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地球の衛星ながら、まだまだ知らないことばかりな「月」 月面には何がある?

人類が足を踏み入れたことさえあるのに、まだまだその実体には不明なところが多い「月」。もはや月に関する情報が抑えられているという話も嘘に聞こえない時代ですが、それにしても生活の一部に溶け込んでいるにも関わらず知らないことは多い。

更新日: 2019年04月17日

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egawomsieteさん

月面直下のどこにでも水がある、NASAの驚きの研究結果

月の塵と大気を調査するために送り込まれたNASAの探査機LADEE(ラディ―)が、隕石が衝突する際に月面から放出される水を検出した。4月15日付けの学術誌「Nature Geoscience」に掲載された論文によると、微小な隕石が衝突する際の衝撃によって、年間最大220トンもの水が放出されているという。月面付近には、これまで考えられてきたよりもはるかに大量の水が存在することになる。

「あまりに大量の水だったため、探査機に搭載されていた機器が、大気中の水をスポンジみたいに吸収したのです」。研究を主導したNASAゴダード宇宙飛行センターの惑星科学者、メディ・ベンナ氏はそう語る。

 この発見は、月がそもそもどのように形成されたかを理解する新たな手がかりになるだろう。また、今後の有人ミッションにも影響を与えるに違いない。その際には、月面の水分を水分補給や推進力の確保に活用できるかもしれない。

「これまでずっと、月は非常に静かで寂しい場所だと考えられてきました」とベンナ氏。「今回のデータによって、実際の月は非常にアクティブで刺激に敏感であることがわかりました」

ある程度の水が月に存在することは以前から知られていた。その大半は、ずっと日が当たらないクレーターの日陰部分にある氷に閉じ込められているか、あるいは表面からずっと深いところに隠されていると考えられてきた。

月に水がもたらされる経路には2種類ある。太陽風に含まれる水素が月面にある酸素と反応し、さらに月の岩石と作用して含水鉱物となる、というものが1つ。もう1つは、月面に衝突する彗星や小惑星に水が含まれるケースだ。

 しかし、NASAの探査機LADEEが収集した新たなデータによって示されたのは、意外な事実だった。LADEEが軌道をめぐる間、地球と同じように流星群が月に降り注ぐのを観測していた。

 毎年決まった時期に、地球と月は、彗星の軌道と交差する。彗星の中にはたくさんの岩屑をまき散らすものがある。そうした置き土産の大半は、地球の大気圏では燃え尽きる。この現象はふたご座流星群、ペルセウス座流星群、しし座流星群などの名称で呼ばれる。一方、空気のない月では、それらの隕石は月面に衝突する。

何百万という数の細かい岩石が、雨のように降り注ぎます」と、ベンナ氏は言う。「われわれは29回の隕石群を確認しました。そのすべてが彗星と関連していました」

 こうした小さな粒子が月面に衝突する際、いちばん上にある細かい表土の層(レゴリス)を舞い上げる。そのおかげで、地表からわずか7.5センチメートルほど下の層に、予想よりもはるかに多くの水があることが判明した。

「こうして放出され、失われる水の量は、太陽風によって運ばれてくる水素や、微小隕石自体によってもたらされる水では埋め合わせることができません」と、ベンナ氏は言う。「つまり、月の土壌にはこれら2つでは補充し切れないほどの水が存在することになります。これを説明するには、月には太古の昔から蓄えられてきた水があり、それが長い時間をかけて徐々に枯渇してきたと考えるしかありません」

ベンナ氏のチームは、月面の数センチメートル下には、水がほぼ均等に存在していると推測している。これは、月には太陽風や彗星から運ばれてきたものよりもたくさんの水があることを意味する。

 太陽系ができたての頃、巨大な若い惑星同士が衝突し、宇宙空間に放たれた岩屑が2つのまとまりになり、互いの周りをバレエのようにグルグルと回り始めた。これが月と地球ができた経緯だ。結果として、月と地球は歴史の一部を共有することになったが、地球にある量と比べてなぜ月にあれほど水が少ないのかについては、これまで明確な理由はわかっていなかった。

「これは重要な論文です。なぜなら、今起きている水の放出を測定しているからです」と、米ブラウン大学の惑星科学者、カーリー・ピーターズ氏は言う。

 研究チームのデータは、月の起源や、それほど大量の水をどのように獲得したかを解明しようとしている科学者たちの役に立つだろう。

「とてもワクワクしています。研究チームはすべての経緯をとらえています。水が外気圏に移動し、それが月面に戻るか、あるいは宇宙へ消えていくまでを観測しているのです。これは本当に重要な発見です」

■月の地下に巨大な空洞発見 月面基地として活用の可能性も

将来の有人探査の構想が発表されている月の地下に、全長50キロにおよぶ巨大な空洞のあることが、日本の月探査衛星「かぐや」の観測データでわかりました。月表面の激しい温度差や放射線の影響を受けにくいことから、JAXA=宇宙航空研究開発機構では、月面基地として活用できる可能性があるとしています。

これは、10年前の2007年に打ち上げられおよそ1年半にわたってレーダーで月内部の様子を調べた、日本の月探査衛星「かぐや」のデータを詳しく分析した結果、わかったものです。

