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東芝 不適切な会計処理が発覚

大手総合電機メーカー・東芝で不適切な会計処理が発覚しました。原因となった「工事進行基準」って何?

更新日: 2016年05月08日

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nanapippiさん

不適切な会計処理が発覚

東芝、インフラ工事で不適切な会計処理 決算発表を延期

東芝は8日、2015年3月期決算の発表を6月以降に延期すると発表した。4月に一部のインフラ工事で不適切な会計処理が判明し、社内で調べたところ他の工事や事業にも不正の可能性が広がったためだ。

東芝、不適切会計で過年度訂正の可能性 外部の調査委を設置へ

東芝は8日、会計処理が適切でなかった疑いにより、社内で事実関係を調べていた問題で、一段の調査が必要になったことから、外部の有識者で構成する第三者委員会を設置すると発表した。結果によっては、2013年度以前の決算訂正に至る可能性が発生している。

これにより東芝は、2014年度の業績予想を取り消し、未定に変更した。これまで未定としていた期末配当についても無配に修正。

今回の東芝では、証券取引等監視委員会に届いた内部通報がきっかけで発覚しました。

不適切な会計処理の内容

「工事進行基準」とは?

主に建設業で使用される、売上を計上するための基準のひとつ。

「工事進行基準」とは、工事契約に関して、工事収益総額、工事原価総額及び決算日における工事進捗度を合理的に見積り、これに応じて当期の工事収益及び工事原価を認識する方法

つまり、工事が途中であっても決算日がきたら売上を計上してしまう、ということ。
その際、工事全体のうち、どれくらいまで完成しているか、という進捗率を見積もって、売上を計上します。

なお、工事進行基準と対になる考え方が、「工事完成基準」です。
工事完成基準では、工事が完成したときに売上を計上します。したがって、工事の途中で決算日を迎えても、売上を計上することはありません。

工事進行基準は、日本では多くの企業で採用されています。

一般的には、案件ごとに工事進行基準と工事完成基準のどちらを使うかを判定したうえで、それぞれ会計処理を行っています。

工事進行基準のメリット、デメリット

大型の工事では、完成まで何年もかかることがあります。

工事進行基準を採用すれば、工事の進み具合に比例して売上が徐々に計上されていくので、その年の業績を適切に表すことができる、と言えます。

工事がどこまで進行しているか、については見積りの要素が多く含まれます。
また、工事原価総額(最終的に完成までにかかるコスト)についても見積りの仕方によって大きくぶれる可能性があります。

そのため、会社が意図的に売上や利益を操作しやすい、と言えます。

そもそも工事進行基準は、会計士の間ではいわく付きの“危ない”会計処理方法である。なんせプロジェクトの進捗の判断にさじ加減を加えるだけで、簡単に売上や利益を操作できる。たとえ悪意がなくても進捗状況を見誤れば、たちまち間違った財務諸表が出来上がる。

工事原価は金額も明細も膨大で、中身がよくわからないためです。工事間の工事原価の付替えや工事に関係ないものが 原価に突っ込まれていても、なかなか見つけることができません。

経営者は、早めに収益認識を行おうとする傾向があり、進捗度や諸々の見積費用を不正に操作してしまうのです。

一般的に社長をはじめとする経営陣は、自分がその座についている間に業績を良く見せたいという思いに駆られます。その結果、損失を適切な時期に計上せず、先送りしてしまうのです。

影響は大きい

当初、不適切会計の疑いは、東芝単体のインフラ案件の会計処理が発端だったが、調査対象がグループ全体に広がり、すでに東芝テックなどの連結子会社は決算発表を延期している。

専門家からは「意図的であれば粉飾決算だ」と批判の声があがっている。

東芝の事業のうち、インフラ関連部門の割合は約25%です。全体では7兆円近くの売上げがありますから、全社的に杜撰な会計処理が行われていた場合、経営上のインパクトは極めて大きなものとなるでしょう。

発表資料によると、これまでの調査で14年3月期以前の過年度決算を修正する可能性も生じている。

過去に発表した決算を訂正するとなると、その作業は膨大となるうえ、それが終わらないと今年の決算も発表できません。

有価証券報告書を6月末までに提出できなければ、東芝株は東京証券取引所の監理銘柄となる可能性がある。

監理銘柄とは、上場廃止基準に抵触するおそれがある銘柄について投資家に注意を促すためのものです。

株価も暴落

11日の取引では開始から売りが集中し、値幅制限いっばいとなる80円安の403.3円で寄り付き、大部分の時間帯でストップ安が続いている。終値も403.3円だった。

今回の事態により、どれくらいの影響があるのか公表されていないので、投資家も投げ売り状態。

巨額の課徴金

東芝の不正会計問題で、証券取引等監視委員会は7日、うその決算を公表した金融商品取引法違反に当たると判断し、東芝への行政処分として、課徴金として過去最高額の73億7000万円余りの納付を命じるよう、金融庁に勧告しました。

課徴金の金額は今までで最大だったIHIの約16億円を超えて、最大規模になる見通し。東芝はすでに引当金として84億円を計上している。

工事進行基準は売上の繰延から赤字の先送りまで自由自在…

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