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OMS戯曲賞特別賞受賞作「タイムズ」再演まとめ

第20回OMS戯曲賞特別賞受賞作「タイムズ」(作:林慎一郎、演出:佐藤信)に関する感想などもろもろのまとめ

更新日: 2015年07月14日

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djtaikutsuさん

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山田勝仁氏評

久しぶりに、摩訶不思議だが面白い舞台を観た。  座・高円寺1で今日が楽日だった極東退屈道場「タイムズ」(作=林慎一郎、演出・美術=佐藤信)。そのイメージの豊饒さとインパクトは半端じゃない。
 舞台中央に「IN」と「OUT」と記されたパネルがあり、その前に4脚の椅子が運び込まれる。 セットはそれだけのシンプルさ。
 まず、男が登場。彼はひたすら喫茶店を経めぐり、アーケードゲーム「ゼビウス」を攻略してる。その傍らで「ゼビウス」の解説をする女性。その饒舌さ。ゼビウスは当初、「終わり」がなく、そのため、100円で際限もなくゲームができたというのは初めて知った。以降、99万9999でカウントがストップする仕様になったとか。「ゼビウス」に関するうんちくが際限もなく続き、次のシーンでは4人のビッチ(あばずれ女)が登場。彼女たちの「ホーム」への帰還の物語となる。
 とはいっても、それはあくまでもイメージの連鎖。パーキング、コンビニ、球場、宇宙、碁盤上の烏鷺の戦い…と登場人物のスケッチは飛躍、増殖、拡大、縮小と軽々と想像力の限界を飛び越えていく。
 ねずみのいるアトラクションテーマパークからWWW(ワイルド・ワイルド・ウエスト)へ。そのWWWは言葉連鎖でインターネットの仮想空間WWW(ワールド・ワイド・ウエブ)へと転換。西部劇は野球の西武へと転換する。
 その軽やかなイメージの転換を体現する俳優たちがまた素晴らしい身体表現で圧倒する。
 後藤七重、船戸香里、井尻智絵、中元志保(ビッチ)、猿渡美穂(司会ほか)の女性陣。あらいらあ、小笠原聡、石橋和也の男性陣。
 宇宙という極大と素粒子という極小を往還する「物語」は、しかし、無軌道に舞台のらち外にはみ出るのではなく、絶妙の御者の手綱さばきで舞台を循環していく。
 そのスピード感とスマートさ。
 この手の舞台は得てして頭でっかちでツマラナイものになるか、身体性だけのものになるかだが、終始静かなユーモアが基層にあり、原和代のダンスの魅力も相まって、知的で小気味よい舞台になった。
 第20回OMS戯曲賞特別賞受賞作品とのこと。
 佐藤信と若手演劇人のコラボレーションが大成功をおさめたといっていい。演出が若々しい。
 新しい演劇の可能性を秘めた舞台。
 ひとことで言えば「めっちゃ面白かった」
 ただ、ゼビウスもWWWも知らない年代の評論家はどこをとっかかりにしていいか考えあぐねるであろう作品ではある。約2時間。

中尾薫氏(能楽研究者)評

 極東退屈道場『タイムズ』(@座高円寺)。第20回OMS戯曲賞特別賞を受賞した作品(林慎一郎氏)で、佐藤信氏が他流試合で演出と美術を担当されました。

 戯曲は、言葉の海といった感じ。セリフにも、たびたび「もう長セリフにも飽きたでしょうが・・」とかいいながら、続く言葉、言葉、言葉でした。時間と空間を区切って、それをお金に換算するパーキングエリアを舞台としながら、それぞれのシーンというか、時間と空間と言語が縦横無尽に舞台を構成して、でも混沌ではなく、演出の遊び心で、むしろ心地よい爽快感と躍動感が。