JAXA=宇宙航空研究開発機構などのチームによりますと、巨大な空洞は、火山が多く存在していた「マリウス丘」と呼ばれる場所に存在し、月の地下をはうように横におよそ50キロ続いているということです。

空洞は、直径50メートルほどの縦穴で月面とつながっていると見られ、内部は300度ほどあるとされる月の昼と夜の温度差や、宇宙から降り注ぐ放射線の影響を受けにくいほか、水を含む鉱物が残されている可能性もあるということです。

月の探査をめぐっては、今月、アメリカが宇宙飛行士を再び送る計画を発表するとともに、火星などへの有人探査に向けた拠点を月に築く方針を明らかにしています。

また日本でも、2025年以降に日本人宇宙飛行士を月面に送る計画が提案され、今後、議論されることになっていて、JAXAでは将来、月面基地として利用できる可能性があるとしています。

JAXA宇宙科学研究所の春山純一助教は「過酷な月表面の環境を人間が生き抜くのは厳しいと考えていたが、地下の空洞の存在はアポロ計画以来、行けていない月に改めて人間が進んでいける可能性を示している」と話しています。

日本の月探査衛星「かぐや」のプロジェクトは、NASA=アメリカ航空宇宙局のアポロ計画以来、最大規模の月探査として注目を集めました。

「かぐや」は、10年前の2007年9月にH2Aロケット13号機で打ち上げられ、およそ1年半にわたり、レーダーなどを使って月の表面や内部の様子の観測を続けました。

打ち上げから1年9か月後の2009年6月に月面に落下し、任務を終えましたが、「かぐや」が観測した膨大なデータの分析はいまも続けられています。

これらのデータをもとに、これまでにも月全体の正確な地形図を作成したり、月の表側と裏側で重力分布が違うことなど、月の成り立ちの解明につながる成果が発表されています。

現在、宇宙空間での人の活動は、アメリカや日本それにヨーロッパなどが共同で運用するISS=国際宇宙ステーションを主な舞台に行われています。しかし、国際宇宙ステーションの運用は7年後の2024年までとされ、その後の運用方針は決まっていません。

こうした中、次なる有人宇宙活動の場として、月面や、さらに遠い火星など「深宇宙」=ディープスペースと呼ばれる宇宙空間を目指す動きが出ています。

このうち、アメリカは今月、ペンス副大統領が宇宙飛行士を再び月に送る計画を発表するとともに、火星などへの有人探査に向けた拠点を月に築く方針を明らかにしました。
また、NASA=アメリカ航空宇宙局も、月や火星に向かう拠点として、月の近くを周回する宇宙ステーションを2020年代後半に完成させる構想を発表していて、先月、ロシアの宇宙開発公社と宇宙ステーションを共同で開発していくことを表明しています。

一方、ヨーロッパの欧州宇宙機関は、月面の土を使って人が滞在できる基地を作る構想を提案しています。

このほか、中国やロシアなども有人の月面探査を検討しています。

また日本は、ことし6月に、JAXAが2025年以降、日本人宇宙飛行士を月に送る計画を提案し、今後議論されることになっています。

有人の月面探査は、アメリカが1969年から72年にかけてアポロ計画で行って以降、40年以上行われてきませんでしたが、ディープスペースなどを目指す各国の動きの中で再び注目を集めています。

■<酸素イオン>風に流され月に 探査機かぐや初観測

月周回衛星「かぐや」の観測データを解析した結果、地球から流出した酸素イオンが月に到達していたと、大阪大などの研究チームが31日付の電子版の英科学誌「ネイチャー・アストロノミー」に発表した。地球の表面から流出した酸素イオンが、太陽から吹き出す粒子の流れ(太陽風)の影響を受けて38万キロ離れた月に運ばれ、月の土に入り込んでいる可能性もあるという。

 地球の酸素イオンは、太陽風のために太陽から遠ざかる方向に集中して流れている。研究チームがかぐやに搭載したプラズマ観測装置のデータを分析し、地球の周りを公転している月がこの集中域を通過した時に地球から来た酸素イオンが増加していたことが分かった。月が集中域を通過するのは、1カ月弱の月の公転周期のうち、満月の前後に該当する5日間。

この酸素イオンは高いエネルギーを持っており、金属の表面から数十ナノメートル(ナノは10億分の1)まで入り込むことができるという。地球では24億年前から酸素が増えだしたと言われており、月はこのころから地球由来の酸素イオンを浴び続けている可能性がある。米国のアポロ計画で月から持ち帰った砂には地球や月などが起源の酸素イオンが含まれると解釈できるという。

 大阪大の寺田健太郎教授(宇宙地球化学)は「月の土には太古の地球の大気の痕跡の一部が保存されている可能性もある」と話した。

■月の起源、「巨大衝突」ではなかった? 定説覆す論文発表

約45億年前に地球の衛星として誕生した月は、原始地球に小さな天体が次々衝突したことによって形成された可能性があるとの研究結果が9日、発表された。

【特集】地球の衛星「月」 ─ 月食、アポロ計画、スーパームーン

 月の起源をめぐっては、地球に火星サイズの天体1個が衝突したことにより形成されたという「巨大衝突説」が定説となっていたが、同説は大きな矛盾を抱えていた。

この説が事実ならば、月の成分の5分の1は地球派生で、残る5分の4は衝突した天体の物質ということになる。しかし実際には、地球と月の成分構成はほぼ同一であり、これは同説の支持者らを長く困惑させてきた矛盾点だった。

