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minidonさん

その昔、徳川家康が謎の生物に遭遇したと記録が残されている。

“一宵話”という江戸期の随筆に記された出来事

慶長14年、神祖の徳川家康公が駿府に在城のころの話

以下、一宵話より

神祖、駿河にゐませし御時、或日の朝、御庭に、形は小児の如くにて、肉人ともいふべく、手はありながら、指はなく、指なき手をもて、上を指して立たるものあり。見る人驚き、変化の物ならんと立ちさわげども、いかにとも得とりいろはで、御庭のさうざう敷なりしから、後には御耳へ入れ、如何に取りはからひ申さんと伺うに、人見ぬ所へ逐出しやれと命ぜらる。やがて御城遠き小山の方へおひやれりとぞ。或人、これを聞て、扨も扨もをしき事かな。左右の人たちの不学から、かかる仙薬を君に奉らざりし。此れは、白沢図に出たる、封といふものなり。此れを食すれば、多力になり、武勇もすぐるるよし。

著者:秦鼎 編:牧墨僊(まきぼくせん1775- 1824年)「一宵話・巻之二(異人)」

現代語訳

神祖徳川家康公が駿府に在城のころの話である。

ある日の朝、御庭に異様なものが立っていた。「肉人」とでも言ったらいいのだろうか、小児のような形の肉塊で、手はあるけれど指はなく、その指のない手で天を指して動かない。
見る者は皆、「なんだあれは」「化け物か」と驚いたが、どうしていいかわからず、ただ右往左往していた。
御庭が大騒ぎになったので、やむをえず公の耳に入れ、「いかが取りはからいましょうか」と伺うに、「人目につかないところに追っ払ってしまえ」とのことだった。
そこで、肉人を城から遠い小山まで連れて行って捨てたという。

この話を聞いたある人が、
「いやはや惜しいことをしたものだ。周囲に仕える者に学がなかったために、またとない仙薬を公に差し上げずにしまった。この怪物は、『白沢図』に載っている『封(ほう)』というものだよ。その肉を食べると多力になり、武勇も大いに増すと書かれている。たとえ公に差し上げなくても、上下の家臣が食べれば効果絶大なものを。物知りがいなかったのが、かえすがえすも残念だ」と、惜しがった。

正体は妖怪『ぬっぺふほふ』か?

この「肉人」ともいうべき存在は、「ぬっぺふほふ」に似たものとされています。
ぬっぺふほふとは、顔とも身体とも区別がつかない一頭身の妖怪ですが、この妖怪が後に「のっぺらぼう」と呼ばれる存在になったという説もあるようです。

“ぬつへつほふ(ぬっぺっぽう)”は見たとおり、眼も鼻も口もない。まさに肉の塊のような妖怪。

間伝承として「大晦日の夜に町を彷徨い、腐敗した肉臭を漂わせる」とも云い伝わっています。

その他にも”宇宙人”説や”浮浪者が迷い込んだ”説もある。

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