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「アトピー性皮膚炎はアレルギー疾患」だと思い込んでいませんか?

アトピー性皮膚炎というと、「アレルギー」と当たり前のように思っている方が未だに多いと思います。マスコミの報道をみてもそうですし、医師たちもそう決めつけてしまっている方がいまだに多いように思います。でも実は、そうではないという考え方が医学界では主流になっているのです!

更新日: 2017年06月24日

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この記事は私がまとめました

アトピー性皮膚炎っていったい何?

アトピーという名前は 「場所が不特定」 という意味のギリシャ語 「アトポス」 (atopos - a=不特定、 topos=場所) から由来し、1923年 コカ(coca) という学者が 「遺伝的素因を持った人に現れる即時型アレルギーに基づく病気」 に対して名づけた。

そして、さらに10年後、ついに「アトピー性皮膚炎」という病名が誕生します。
名付け親は、アメリカの医師、ザルツバーガー。
彼は、かゆみや炎症が起こる皮膚炎と喘息やアレルギー性鼻炎がお互いに深く関係していることに注目し、この皮膚炎を「アトピー性皮膚炎」と呼ぶことにしました。

しかし!この病気には大きな疑問が・・・
アトピー性皮膚炎と診断された患者のうち、およそ3割の人は皮膚炎だけの症状で、喘息やアレルギー性鼻炎は起こしていなかったのです。
ザルツバーガーは、「アトピー性皮膚炎」の名付け親でありながら、その疑問に対する答えを導くことはできませんでした。

世界初のアトピー性皮膚炎診断基準

アトピー性皮膚炎の原因として、様々な説が現れ混乱する中、1980年オレゴン医科大学ジョン・ハニフィン教授とノルウェーの皮膚科医ゲオルグ・ライカ教授が世界で初めて診断基準を作成しました。
これが今でも世界共通の基準として使われています。

この診断基準の特徴は、「アトピー性皮膚炎=アレルギー」とは考えていないということです。もともと、アトピー性皮膚炎という名前を提唱したザルツバーガー博士は、この皮膚炎をアレルギーの一つとしてとらえたために、世界の研究家の多くもそう考えてきました。
しかし、ハニフィン教授は、食べ物やダニというのはあくまでも二次的な要因で、アトピー性皮膚炎を引き起こす根本的な要因は別のところにあると言います。

出典「アトピー治療最前線」NHK取材班編

「アトピー治療最前線」NHK取材班編  1997.2.20出版 より
  1996.5 カナダでの皮膚科国際学会を取材する
 この国際学会で討議されたテーマの一つは、アトピー性皮膚炎は,果たしてアレルギーなのかどうかということでした。アトピー性皮膚炎はこれまで、ある異物が体内に侵入する際、異物を取り除こうとする免疫機能が異常に働きすぎて、逆に体を痛めてしまう、アレルギーの一つだと考えられてきました。
 しかし、この基本的な考え方に疑問を投げかけたのが、今回アトピー性皮膚炎分科会の座長をつとめた、アメリカのハニフィン教授でした。
 これに対して、アトピー性皮膚炎は、従来通りアレルギーととらえるべきだと反論したのは、副座長をつとめたドイツのリンク教授です。二人の著名な研究者が繰り広げた議論は、双方の見解があまりにかけ離れていたために平行線をたどり、結論はでませんでした。しかし、アトピー性皮膚炎を単純にアレルギーだと考えて良いのかという疑問を会場の医師たちに投げかけることになりました。

アトピー性皮膚炎はアレルギー疾患ではないという論文も!

アブストラクト(要旨)
長年にわたって、アレルギーとアトピー性皮膚との関連性についての論争が繰り広げられてきた。我々は、この疾患の原因に対するアレルギー、IgE抗体を介する過敏性の寄与について再検討してみた。その結果現時点では、一部の患者の悪化要因になることは有るものの、アトピー性皮膚発症の主原因としてアレルギーが関与しているという証拠は乏しいと判断した。

Atopic dermatitis: Is it an allergic disease?
J Am Acad Dermatol. 1995 Dec;33(6):1008-18.
Anne R Halbert, FACDcorrespondence, William L Weston, MD, Joseph G Morelli,
MD Department of Dermatology, University of Colorado Denver, Colorado,USA.