 だが、1回の大規模衝突ではなく小さな衝突が繰り返されたと考えれば、この矛盾についても説明がつく。

 英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス(Nature Geoscience)に発表された論文の共同執筆者で、イスラエル・ワイツマン科学研究所(Weizmann Institute of Science)のラルカ・ルフ(Raluca Rufu)氏は、「複数の衝撃があったとする説の方が、月の形成をより『自然』に説明できる」という見方を示している。

ルフ氏と研究チームは、火星よりも小さい「微惑星」と呼ばれる天体と原始地球との衝突を再現したコンピューターシミュレーションを約1000パターン作成。

 その結果、微惑星が衝突するごとに原始地球の周囲に残骸の輪が形成され、その後それらが合体して「小衛星」が形成されることが分かった。こうした小衛星の数々が最終的に、月を形成したと考えられるという。

 論文によると、複数の衝突は単独の衝突よりも多くの物質を地球からえぐり出すことから、小衛星の成分構成は地球により近くなるという。研究チームは、月の形成にはこうした衝突が約20回必要だったと結論付けている

■直径64キロの小惑星衝突か=月の三重リング地形-国際チーム

月の「東の海」の三重リング地形は、約38億年前に直径64キロの小惑星が秒速15キロの高速で衝突した後、地殻を構成する比較的熱く軟らかい岩石が流動して形成された可能性があると、米マサチューセッツ工科大などの国際研究チームが発表した。論文は28日付の米科学誌サイエンスに掲載される。
 米航空宇宙局(NASA)の2機ペアの月周回探査機が2012年末まで約1年間、重力の分布を詳細に観測したデータに基づき、コンピューターでシミュレーションした。小惑星が衝突した当初は直径約390キロのクレーターができたとみられるが、岩石の流動で消滅したという。
 三重リングは、地球から見える月面の表側と見えない裏側の境界付近に位置し、外側の輪郭の直径は約930キロ。太陽系が約45億年前に形成された後、地球や月、火星などに小惑星が多数衝突する時期があったと考えられており、研究成果は地表の形がどのように変化してきたかの解明に役立つという。

■月を作った地球への隕石衝突、予想以上の恐るべき衝撃だった:研究報告より

これまで月を形成した隕石の衝撃はそれほど大きくなく、地球の形を大きく変えなかったとされていました。しかしネイチャーに報告された最新研究によると、この衝突は地球の大部分と隕石を破壊するほど大きかったというのです。そして、その破片の大気が冷却されることで現在の地球と月が形成されました。

今回の学説を発表したのは、ワシントン大学のKun Wang氏です。Wang氏と研究チームは、7つの月の岩石と8つの地球の岩石を測定して、今回の研究を発表しています。

1970年代の学説では、月の80%は地球に衝突した隕石から形成されたとされていました。しかし月の構成物質の多くが地球と同一なことがわかるにつれ、その説には疑問符がつくようになります。そしてその後、衝突によって飛散した地球と隕石の両方が宇宙空間に放出され、やがて月が形成されたという「ジャイアント・インパクト説」が2007年に提唱されます。

しかしWang氏が地球と月の岩石を測定したところ、月の岩石のほうがカリウムの同位体である「K-41」を多く含んでいました。地球と月の重量差を考えると、より軽いK-39が月に多く存在している方が自然なのに、です。
 
そこで、Wang氏によればより重いK-41が月に多く存在している理由は「隕石の衝突があまりにも強烈で、地球の大部分が蒸発したから」なんだそうです。この超強力な衝突により地球由来のカリウムはほとんどが蒸発し、月を形成することになります。
 
ただし、今回の研究については「そう結論付けるには早計すぎる」と語る科学者もいます。また、月の岩石のサンプルが月の物質構成と正確に一致していないのでは?という意見もあります。おそらくこの学説により真実味を持たせるには、より広範囲な月からのサンプルが必要となるでしょう。

■地球に新たな月見つかる? NASA、周回する小惑星発見「準衛星」

米航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所のチームは16日、地球の周りを回る小惑星を新たに発見したと発表した。実際には地球に寄り添って太陽の周りを移動しているだけで、厳密には月のような地球の衛星とは言えないが、チームは「準衛星と言ってもいい」としている。

 小惑星は今年4月に見つかり「2016HO3」と名付けられた。大きさははっきりしないが、40~100メートルほどと推定される。公転する地球の進行方向の前に出たり後ろに回ったりしている。地球との距離は、地球と月の距離の38から100倍の間で変動するが、地球に衝突する心配はないという。

 チームの分析では100年ほど前からこのような動きをしていて、今後数百年は地球の近くにとどまるとみられる。(

■輝く地球と月の裏側を撮影 NASAの衛星ディスカバー

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