1. まとめトップ

鹿の王(上橋菜穂子) あらすじ、感想、ネタバレまとめ

本屋大賞2015年のグランプリに輝いた上橋菜穂子の「鹿の王」のまとめです。

更新日: 2019年05月10日

0 お気に入り 60368 view
お気に入り追加

この記事は私がまとめました

■上橋菜穂子「鹿の王」

強大な帝国・東乎瑠にのまれていく故郷を守るため、絶望的な戦いを繰り広げた戦士団“独角”。その頭であったヴァンは奴隷に落とされ、岩塩鉱に囚われていた。ある夜、一群れの不思議な犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生する。その隙に逃げ出したヴァンは幼子を拾い、ユナと名付け、育てるが―!?厳しい世界の中で未曾有の危機に立ち向かう、父と子の物語が、いまはじまる―。

不思議な犬たちと出会ってから、その身に異変が起きていたヴァン。何者かに攫われたユナを追うヴァンは、謎の病の背後にいた思いがけない存在と向き合うことになる。同じ頃、移住民だけが罹ると噂される病が広がる王幡領では、医術師ホッサルが懸命に、その治療法を探していた。ヴァンとホッサル。ふたりの男たちが、愛する人々を守るため、この地に生きる人々を救うために選んだ道は―!?

全国の書店員たちの投票で選ぶことしの「本屋大賞」は、架空の世界を舞台に、謎の伝染病を防ごうとする人たちの姿を描いた、上橋菜穂子さんの小説、「鹿の王」が受賞しました。

上橋さんは「読者の代表ともいえる書店員のみなさんに選んでいただけたことは大変光栄です。読んだ人が、『ああ、楽しかった』と思える物語が、物語の原点だと思うので、これからもそうした物語を書いていけるようがんばっていきます」と受賞の喜びを語っていました。

おめでとうございます!

■上橋菜穂子さんは語る

「人間は百パーセント死ぬが心は納得しない。(体があって生きているが)人の命は自分の体に左右され、時に裏切られる」。作家としての関心が、国家や文化から「生態系の中にある人間」、そして体自体に移っているという。「生物として見ることで、あるがままの人の姿を捉えたい」

人は今生きてある世界に対し何ができるのかを、登場人物に託して問い続ける。「それぞれが自分にできることをすればいいし、私にとっては書くことが自分にできること」。これからは単純な「ハッピーエンドの物語も書きたいな」と笑いつつも、安易な解決法の提示はしないと決めている。

■感想まとめ

世界観に入り込めました。
その世界での生活感を感じる事ができたり、宗教観、死生観など・・
そのため、物語に深みが出るように思えました。
また、次の書き下ろしが出たら即読みする予定です。

大自然との交感が美しい医療サスペンスストーリー。
ファンタジーの地平を拓く、深遠な生命の物語です。
──荻原規子さん(作家)

この深淵なテーマと衝撃的なモチーフを傑作エンターテイメントにできるのは、世界中で上橋さん一人だけだ。
──佐藤多佳子さん(作家)

命をどうとらえるか、
重層的な生命観を
ファンタジー小説として
読めるということに感動しました。
──夏川草介さん(作家)

ページをめくる手が止まりませんでした。
これは、壮大なファンタジーでありながら、わたしたちの物語でもあります。
──西加奈子さん(作家)

『鹿の王』は深い森のような物語だ。影と光に揺れる魂が語る、
人間と生き物の物語だ。
──萩尾望都さん(漫画家)

冒険小説を読んでるうちに、医学を勉強し、さらに社会を学ぶ。
一回で三冊分。
──養老孟司さん(解剖学者)

壮大な景色のなかの、無数の小さな命の光。
上橋さんだから描ける輝きがここにあります。
──瀧井朝世さん(ライター)

愛と悲しみ、闘いと絶望、いのちと病い……
限りなく面白く、果てしなく考えさせられる、前人未踏のファンタジー。
──松田哲夫さん(書評家)

まるで実際にあった史実を読んでいるかのようなリアリティ、ぐっと心を掴まれる心理描写。
壮大すぎるスケールの物語なのに、とても近くで物語を見てともに経験しているような錯覚に陥り、
どっぷりとはまってしまう。
試合前日にこの本を開いてはいけない。止められない。眠れない。
しかし読むことをやめたところで、この世界が気になってきっと集中できないだろう。
──中村憲剛さん(サッカー選手・川崎フロンターレ)

支配に駆られる者と従属に反抗する者、
蔓延る病とそれに立ち向かう医学、
マクロとミクロの視点から巧みに表現される、
人間という生き物の織りなす壮大なドラマに最後まで息を呑んだ。
──ヤマザキマリさん(漫画家)

命の教科書。
読んでいるうちに全ての命が素晴らしいと思えてくる。
──為末大さん(元プロ陸上選手)

NEW!
ウイルスは未知の外敵ではなく、かつて宿主ゲノムの一部分だった。
つまり感染は一種の帰還であり、何らかの補完的意味を持つ。
征服するものとされる者もまた絶対的な敵対者ではない。
『獣の奏者』から引き継がれた大いなる生命論的テーマが
ここにさらに深化する。
──福岡伸一さん(生物学者)

1