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イギリス人はなぜ紅茶を好んで飲むのか

イギリス人はなぜ紅茶を好んで飲むのか

更新日: 2015年04月12日

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この記事は私がまとめました

ebina-yuさん

イギリス人はなぜ紅茶を好んで飲むのか

まず水の問題です。日本の水と違いイギリスでは硬水を使っています。硬水でいれるとお茶の香りや味がしっかり出でません。とくに不発酵の緑茶や半発酵のウーロン茶だときちんと抽出されにくい。しかし完全発酵茶である紅茶の場合、透明感がなく濃い色になってしまいますが、大変まろやかでコクのある味になります。苦味は出ずに、しかも乳業国自慢のミルクを入れるとコクがあるとてもおいしいミルクティーになります。

さてイギリスの土壌は野菜や果物を作る農業にむいていず、その代わりに酪農が盛んになりました。このためミルクやクリームを使ったメニューが多く、食材としても畜産品が多い使われています。ヨーロッパ大陸の他の国と違って、脂質の多い食生活が中心といえます。この脂肪を洗い流してくれるのが紅茶--大陸でワインを製造する国は、この役割をワインのポリフェノールが担っているのかなと思われます。

そんな食材やメニューに健康面でも一番相性がよいのが紅茶であり、また味覚的にもフィットしています。とくにイギリスのミルクはおいしく、脂肪分が同じでもうらやましいほどクリーミーで甘い香りがしてとても紅茶といいパートナーとなります。

年中気温がさほど高くならず寒い冬をすごすためには脂質をとることが必要だったイギリス。紅茶は体を温める効果もあり、この国にはぴったりの飲み物でしょう。イギリスでもっとも相性がいい紅茶とスコーンとクロテッドクリームの組み合わせのメニューを“クリームティー”と呼んで親しまれてきたのも、そんな背景があったのでしょう。

しかし最近では少しずつイギリスの中でもお茶に対する考えが変わってきています。ミルクティーからストレートティー、紅茶から健康によい緑茶や中国茶へと興味が移ってきています。少し寂しいように思います。

イギリスでの紅茶の普及

イギリス人は紅茶を極めて好む習慣を持つとして有名である。イギリスが紅茶で有名だという点について佐々木(2005)は、「自国で茶を栽培することもなく、もっぱら輸入に依存しながらも「紅茶と言えばイギリス」と言われる程、イギリスは紅茶の本場としての地位を確立していく」と指摘している。一方で、紅茶の産地としてインドの存在は欠かせない。「世界三大紅茶」の一つとして数えられるダージリンを始めとして、アッサムやニルギリなど有名な銘柄は多く存在する。インドは世界最大の紅茶生産国で、2003年で年間約85万トン(世界シェア38%)もの紅茶を生産している。

現在では、イギリスと言えば「紅茶」というイメージが強いが、当初のイギリスでは「緑茶」が飲まれていた。紅茶自体は比較的新しく200年程度の歴史しか持たず、原産は中国であったので、最初の輸入茶が緑茶であったのは当然の現象である。

イギリスで紅茶が飲まれるようになったのは、17世紀の中頃である。当時、紅茶は高価な贅沢品であり、上流階級のものであった。ロンドンのコーヒーハウスで薬と同じ棚で売られ、貴重なものとして扱われていた。この頃は、まだ砂糖もミルクも何も入っていない紅茶であった。その後、17世紀末には紅茶の輸入が増え、安くなったがまだ上流階級だけのものだった。しかし18世紀に入ると、コーヒーハウスの全盛期になり、中流階級の間でも流行した。18世紀末には貧しい労働者の家庭でさえ飲まれるようになり、イギリスの家庭に普及していった。

紅茶が飲まれた理由

紅茶は中国で生まれた飲み物であるが、全くなじみのない不思議な色や香りのするものがイギリスの国民に受け入れられたのは、紅茶がヨーロッパの歴史上初めて、酒類以外に衛生上安心して日常的に飲め、酔っぱらうこともなく、男女ともに楽しめる飲み物だったからである。紅茶が普及する前は、主にビールが飲まれていた。水やミルクなども飲まれていたが、水は不純物が混じっていたり、伝染病の原因になったりすることもあり、ミルクは腐りやすく危険な飲み物であった。紅茶にはビタミンやカフェインなどが含まれており、消化を助け、ビタミン類を補い、体の調子を整えたりする効果などがあり、当時の人々はこのような効果も重視しており、紅茶はイギリスの人々に飲まれるようになった。

中国の緑茶をイギリスへ運ぶ途中に発酵して紅茶が出来たというのは俗説である。

周(1994)によると、緑茶は「殺青された非発酵茶」だから、「高温多湿の条件下でも正常な発酵が進むこと」は有り得ず、「変質したとすると、それは発酵というものでなく、腐敗というべき」ものである。「殺青(さっせい)」とは、「茶葉の萎凋と発酵作用を停止するための高温処理」であるから、緑茶が輸送中に発酵する事は起こりえないということである。

どうしてイギリス人は紅茶に砂糖を入れたか?

イギリス人は、なぜお茶に砂糖をいれるという、とんでもないことを考えたのでしょうか?(17世紀に入ると)アジアやアメリカ、アフリカなどの珍しい商品が輸入され始めましたから、貴族やジェントルマン、豊かな商人たちは、競ってこうした「舶来品」を使っていたのです。外国からきたもの、とくにアジアやアメリカからきたものは、高価だっただけけに、何でも「ステイタス・シンボル」になりやすかったのです。(中略)紅茶に砂糖を入れれば二重の効果が期待できるわけで、これはもう文句なしの「ステイタス・シンボル」になったはずなのです。

砂糖入りの紅茶を支えたもの~世界的な貿易システム

「我々イギリス人は、世界の商業・金融上、極めて有利な地位にいるために、地球上の東の端から持ち込まれた茶に、西の端のカリブ海からもたらせる砂糖を入れて飲むとしても(それぞれに船賃も保険料もかかるのだが、)なお、国産のビールより安上がりになっているのだ。」(中略)「お茶に砂糖を入れる」という破天荒な思いつきはこのような幸福な立場にいたイギリス人にしかできなかった事なのです。

健康にも良い

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