜならば、未反応の生の油脂が残るため、石けん自体に酸化劣化が起こりやすくなります。
残った油脂により使用感がシットリするとされていますが、プロからすれば「変質の原因」です。
変質した石けんで洗顔することは、何よりの肌への負担と言えるでしょう。

人気が高いコールドプロセス製法ですが、
メーカー各社が多種多様な石けんを販売している中で
誤解されるような、数字や言葉だけが独り歩きしているのも事実。

逆に、技術の進歩によって、コールドプロセスをしのぐ
次世代固形石けんも登場しています。

この道30年の老舗石けんメーカーの職人が、
プロの目線から、石けんの品質を賢く見極めるための情報をまとめました。

誤解その1 コールドプロセスの本来の意味

コールドプロセスは、冷製法とも呼びます。
コールドという言葉を聞くと、冷たいイメージを持ってしまいます。
しかし、加熱をせずに、0℃などの低温で製造されている訳ではありません。

これは、従来の加熱けん化法(ホットプロセス)と比較して、
温度が低いことを指した言葉であり、工程として50℃前後の加熱は必須です。

なお、ホットプロセスの場合は、90℃以上でけん化を行い、短時間で反応を終わらせます。
そして、美肌成分を入れた後も高温状態を維持しながら4~5時間の混合を続けます。
この工程で、薬品はほぼ完全に除去されます。

誤解その2 コールドプロセスの熟成とは?

本来の熟成とは、風味や品質が以前よりも向上することを意味します。

石けんのコールドプロセスにも、熟成という言葉が使われますが、
誤解されやすい表現です。
なぜなら、本来の熟成が目的ならば、
何故、1年熟成や2年熟成の石けんが販売されないのでしょうか?
それは、この工程の最大の目的が、乾燥だからです。

出来たばかりの石けんには、強アルカリの薬品が残存するため、すぐに使用できません。
手作り石けんで、使用感がピリピリしたり、刺すような刺激を感じた時は
多くの場合、薬品の残存が疑われます。

乾燥とともに、残存した薬品も自然と取り除かれるのですが、おおむね2ヵ月を要します。
この乾燥期間を経て、石けんを安全に使用でき、成分も安定した品質になります。

誤解その3 界面活性剤不使用とは?

洗顔石けんを購入したことがあるなら、一度は目にしたことのあるのが
界面活性剤という言葉です。
市販の石けんには、「合成界面活性剤不使用」という宣伝を見ることがあります。
とても誤解が多いのが、界面活性剤の認識です。

石けん自体も、界面活性剤であることに間違いありませんが、
なぜ、界面活性剤が悪いと思われるようになったのでしょうか?

直接のきっかけは、
油よごれに効果の高い液体の界面活性剤(台所用洗剤など)の登場です。


もちろん、肌荒れには個人差がありますが、
液体洗剤には以下の特徴があります。

・油脂の洗浄力が強い(人の体を洗う製品設計ではない)
・液体設計のため、多量に使われやすい
・高濃度の状態で手に触れる機会が多い

食器用洗剤が発売された頃、上記のような特徴のおかげで
無防備な扱いをする主婦がふえて、手荒れが日常化しました。

これが、口コミなどで広まって液体洗剤イコール合成界面活性剤。
合成界面活性剤イコール洗浄力が強い。
というイメージに定着しました。

石けんは面活性剤のなかでも、陰イオン系界面活性剤に分類されます

陰イオン界面活性剤:洗浄力が高く、泡立ちもよいのが特徴で、石鹸、洗剤、シャンプーなどの洗浄料として広く使われています。

界面活性剤とは、水なじみのいい成分(親水部位)と、脂なじみのいい成分(疎水部位)が組み合わさった構造を持ちます。

繰り返しますが、石けんも界面活性剤です。

油脂や脂肪酸の由来が合成・天然に関わらず、
界面活性剤は親水部位(脂肪酸)の違いによって洗浄力が大きく異なります。

一律に、天然由来の界面活性剤がマイルドという事にはなりません。
逆に、洗顔石けんグレードの合成界面活性剤が一律に洗浄力が強い
とするのも間違いです。

石けんは、界面活性成分に天然由来の原料が用いられることが多いため、
洗浄力は控えめであることは確かです。
あらためて、石けんと合成洗剤を、洗浄力や安全性の差で比較しました。

【石けん】
・原料の油脂や脂肪酸の選択で肌にマイルドな洗浄が可能
・強アルカリ薬品の残存が肌を刺激するリスク
・防腐剤、酸化防止剤、香料などの添加材による刺激あり

【合成洗剤】
・合成する親水性部分の違いで用途や洗浄力が異なる
・歴史が浅く、人体や環境への影響が疑問視されている
・防腐剤、酸化防止剤、香料などの添加材による刺激あり

コールドプロセス製法のまとめ

メリット
・ホットプロセスと比べ、熱による成分のダメージが少ない
・熱に弱い美肌成分を配合することが可能
・油脂や脂肪酸、美肌成分の組み合わせが自由自在



デメリット
・残存する強アルカリ薬品の除去に2ヵ月ほど乾燥工程が必要
・配合する美肌・保湿成分によって防腐剤、酸化防止剤などの添加が必要
・乾燥に時間がかかるため大量生産に向かない

最後に・・

おどろきの完全非加熱、
強アルカリ薬品フリーな次世代石けんとは?

コールドプロセス石けんの常識

従来のコールドプロセス製法の常識

・けん化反応による薬品の使用が必須
・油脂の溶解やけん化反応で加熱工程は必須
・残存した薬品の除去に乾燥期間が2ヵ月は必要

シルクポリマーという素材の登場

技術の進歩は目覚ましく、
コールドプロセスの常識を超える石けんがすでに開発されています。

シルクポリマーという素材を使う事で、
上記の常識を全て変えてしまいました。

驚くべきは、薬品を使ったけん化反応でなければ石けんを固化できなかったものが
天然由来の素材の特性を利用して、固化する技術が実用化されたことです。
コールドプロセス同様に、溶け減りに強い固い石けんとなります。

【シルクポリマー配合石けんの特徴】

・シルクポリマーが洗浄成分や美肌成分を
均一に固化

・加熱工程を必要としない、完全非加熱製法

・けん化反応を必要としないため、
強アルカリ薬品(水酸化ナトリウム)がフリー

・コールドプロセスで約2ヵ月の乾燥工程が
10日ほどに短縮

関連まとめ

シルクポリマーは、シルクのタンパク繊維を破壊せずに、そのままエキス化させた次世代の肌修復素材です。

従来のシルクとは全く異なる特許技術(申請中)で抽出されることで、薬品を使わずに石けん成分も固形化してしまう天然素材です。医療の分野では、人工皮膚や、人工ボルトなど、生体に拒否反応を起こさない素材として実用化されています。

1