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野球ボールの縫い目(シーム)。

ご存知でしょうか、野球のボールの縫い目の数は108なのです。なんでこの数なのかと思うのとよくこの話をすると、決まって除夜の鐘は108で煩悩の数という事が言われますけど実際関係があるのでしょうか。このまとめは野球の縫い目(シーム)の歴史と、ツーシームとフォーシームを解説します。

更新日: 2015年04月23日

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gfaew85411さん

■ミズノさんの回答。

アメリカで最初に作られた時は116個だったそうです。
明治の初期、アメリカから持ち帰ったボールを野球愛好家が、新橋の靴屋さんに作ってもらった時「縫い目を116個」と注文したのが根拠です。

大正2年、ミズノが大量生産を開始した時点では112個だったそうです。
昭和23年にアメリカ製のボールの縫い目が108個になり、ミズノでもこの年から108個に統一したそうです。

38年に当時のプロ野球の内村祐之コミッショナーが、「日本製ボールも108個で行く」と発表し各メーカーとも統一したそうです。

写真:ベーブ・ルース(右)とルー・ゲーリックの黄金コンビ。

108個より縫い目を増やせば糸アナと糸アナの間が狭くなり皮が破れやすくなります。
逆に縫い目を減らせば糸が切れやすくなります。ボールを使っている内に、持久力を考え『これぐらいが適当では…』と割り出したのが108個という数字で、偶然にも煩悩と同じかずになったというのが真相だそうです。

■明確には規定が無い、縫い目。

野球公認規則の硬式ボールの項目は、概ね米国MLBオフィシャル・ボールに準拠する規定が設けられ、公認メーカーも8社存在するようですが、肝心の「縫い目」に関する明文規定はありません。

本場米国・日本共に規格そのものには長い歴史が有るようですが、芯・反発力等ボール自体の質には幾度かの変遷があったようです。
縫い目が108になった直接的な理由は、定かでは有りませんが、多分日本での標準規格の最適化の中で生まれたものだと思います。と言いますか、縫い目の108に決定的な影響を与えた人物はハッキリしているようです。

かつてのボールも米国規格がもとになっていたとは言え、手の小さい日本人向きにと業者がまちまちに縮めたりしたものだったため、「これでは野球の発展がない」と大正5(1916)年、第2回全国中等学校野球大会開催にあたって、水野利八氏は、「ボールの規格の統一とバウンド基準の制定」を提唱しました。

水野 利八(みずの りはち 1884年(明治17年)5月15日 - 1970年(昭和45年)3月9日)は日本の実業家。
ミズノ創業者。
勲四等瑞宝章受章。

スポーツ用品メーカー美津濃の創始者で、野球用品業者としては多分唯一野球殿堂入りを果たした人物。

ミズノ(美津濃株式会社)
http://www.mizuno.jp/

実験を重ね公式ボールは「108個の縫い目と、13フィート6インチの高さから大理石の上に自然落下させて4フィート6インチまで跳ね返るボール」とする全国統一の標準規格の礎を築いたと言われています。

■人間の煩悩108とは無縁である。

大正13(1924)年選抜中等学校野球大会・大正14(1925)年東京六大学野球リーグ・昭和2(1927)年全国都市対抗野球大会・昭和9(1934)年東京巨人軍・昭和11(1936)年日本職業野球などが発足する事になりますが、当然その時点では縫い目108個が既に確立していたと考えても良いと思います。

尚、除夜の鐘との関連ですが、決して技術者の遊び心を否定する訳では有りませんが、これは偶然ではないでしょうか。
標準規格を念頭に度重なる実験を繰り返す中では、当然変化球と縫い目の関係も考慮したのでしょうが、108個は最適化の結果であって、先に煩悩の108が有ったとは考え辛いです。

煩悩(ぼんのう、梵: क्लेश , kleśa, クレーシャ、巴: kilesa, キレーサ、英: Kleshas)とは、仏教の教義の一つで、身心を乱し悩ませ智慧を妨げる心の働き(汚れ)を言う。

真正仏教では、人の苦の原因を自らの煩悩ととらえ、その縁起を把握・克服する解脱・涅槃への道が求められた。部派仏教の時代になると、煩悩の深い分析が行われた。

制作しているスポーツメーカーにおいても無理矢理「煩悩」の数にあわせた訳ではなく、2枚の皮を引っ張って、きれいな球状を保つために一番適している縫い目の数がたまたま108になった、というだけの理由だそうです。

■公式旧の細かな規定。

公式球としての野球のボール(硬球)には厳しい規定があります。
百科事典で調べると、「ボールはゴムまたはコルクなどの芯に毛糸と綿糸を巻き付け、馬革で包んだものを用いる。
重量5.0~5.25オンス(141.8~148.8g)、周囲9.0~9.25インチ(22.9~23.5cm)で、高さ13.4フィート(3.97m)のところから大理石の板上に落としたとき、4.7~5フィートの高さまではずむものとする」となっています。

この馬革は2枚をつなぎますが、縫製はすべて熟練された人による手作業です。
特に縫い終わりを合わせるのに高い技術が必要とされています。 疑問のなぜ108目かというのは、最初にこの数があったのではなく結果的にこの数字になったと考えるほうが自然です。

■シームとは縫い目。ツーシームとフォーシームについて。

▼シーム(縫い目)の役割。

01.空気抵抗

小さな出っ張りでありながら、シームが受ける空気抵抗は結構高いものです。
変化球を投げるときには、このシームの空気抵抗がものすごく大事になります。例えばカーブを投げたとしましょう。ものすごい回転を加えたとしてもシームがないツルツルボールと、シームが空気に引っかかってくれるのとでは大きく違ってきます。
大抵の変化球は変化が大きい方がいいわけですから、大事なポイントですね。

02.指係り

変化球を投げる際に必要なのが回転。
回転させなければフォークなどの落ちる系変化球しか投げられません。横に移動する変化球にはなんとしても回転を加えなければ曲がってくれません。そのためボールをリリースするときは、なんとしても指でホールドして、より強い回転を加えたいものです。
ただの面を握るより、シームに指をかけた握り方の方が、踏ん張りやすくて回転をかけられると言うわけです。変化球の投げ方の基本となります。

▼ツーシームとフォーシーム

ナックルを除けば、ボールには多かれ少なかれ回転がかかっています。
その回転を良く見ると、縫い目の対称面が回転している場合と非対称面が回転している場合があります。

この図の場合は縦に回転していれば、対称面の回転、横に回転していれば非対称面の回転になります。
間違いやすいのですが、あくまで投球時にボールが1回転する間にシームが何回現れるかによって、ツーシームとフォーシームに分けられるのです。

握る縫い目の数ではなく、1回転した時の縫い目出現数。

ツーシームでは、ボールを投げたときに縫い目が横向きに2回転することからツーシームと呼ばれます。

ツーシームはスピンの掛かりが悪く、不規則な変化が生まれます。
外国では不規則な変化を利用して、変化球変わりにツーシームを投げることが多く、上手くツーシームとフォーシームを投げ分けます。

フォーシームは縫い目に交差させて持つ方法で、縫い目が横向きに4回転します。
ストレートは基本的に、フォーシームの持ち方で投げます。
なぜなら、フォーシームの方が多くのスピンを掛ける事ができ、ボールが安定するからです。

■田中将大選手も使い分ける、シームによる直球の種類。

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