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猫の腎臓病(慢性腎不全)皮下補液・輸液療法

「静脈点滴」か「皮下補液」か。「通院」か「自宅」か。慢性腎不全の猫ちゃんに大事な輸液。体調やストレスを考えながら、その子に合った輸液の方法を考えてあげたい。

更新日: 2015年04月28日

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■皮下輸液療法とはどんな治療法ですか?

主に水分の補給のために行います。栄養の補給も少しは行えます。動物の場合は人間と違って比較的皮下がだぶ付いているので、その間に比較的大量の液体を入れることができます。しかしこれらの輸液療法は、原因療法(病気の元からその原因を絶つ治療)ではありません。対症療法(動物の体力を増して病気に打ち勝とうとする治療)です。多くの病気は原因療法と対症療法を組み合わせて行うのが原則です。

静脈点滴と皮下輸液のメリットとデメリット

静脈点滴のメリットは動物の状態に合わせて点滴の流速を調節し、24時間行えることです。
また、ほかにも治療に必要な薬剤投与を迅速に行うことができます。

デメリットは入院する必要があるため動物にストレスがかかることです。
入院治療では静脈点滴は完治するための治療ではなく、食欲を少しでも改善し通院による皮下点滴に切り替えることを可能にするためのものです。
入院によって動物にストレスがかかることや、状態が急変し病院でなくなってしまう可能性があることもあります。

皮下点滴のメリットは通院で短時間に行えることです。

デメリットは慢性腎不全の末期においては循環が悪くなる影響もあり、皮下点滴の吸収不全がおこる可能性があることです。
また、慢性腎不全末期の症例では皮膚が弱くなるケースがあるため、皮下点滴時に皮膚を損傷してしまうことがあります。皮膚の状態を観察することも大切です。

輸液剤について

【等張性電解質輸液剤】
・生理食塩水
・リンゲル液
・乳酸リンゲル液  (ソリタ、ラクテック、ソルラクトなど)
・酢酸リンゲル液  (ヴィーンF、ソルアセトF)
・重炭酸リンゲル液 (ビカーボン)

上記にブドウ糖が加わったものもあります。(重炭酸リンゲル液以外)
含まれる成分や代謝される臓器が違いますので、検査結果や状態により判断します。
低張性に比べてナトリウムを多く含む輸液です。

例えば。。。
生理食塩水・・・・・・ナトリウムとクローム以外含まない。
乳酸リンゲル液・・・肝臓で代謝。腫瘍がある場合はNGです。
酢酸リンゲル液・・・筋肉で代謝。乳酸リンゲル液より代謝が早い。

【低張性電解質輸液剤】
・1号液 “開始液”  (ソリタT1、ソルデム1など)
・2号液 “脱水補給液”(ソリタT2、ソルデム2など)
・3号液 “維持液”  (ソリタT3、ソルデム3など)
・4号液 “術後回復液”(ソリタT4、ソルデム4など)

等張性よりもナトリウムは少ないですが、1号液以外はカリウムを多く含んでます。
カリウムを多く含むものは、ヒト医療では基本的に腎不全で禁忌となってます。

輸液で気を付けること

新薬のニュース:猫の腎臓病(慢性腎不全)

猫の慢性腎臓病治療薬「セミントラ4mg/mL 経口液猫」が7月2日(2014年)、ベーリンガーインゲルハイムベトメディカジャパンより発売となる。
獣医領域における世界初のアンジオテンシンⅡ受容体阻害薬とのことで、いわゆるARBである。適応は、猫の慢性腎臓病(慢性腎不全)における尿たんぱくの漏出抑制。

猫用 慢性腎臓病用 AT1受容体阻害薬
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猫の慢性腎臓病治療は新たな時代へ
・標的に特異的な作用によって速やかかつ持続的な効果
・99%以上が胆汁を介して便から排泄され腎臓に負担をかけません
・猫への長期投与に配慮した与えやすい経口液
http://www.boehringer-ingelheim.jp/content/dam/internet/opu/jp_JA/documents/pdf/products/animal-healthcare/animal-health_data/panfu_semintora.pdf

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