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マツコ・デラックスも苦言 地方メディアで「政府・マスコミの愛国化現象」を問題視する報道相次ぐ

日本の礼賛を促し、他国に厳しいようなマスメディアの風潮が出来あがっている。これに乗じる形か、日本政府でも愛国教育の強化や、歴史や領土問題をめぐる強行的な政策が目立つようになっている。こうした愛国化現象に地方メディアで反発が広まっている

更新日: 2015年05月07日

gudachanさん

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東京ローカルテレビでマツコが愛国ブームを「格好悪いよね」と批判

マツコ・デラックスは、出演した番組の中で、日本政府の愛国教育の強化やマスメディアの愛国ブームの危険性を指摘した西日本新聞の記事について、持論を展開した。キー局の番組では日本を庇う発言(画像)をしたことがあるマツコだが、どうやらそれは全国マスコミに向けた建前だったようだ

4日放送の「5時に夢中!」(TOKYO MX)でマツコ・デラックスが、最近の日本における自画自賛の風潮や「愛国心」について持論を語った

来春から中学校で使用される教科書に、日本を称賛する記述が多く登場することに関係し、出版業界やテレビでも、日本を褒め称える書籍や番組が多くなっていることを報じた西日本新聞の記事を紹介

記事では、過度に日本人の素晴らしさを強調するのは「自信のなさの裏返し」「危険な兆候」という識者のコメントで結んでいた

この記事についてマツコは、最近の日本の自画自賛傾向について「格好悪いよね。自分たちで自分たちのことを優れているっていうの」と語った

司会のふかわりょうが「愛国心」というワードを出すと、マツコはすかさず「愛国心って、語った時点で愛国心じゃない気がするのよね。なんかこう胸に秘めているものが美徳であり、それが日本人の良さだったわけじゃない」と持論を語った

地方メディアで「マスメディアの愛国ブーム」を問題視する報道

沖縄県域新聞の琉球新報は天声人語に相当する欄「金口木舌」で、「愛国カルト」に言及、同紙が報道を続けている基地問題を巡って日本政府と対立関係にある地元の問題(画像)と関連付け、愛国カルトのまなざしが沖縄にも向けられていることについて分析した

「日本を愛する」ことを理由に、特定の国への偏見に満ちた発言や排外主義的な主張をする人たちがいる。「愛国」の名の下なら何でも許されるという発想に対し、最近はそうした人々の呼び名として「愛国カルト」なるものがある

「愛国カルト」の特徴としては「嫌いなものを中傷するためなら根拠がデマでもいい」「想像力の欠如」などが挙げられている。もう一つ不思議なのは、何かというと「普通の国」と言いたがること

そうした視線が沖縄に向けられることも気になる。抑止力や地政学といった使い古された言葉で世界に誇る海を殺そうとし、平和を求める沖縄の民意に対して想像力を全く働かそうとしない

古里の自然を守って次代に継ぐのも「愛国心」だ。「美しい国日本」を愛するのなら、沖縄の海も愛してほしい

もう1つの県域新聞の沖縄タイムスも、社説において日本を自画自賛する本やテレビ番組のブームと日本政府の問題を批判。ブームについては西日本新聞の報道と同じく「自信のなさ」とした指摘した上で、さらに日本政府の基地建設の強行性と重ね合わせている。同紙も、基地問題をめぐるスタンスは琉球新報と歩調を合わせている

日本が海外から、いかにすぐれた国家や国民だと認識されているかを紹介する「日本礼賛本」が全国的にブームだという。とはいえ、著者の多くは日本人で「自画自賛」の傾向は否めない

こうした内容の本やテレビ番組が好まれる背景には何があるのか。褒めてもらいたい、という欲求は「自信のなさ」の裏返しのようにも映る。現在の日本社会を映しだす鏡の一つと捉えることも可能だろう

別の鏡もある。

 「成熟した民主主義国家」にあるまじき光景が、新基地建設が進む名護市辺野古で日々展開している

海上では海上保安庁、陸上では県警機動隊による市民の強制排除と、北部国道事務所によるテント撤去によって、民主主義を担う「声」が奪われようとしている。

 こうした中、沖縄防衛局は県などの抗議を受け流し、新基地建設にまい進している。

「米軍は地元で歓迎されている」と公言してはばからない米政府と、日米同盟の盤石ぶりをアピールしたい日本政府にとって、辺野古での市民の根強い反発と抵抗は「見たくない現実」に違いない。

 「国家の暴走」を連日報じる沖縄の地元紙の存在を政府関係者が疎ましい、と感じるのも無理はないだろう

日本を自画自賛し、他国を貶める書籍は「愛国ポルノ」とも「ヘイト本」とも呼ばれている。神奈川新聞は連載特集「時代の正体」の中で、この問題について分析している

「日本スゴイ!自画自賛の系譜」と題し、戦前の同様にあった政府やマスメディアの同様の風潮についてひもといてく連載コラムが、上でふれた琉球新報や神奈川新聞のほか、高知新聞や静岡新聞などの各地の県域新聞で一斉に連載されている

東京新聞はこの一連の問題に特に注目しており、第二次安倍政権成立ごろから、右派色のある政策や、ネットや市民活動の形で広がる「愛国カルト」の問題をたびたびコラムや特集欄で分析。たとえば書籍の問題なら、右派色の強い本を多く出している出版社について注目したスクープ記事などを報じている

中部地方のブロック紙中日新聞は、愛国・排外的な女性の増加を特集。インタビューなどをもとに「右女」と命名し、男社会に反発するように拡大する女性による右派系市民グループの風潮などを紹介した

最近、女性の保守的、タカ派的な活動が目立つ。歴史好きの女性を「歴女(れきじょ)」と言うのに倣えば、「右女(みぎじょ)」とでも呼べる

「愛国女性のつどい 花時計」もそう。ネットでつながる女性たちが街頭などで愛国教育や改憲を主張する団体だ。代表者の女性は「戦時中から日本は何一つ悪いことはしていない」と力説する。三年前に設立し、会員は三十歳代を中心に五百七十人まで増えた。

戦時中の従軍慰安婦問題で、日本の謝罪を求めた米国議会の決議に反対するネット運動「なでしこアクション」には、三万以上の署名が集まっている。

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