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【利休×長次郎】樂茶碗の世界

安土桃山時代の陶工、初代長次郎が残した茶碗の数々を紹介します。長次郎とその後継者である樂家当主が手がけた茶碗や、それらと同様にろくろを使わない手捏ね(てづくね)の手法で作られた茶碗を樂茶碗といい、「侘び茶」を大成した千利休の嗜好・思想が反映されていると言われます。

更新日: 2017年05月21日

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長次郎とは

滋賀・MIHO MUSEUM所蔵
銘は表千家六代家元の覚々斎による

「茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術」展(2016-2017)

本展では、樂家の祖長次郎から現在まで一子相伝で続く、日本の陶芸の中でも他に類例を見ない独特の美的世界を作り上げてきた樂焼の歴代作品を展示。

重要文化財

長次郎の楽茶碗には赤楽・黒楽の二種があり、ともに半筒型を基本とするが、楽焼黒茶碗〈大黒〉(重要文化財)、楽焼黒茶碗〈東陽坊〉(重要文化財)、赤楽茶碗〈無一物〉(重要文化財頴川美術館蔵)に代表される、ふっくらと丸い腰から口縁に向かってまっすぐ立ち上がり口縁が内にわずかにすぼまる作と、本作品のように腰の張った相対に作為の強い作があり、後者の代表作として本碗はつとに名高いものである。

東京・三井記念美術館所蔵

重要文化財

長次郎作の黒楽茶碗である。胴部は半筒形から変化ある四方形を作り出したもので、長次郎を含め桃山時代の茶碗としては他に例を見ない。
本茶碗は長次郎初期の作になる黒楽茶碗を代表する優品の一つであり、桃山時代の茶道具の在り方を示す茶道文化史上極めて貴重な作品である。

文化庁所蔵

利休の娘婿である万代屋宗安所持

京都・樂美術館所蔵

重要文化財

素地・釉調から天正年間後期の作と認められ、長次郎赤楽茶碗の代表作であり、茶道史上、陶磁史上においても桃山時代における重要な作例である。松平不昧公所持の中興名物として古来著名な名碗である。

兵庫・頴川(えがわ)美術館所蔵

重要文化財

ふっくらと丸い腰から口縁に向かって胴がまっすぐに立ち上がり、口縁が内にわずかにすぼまる姿をなし、底はやや厚造りとする。柔らかみのある端正な姿に、永年の使用によって変化した白釉(透明釉)がよく調和し、落ち着いた佇【たたず】まいを示す。

無一物とともに数少ない長次郎の初期の赤楽茶碗を代表する優品である。利休・宗旦所持、鴻池家伝来。

京都・裏千家今日庵所蔵

「日本の美・発見X 躍動と回帰 ―桃山の美術」展@出光美術館(2015)

黒樂茶碗「黒面翁」、赤樂茶碗 「僧正」が出展。丸の内・出光美術館で2015年10月12日(月)まで。

「シンプルなかたち展」@森美術館(2015)

六本木・森美術館で開催。2015年4月25日(土)から5月19日(火)まで「まこも」、5月20日(水)から7月5日(日)まで「太夫黒」が出展。

長次郎七種(利休七種)

重要文化財

長次郎茶碗7種の一つで、茶道界では古来有名な茶碗である。利休の弟子で、黒谷の僧、東陽坊が愛用した。口径12.3cm、高さ8.5cm。見込は、大変素朴で懐が広く、茶溜りは古典的な形である。

「長次郎七種」に数えられる赤楽茶碗では、これが現存する唯一である。この茶碗は薄作りで、口縁はやや内に抱え込み、胴はまっすぐで、腰のあたりは丸みを帯び、小さな高台が付いている。口縁から腰廻りまで長い貫入があり、黒漆の繕いを施している。胴から高台に向かって、山形に青鼠色の釉が流れて独特の景色をなしている。「早船」の銘は、利休が茶会のために高麗から早船で取り寄せたと語ったことに由来する。

東京・畠山記念館所蔵

ムキ栗(むきぐり)

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