「アトピー性皮膚炎」はアレルギーが原因なのか、そうではないのか、それ以降、医学界では、二つの考え方をめぐって研究が進められています。

アトピー性皮膚炎と食物アレルギーの関係は?

「アトピー性皮膚炎」の中に「食物アレルギー」があると捉えるのが①、「アトピー性皮膚炎」と「食物アレルギー」という別の病気があって、両方を発症している人がいると捉えるのが②、「アトピー性皮膚炎」は広い意味での「食物アレルギー」の中の一つの形であると捉えるのが③です。

患者さんには医師によってさまざまな説明がなされています。
かつてはどちらかというと皮膚科医は①を基本にし、小児科医は③を基本にしていることが多かったような印象があります。
しかし、今最も適切な考え方とされているのは②です。つまり「アトピー性皮膚炎」と「食物アレルギー」という別の病気があり、両方を発症している人がいると捉える考え方です。特に乳幼児では両方を発症する率が高く、0 歳の赤ちゃんでは半数以上が合併しています。ところが、3歳くらいになるとかなり減り、小学校に入るころには本当に少なくなります。

しかし”あの”ハニフィン教授がこれを否定する研究を発表しました!

慢性炎症性皮膚疾患は、既存の食物アレルギーの結果として生じるのではなく、アレルギーの発症よりも前に生じている可能性のあることが、新しい研究により示された。
今回の結論は、アトピー性皮膚炎(皮膚に赤み、ひび割れ、痒みがあるのが特徴)のみられる生後3~18カ月の小児を対象とした5年間の研究から得られたもの。研究の結果、対象とした小児の15%に、ごく軽度のものを含めて食物アレルギーのあることが判明した。皮膚疾患が重症である小児ほど、食物アレルギーを発症するリスクが高かったという。
米オレゴン健康科学大学(ポートランド)のJon M. Hanifin博士は「ほとんどの例で、食物アレルギー発症の前にアトピー性皮膚炎がみられている。乳幼児にアトピー性皮膚炎がみられたら、食物アレルギーのリスクがあることを親が心得ておくことが重要である」と述べている。

やっとNHKでもこんな説明を始めました!

食物アレルギーはアトピー性皮膚炎と合併するケースがよくあります。過去には「食物アレルギーがアトピー性皮膚炎の原因になる」という説が一部にありました。しかしこのケースは実際にはあまりありません。現在では反対に「アトピー性皮膚炎が食物アレルギーの原因になる」という説が有力です。

アトピーなんか飛んで行け!の会では20年以上も前に気づいていましたけどね(笑)

そもそもアトピー性皮膚炎はなぜ起こるの?

アトピー性皮膚炎の体質は遺伝子で決まっていますが、私たちの体には病気を抑える力が備わっています。病気の体質があっても病気を抑える力がしっかりしているうちは、病気は表面化しません。逆に体調が悪いと病気が徐々に表面化してきます。この微妙なバランスによって、アトピー性皮膚炎の経過はかなりの個人差がみられます。
《アトピー性皮膚炎では皮膚バリア機能が低下しています》

アトピー性皮膚炎の肌は皮膚を守る力(皮膚バリア機能)が弱いため、乾燥肌(ドライスキン)になります。乾燥した皮膚は外界の刺激に対してバリア機能が低下し抵抗力が弱いため、細菌感染やウイルス感染を起こしやすくなります。図14のように、正常皮膚では皮膚のバリア機能がしっかりと働いていますので、体外から体内に侵入しようとする化学物質や微生物をブロックしてくれます。また水分が体外に放出されるのも防いでくれています。しかし乾燥しバリア機能が低下したアトピー性皮膚炎の皮膚では、体外からの刺激物質が容易に侵入しやすいですし、また体内の水分も出ていきやすくなっています。

でも、アトピーの乾燥肌は生まれつきじゃない!

ええ??
アトピー性皮膚炎の体質は遺伝子で決まっているのなら、一生治らない??
ステロイド剤などでスキンケアをしながら一生付き合うしかないの??
そんなことはありません!
乾燥した肌ではセラミドという成分が少なくなっているのですが、これは治すことが可能です。アトピーなんか飛んで行け!の会では、食生活の改善によって、皆さん潤いのある肌に生まれ変わっています。

一方、東洋医学ではいろいろな病気は血の汚れが原因として、食生活の改善により治ると以前から考えています。

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