 舞台は、「in」と「out」、「1」~「4」の数字のついたてが、舞台中央に四角くテープで縁取られた枠の背面にあり、その枠外の両袖付近にスタンドマイク2本だけ。数字の前には、それぞれ形態の違う4つの椅子。これだけ見ると、佐藤信さんの、これまでの一つのテーブル、二つの椅子との連作という位置づけでいいのかしら?と意識してしまうオープニング。

 4人の女性が、1人ずつ登場し、椅子に腰掛けポーズをとる。それぞれ赤、黄、緑、青(だっけ?)の4色を身につけて、これなんか『霊戯』の紐を、思わず連想しちゃう・・・。この4人が、4レンジャーというか、4人版キャッツアイみたいに、これから展開する、脈絡のないシーンの要となり、旅をし、帰る家を探すというのが、一貫したストーリーといえばストーリー。

 戦闘ゲームに熱中しすぎる男の実況中継、24時間営業コンビニで人が寝ている時間にレジにたつバイトの風景、グーグル声検索で導き出される不思議空間、感覚形操作、wwwの世界など、今、世の中にあふれすぎている情報の海と時間と空間を無視した社会のあり方は、そっか、確かにこの演劇のように異様なんだ・・と気付かされる作者の鋭い考察力は、すごい。現代社会を描いた演劇の、最高級のお手本のような戯曲(と演出)。

 感覚的タッチ操作ひとつで、ビジュアルが変ったり、大量のデータがあっという間に消えたり、ちょっとした操作一つで文字の順番が入れ替わったり、検索ワードによっては、摩訶不思議な世界が検索結果で出て来たり。そんな現在のわたしたちをとりまく「リアル」世界を演劇にするとこうなるな・・とか、現代の「リアリズム」演劇はこうなのかもと想像。関係ないかな?

 そしても何よりも、この言葉、言葉、言葉に、さらっと近松の『国姓爺合戦』のシーンを入れる秀逸さ。この古典の再利用は、本当にしてやられた!というか、あ、作者分かっているな、というか(私は浄瑠璃分かっていませんが)。浄瑠璃の言葉の過剰さに改めて気付かされたし、そんな過剰な言葉を持つ浄瑠璃は、過剰で多様すぎる、時代が違う情報すら並列情報として見えてくる情報社会にいる現代の若者には、意外と理解可能な世界になり得るのかも、とさえ思いました。それはともかく、不肖ながら古典芸能研究者として、この引用は、とても良いなと思った。鳥肌がたちました。

 今は細かいところまでうまく言葉では説明できないし、うまくまとめられませんが、いつかちゃんと言葉で説明したいなと思えるお芝居でした。見ていて「おもちゃ箱をひっくり返したような」というかつてのアングラ演劇の評で見た事が有る様な言葉を、何度も思い出しながらの観劇。でも暗黒で鬱屈した世界ではなく、明るい・・・。なんとなく「ネオアングラ」なんて勝手命名したりして。

 ともかく結論としては、体調があまり良くなかったのですが、無理して見に行ってよかったなと思えた芝居。関西公演が、明日24日からあるそうです!

ツイッター

極東退屈道場「タイムズ」。「ゼビウス」「コインパーキングTimes」の話から、時間、場所、空間、情報の断片が目まぐるしく交差し、ヒッグス粒子、ビッグバン、宇宙の誕生までのイメージの創出。冒頭の長台詞、変幻自在に場面展開するスピード感。頭でなく5感で感じる凄い芝居。傑作!

