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アルコール依存症の怖さ、精神への影響【禁酒、断酒、節酒に成功する秘訣②】

節酒や休肝日、禁酒や断酒を意識しはじめた方向け、「読んだだけでお酒をやめたくなる」かもしれない、その怖さについて精神的影響(性格や行動パターンの変化)や社会的な死(失業、経済的破綻、家族崩壊)などを中心にまとめてみました。アルコール依存症患者の平均寿命は50才とも。

更新日: 2015年06月12日

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この記事は私がまとめました

noukaさん

こころにも大きな影響を与える、アルコールへの依存

私の病院の入院患者さんの4人のうち3人は手のふるえの症状はありません。

アルコール依存症の症状としては、手のふるえは単なる一症状にしかすぎず、精神的、社会的に非常に広い範囲で、多採な症状(障害)がでてきます。

アルコール依存症になりやすい性格というものはない。しかし、この病気が進行するにつれて、特有のものの考え方や病的精神状態が現れてくる。

遺伝的、環境的影響に関しては関連性が認められているものの、「なりやすい」性格に関しては色々な心理テストが行われたものの「こういう性格の人がなりやすい」といった結果はないそうです。真面目な人も、(こう言っては失礼ですが)不真面目な人も、アルコール依存症になる可能性があります。

が、アルコール依存症になると一様に性格や行動の変化がみられるようになります。

アルコール依存症は否認の病気~飲んでいるのに飲んでいないと嘘をつくなど

本人がアルコールにおける問題を認めない、軽視する状況、嘘をついたり、ふてくされる、屁理屈を言うなど状態を否認と言います。

また、物事を自分の都合の良いように解釈し、他人への配慮をしないようなことを自己中心性と言います。

アルコールへの依存が形成されると、自分では気づかなくても、他人からは自己中心的と感じられる言動が目立ち始めるようです。正確には「自分とお酒」中心的な状態です。

治りにくいうつ病や、アルコール、ギャンブル、買い物などの依存症の人は、発達障害の疑いがあると、ようやく最近、注目されるようになりました

アルコール依存症になる人の約7割は、仕事中毒なんですよ。昼間、しっかり仕事をして、夜になると、飲み屋で飲んでいるんです

アルコール依存による精神面での症状(第一期~第三期)

第一期

「イライラする」、「夜間不眠」などですが、飲酒しないとイライラするなどはよくみられる症状です。

第二期

人格のレベル低下、あるいは性格の変化を来します。例えば、年齢相応の行動、周囲の状況に適した行動がとれなくなります。父親らしさ、母親らしさが失われる人もいます。ついには”人間らしさ”が失われてゆくのです。

第三期

第3期ともなりますと、いわゆる精神病症状が出現してきます。幻覚、妄想、てんかん発作(アルコールてんかん)などがありますが、例えばコルサコフ症候群という病気では、時間や場所の見当がまったく分らない。いわゆるボケ(痴呆)が起ってくるのです。そして最後にはアルコール性痴呆といって、完全なポケ(痴呆)状態となって、社会復帰不可能となってしまうのです。

寝酒が習慣になっている方は、ほぼ第一期に該当していると言えます。最初はアルコールで寝付けていても、次第に量が増えていくに従って「アルコールが無いと眠れない」、アルコール性不眠症の原因にもなります。

アルコール依存症者によくみられる考え方や精神症状

アルコール依存症は、身体だけでなく、心にも様々な障害を引き起こします。長い年月に渡って、酔いの中で生活していると、適切な考えができなくなったり、自分の感情を感じ取れなくなったりします。

1)飲んで問題を起こしたくないと思う
2)少しくらいなら飲んでよいのではないかと思う
3)飲酒から目をそらす
4)自分より重い人と比較する
5)孤独感
6)自分が情けなくなる
7)他人の攻撃をする
8)飲んだことに理由をつける
9)嘘を言う
10)自分ほど偉い人間はいない
11)飲むこと以外のことが考えられなくなる
12)自分の回復が信じられない
13)酩酊時の記憶喪失(ブラックアウト)
14)病的嫉妬
15)アルコール幻覚症(幻聴)

自己肯定感が低くなることも大きく影響して、周囲に嘘をつく、被害妄想傾向があらわれ攻撃的になる、自分が信じられないために他人(家族すら)を信じられなくなり病的に嫉妬深くなったりする、脳萎縮を伴って幼児化するなど、言動に影響をあたえはじめます。

アルコールが原因のトラブルが家庭内や職場であっても、「だからこそ酒を飲まなくちゃやってられない」と他罰的な考えに囚われています。

多量飲酒による主な疾患・合併症

・不眠症
・うつ病、不安障害、パニック障害、統合失調症などの精神疾患

認知、「感じ方」のゆがみによって人間関係が破綻していく

お酒に心が囚われることで、「お酒と自分」しかなくなり、他者に対する思いやりを失い、「何もかも相手が悪い」という他罰的な思考や、「自分なんてどうせだめだ」といった自己否定感に陥ります。本来、健康な自分が持っていた感じ方・考え方が失われ心が枯れていきます。

ストレスの解消にアルコールを求め続けると、やがて依存が形成され、アルコールに支配されて「アルコールがないことがストレス」になっていきます。

病気の進行とともに考える心や感じる心が歪んでいくと、必ず対人関係にも支障が起きてきます。人との約束を破ったり、その場しのぎの嘘をついたり、自分でも気づかないうちに家族や友人など身近な人だけではなく、周囲の人を傷付けてしまうことで、社会的な信頼をも失っていきます。

その結果、対人関係のコントロール障害が起き、誰からも信じてもらえず、社会的に孤立する状態になってしまいます。

社会的な死~失業、経済的破綻~

労働災害認定基準の対象となる精神障害とは、国際疾病分類第10回修正版(ICD10)第5章「精神および行動の障害」に分類される精神障害であって、「認知症や頭部外傷などによる障害」および「アルコールや薬物による障害」は除かれています。

たとえ業務上のストレスからアルコールに逃げる形で依存症になっても、療養のための休職を認めてくれる企業はまだ良心的で、悪化すれば殆どのケースで退職を余儀なくされる場合が殆どです。

遅刻あるいは欠勤が多い(特に週明けの日、月曜日など)
業務遂行能力の低下
勤務中にアルコール臭がする
勤務中にアルコールを摂取している
飲酒運転をする
規定された休職期間を過ぎても職場に復帰できない

アルコール依存症は一旦回復しても、再び飲み始めればすぐに再発してしまうため、人事などから警戒される場合がある。また失業に伴いアルコールへの依存が強まることもあり、社会復帰が更に難しくなる。

業務中に複数回にわたって飲酒していたということであれば、服務規律違反だけではなく、業務専念義務に違反していたといえると思います。特に管理者としては失格といえるでしょう。諭旨退職にも該当する事由と判断します。

飲酒運転で検挙された人のうち、約14%に、飲酒運転で検挙された前歴があったという報告がありました。飲酒運転で検挙された人が、運転免許保有者の1%に過ぎないのと比べ、かなり高率であることが分かる

個人差もありますが、日本酒で1合を1単位として、3単位では約9~10時間、4単位(4合)のお酒が完全にぬける(体内で分解される)には約12~13時間かかるそうです。

家庭の崩壊、機能不全家族化、依存症による負の連鎖

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