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風を食べて歩く奇妙な生命体、ストランドビーストが夢いっぱい

オランダの物理学者でアーティストのテオ・ヤンセン氏は、砂浜にいくつもの “風を食べて歩く” 奇妙な生命体を生み出しています。いつの日か、この奇妙な人工生命体「ストランド・ビースト」が浜辺で自力で生きているのを目にする日が来るかもしれません。

更新日: 2015年11月24日

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風を食べる生命体『ストランドビースト』

動力源は風。
風を受けて歩く、奇妙な “生き物”

「ストランドビースト」は、テオ・ヤンセンが1990年より手掛けるプラスチックチューブを使った“風を食べて動く”アート作品。

この奇妙な “生き物” は、オランダのアーティスト/物理学者、テオ・ヤンセン(Theo Jansen)氏の発明。

彼の手がけたもっとも最初の世代の動物は、鉄の骨格にポリエステルの皮膚をもったアニマルス・リノセロス・トランスポート(Animaris Rhinoceros Transport)です。このリノセロスは重さが2トン、身長が4.7メートルもありますが、人が一人で少し押して動かしてあげれば、後は風の力を借りながら進む事が可能です。

動力源は「風」のみ。
その動きは、まるで本物の生き物のようです。

テオ・ヤンセンが初めて製作したストランドビースト「リノセロス」

テオ・ヤンセンこの人工生物をストランドビースト(オランダ語で砂浜の獣)と名付けました。

テオ・ヤンセンが創るビーストたち

1948年 オランダ・スフェベニンゲン出身。
物理学を専攻するが、後に画家に転向。1990年に風を動力とする「ストランドビースト」の制作を開始。

テオ・ヤンセン氏はまるで生き物のように動くキネティックアートを制作しているオランダの芸術家です。

テオさんは、デルフト工科大学で物理学を専攻していた時から、徐々にアートの世界に入っていきました。

1990年、風力で動作するストランドビースト(ビーチアニマル:オランダ語で、砂浜を意味する”Strand”と生命体を意味する”Beest”の2語を繋げた造語。)の制作を開始。科学を利用した多くの芸術作品を作成している。

25年ほどの間、オランダのテオ・ヤンセン(Theo Jansen/1948─)は、全身全霊を新しい生命の創造に捧げてきた。

彼の創りあげた「ストランドビースト(Strandbeest=浜辺の獣を意味するオランダ語。英語だとbeach animal)は、遠目には巨大な昆虫や先史時代のマンモスの骨格に見えることもあるが、柔らかいプラスチック・チューブに粘着テープなど現代の工業化時代の素材でできている。

砂浜にビーチアニマル達を並べてレースをしたりして、足の速い固体、安定した動きをする固体、より効率よく動く固体、重いものを運べる固体、等をハイブリッドし続けました。

こうした構造はプラスチックのフレーム自体がデータであり、テオ・ヤンセンはこのフレーム構造事態をDNAと呼んでいます。 また、神経系として透明のチューブやゴム紐等によって風を捕らえたり、方向性を決める知覚機能も備えてあります。

テオ・ヤンセンのビースト機構 解説図。
すべての動作が中央の動力源によって動いている。

コンピュータ上でモデリングしてみたり、プロトタイプを作って、動きを試してみたり、試行錯誤の上で、やっと作品になる。

無骨なんだけど、美しい。
この美しさは人にしか感じられない美しさかもしれない。

テオ・ヤンセンの夢

「いずれは砂浜で彼らが自力で生きていけるようにしたい」
テオ・ヤンセンの夢は大きい。

イーペンブルグの研究室で、ヤンセンは生物進化の歴史を学び続けている。それは、新世代のビーストたちにより大きな能力をあたえるためだ。彼の夢はいつの日か、風を食べる生き物たちが自ら進化し、自然のサイクルに溶け込んだ新しい生物の一種として、地球に同化して生きる術を学ぶことにある。

テオさんが創造主ともいえそうなこのアニマルス・ペルセピエーレが、風を受けて羽ばたかせ、風を食べる様子は、とても“嬉しそう”にも見え、蜘蛛かムカデのごとく沢山の足をモソモソさせて砂浜を歩く様子は、遠い過去への郷愁も帯びて、詩的な雰囲気すら醸し出しています。

彼の動物達がこうも生命を感じさせるのは、科学と自然と芸術を、極めてアナログ的に一歩一歩、自然な融合体として実現させているからかもしれません。

わたしはこの人工生物を見たとき、小さな頃に感じた、キラキラした気持ちを思い出しました。テオ・ヤンセンはこの生物を通じて、何を表現しようとしているのでしょうか? これを目撃してしまったあなたは、何を感じるのでしょうか?

産みの親、テオ・ヤンセンはただの器用な発明家ではありません。彼は進化論について研究し、また持続可能な社会の具現化のためにストランドビーストを生み出した

「私はストランドビーストの群れが、彼ら自身の力でビーチで生きていけるようにしたい。」
テオ・ヤンセンはそう語っています。

2015年の最新作「Duabus Caudis」。
両サイドに名前の由来である上下に動く尻尾を備えたことで、直進歩行のみ可能であった過去の作品と異なり、進行方向を変える事が出来るようになった。

“進化の歴史” や今後の夢についてTEDで語るテオ・ヤンセン。
日本語字幕付き。必見です!

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