というか極東退屈道場『タイムズ』での「サノバビッチ」の日本語訳→「お前の母ちゃん出ベソ」の、「なるほど~」と「イヤイヤイヤ違うだろ!」感両方のまじり具合すごかった。

極東退屈道場『タイムズ』一見個人的な物語が実は大きな事件や現代の情勢のメタファーでした、というのは物語の常套手段だったりする。で、林君の作品はそれとは逆に、自分を取り巻く世界をランダムにピックアップしてコラージュすることで「で、その中で生きてる私とは?」を考えさせる気がするなあ。

極東退屈道場、久々に好きな感じのお芝居だった。意味はわからなかったけど言葉のリズムが素敵で楽しかった。 あとあの女優さんまじで何者なんだ。すごすぎ。

極東退屈道場「タイムズ」観劇。 意味はわからないけど、引き込まれるんだな。(笑) ファナティック先輩、フェイクエンジェルス、カンスト、スパーカートリオ ありがとう♪♪♪

昨日、極東退屈道場さんの『タイムズ』観劇しました!宝塚ばっっっっかり観てきた私は、小劇場デビュー 距離の近さ、空間の揺れ方、迫力…。凄く面白くて、集中力を使い果たした〜(笑)劇作家になりたい身としては、あんなものが書ける気全くないけど、大分勉強にはなりました!

極東退屈道場『タイムズ』ー帰りたくても帰れないとか、帰ってもいい事なんてないとか、メタファー面白い。演出挨拶の「求道的ニヒリズムより拡散的オポチュニズムを」は絶妙な言葉だ。アイホールで日曜まで。

極東退屈道場『タイムズ』ー機械式時計は心臓部であるテンプが組み込まれた瞬間、歯車がかみ合って動き出す。時計の盤面を巡る宇宙の旅は、帰るところのない時間の旅だ。

伊丹アイホールで極東退屈道場『タイムズ』観劇。時間を旅するように、宇宙を旅するように、星屑のようにばら撒かれたイメージは法則を無視してリズムを刻み、伏線なくつながっていく。世界とつながることは、昨日や明日とつながることに似ている。

極東退屈道場「タイムズ」@AI・HALL 観劇。初演は王子で観劇。初演よりも格段に面白かった。混沌としているようで、その向こうに何か見えて来るんですよ、俳優の肉体を通して、頭じゃなくて感覚で。これは演劇ならでは。: stage.corich.jp/stage_detail.p…

極東退屈道場「タイムズ」観劇。 初演との違いを味わいながら本の強さと流れるメッセージの広大さを噛み締めました。すべては輝いているんだなぁ。 帰りはじゅんぺーさんとありささんとご飯☆楽しゅうございました☆ 写真撮るの忘れた。

アイホールで極東退屈道場「タイムズ」観劇。あのテキスト量を飽きさせない台詞の面白さとダンスと演出。役者さんすごい。頭めちゃ使うけどいっぱい刺激を貰いました!林さんは私が1年で考える分量のことを1日で考えてる。CPUがちゃうな、ありゃ。times.taikutsu.info

健在ソルバルウ。極東退屈道場『タイムズ』みなさんのポテンシャルにひたすら驚く。ファナティック先輩ほんとすきwww

極東退屈道場『タイムズ』 サイコーやった☆☆☆☆☆ 初演も拝見して震え上がったけど 今日も震え上がったがな!! チクショー、生きてやる! チクショー、笑ってやる! チクショー、チクショー、チクショー!!

極東退屈道場『タイムズ』再演だからか佐藤信さん演出効果だからか(多分両方)初演よりわからんちんな感じは薄れ、ゲームや野球や囲碁やモーターショーなどのつながりのない(というか持てない)ものどもを奔放に巻き込んだ妄想冒険物語だったんだなあとようやく腑に落ちた。ポンセ話がやっぱりツボ。

極東退屈道場「タイムズ」長い夢を観ていたような。ネタのオンパレード、でも元ネタが分かんないのが多かった。知識不足。。でも面白かった!単発の様に見えて、実は繋がっていて深い。深いけどどう深いのかは、理解不足。。モーターショーは劇場空間にピッタリでもの凄くはまってた。

AI・HALLで極東退屈道場さんの『タイムズ』を観る。とても、とても静かなスタート。楽しいストーリー展開。本当に楽しめた作品でした。 pic.twitter.com/anZcNTJYsD

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