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フレッチャーイズムの提唱者、ホーレス・フレッチャー

フレッチャーはアメリカの一大富豪で四十歳まで独立独歩、一代で富を築きあげた。彼が四十になった時、体が太ってしまって右の物を左するのもいやになった。そして胃腸が悪いから食物がまずい。あのコックがへただ、別のコックを雇えというわけで、わざわざフランスからコックを雇ってみたが、どうしても食事がとれない。その後も物忘れ、不眠症、リューマチ等の老人病に侵される。そこで彼はコックが悪いのではない、自分の胃腸が悪い、ということに気がついた。

すぐに効果が表れたフレッチャーの噛む健康法

彼は胃腸をなおしたら料理もおいしくなるだろうというので、まずそのためには、噛むことから始めた。いわゆる咀嚼主義、一口の食物を食べるに、ドロドロになるまで噛んだ。そうしているとだんだんやせてきて、家族は心配するが、自分は実にいい気持で食物はおいしいし、ありがたい、という歓喜に満ちて咀嚼を実行した。次第に食の分量が減ってくるからやせてはいくが、やせるほど気分がよくなって、歩いても疲れなくなる、自転車に乗って見たら乗れるし、馬に乗っても乗れるというぐあいで、それから運動を始めてみると、若い時の運動は何でもできるようになった。これはおもしろいというので続けていったら、一食しか食べられないから、それでよろしい、ほしくなるまで食べまいと、そのまま進んでいったところ、肉も魚もいやになって、野菜が好きになってきた。そのとおり自分の欲するところに従っていったら、何でもできるようになった。

フレッチャーイズムの具体的な実践方法

フレッチャーが実践した要点は「咀嚼」「少食」「菜食」「シンプルな調理法」です。以下は食べ方に関する主なフレッチャーの実践した方法です。                    

 (1) 食事は、食欲が起きたときにとること。                        (2) 空腹でないときには、食事をとらないこと。
 (3) 愉快で、楽しい食事の時間をもつこと。                       (4) 食事の前や食事中にやたらに飲み物をとらないこと。
 (5) 食べたいと思うものを食べること。
 (6) 食べ物はよくかんで食べること。
 (7) 食べたくなかったら、途中でも食べることを止めること。

これらを実践することで、胃液が分泌され、腸の活動も活発になるため食べ物の消化・吸収が非常に効率よく行われることになります。また、下痢や便秘の治療にも有効です。空腹でもないのに食事をとると、胃液の分泌や腸の運動が不活発なために、消化・吸収が極めて悪く、また無理に血液を胃や腸に送るため、他の器官への血液のめぐりが悪くなり、不快感、不活発の原因ともなります。またフレッチャーは「百回噛みなさい」と言っていますが、それほどでなくとも良く噛んで食べる事が非常に重要です。

フレッチャーイズム 6大原則

さらにフレッチャーは絶対に守るべき事として6つの原則を挙げました。

(1)本当の食欲が出るのを待つ。
(2)最も食欲を訴え、かつ食欲の要求する有効な食物を選ぶ。
(3)完全に咀嚼して、食物を味わい尽くし、実際に飲み込まざるを得なくなってから飲み込む。
(4)楽しみながら味覚を味わい、他のことは考えない。
(5)食欲の起こるのを待ち、できるだけ食欲の示すものをとり、よく噛み、楽しむ。
(6)食事中はアルコールを飲まないこと。

噛む健康法12か条

さらにフレッチャーは噛む健康法にとって重要な12か条を記しています。

第1条
 腹が大いに減り、運動や仕事のあとに自然に出てきた食欲が、どうしても食べずにいられない段階になるまで、我慢して食べずにいたほうがよい。

● 第2条
 その時に食べる食品は、食欲の精神心理的な面も十分に頭に入れて、今最も欲しいものを選んで順番をたてる。その時、食品の取り合わせについては、厳密に学問上の原則を気にかける必要はない。

● 第3条
 口に入れた一塊(一口量)の食物は十分に噛んで砕いて、噛むうちに自然に出てくる唾液としっかり混ぜ、何度も噛むこと。そうすることで、飲み込みの反射が自然に働き、食道が開き、食物が流れ込む。口の中に残った分は、また繰り返し同様にするが、決して強い力での噛み過ぎや、過度に長い咀噛はしないこと。
 昔から「健康になるためには、水も牛乳も噛んで食べなさい」と言われているように、液体も、直ちには飲み下さず、唾液と混ざり合うように扱うこと。

● 第4条
食事の時には、ただ一心に食べることを楽しむこと。
「美味しいという感覚」を思うままに働かせて、それぞれの口に合うものを食べるがよい。食事中は精神を口の中に集中して、いわば「ゆっくり、ゆったり、よく噛んで食べる」ようにすること。
 何か気にかかることがあっても、食事中にはそれを一切考えない。気にかけないこと。
 ひどく忙しく、つめて頭を使うことがあったとしたら、その日だけ一食にしてもよい。
 仕事が終わってから食べる。もし、気がむしゃくしゃしたり、腹が立ったり、とても気持ちが沈んだり、何か悪いことがあったりした時には、一度ぐらいなら食事はしないほうがよい。そうした時は、食物が思うように体内で利用されないで身体の具合を悪くするから、気分の回復を待つ。
 今、口の中の食物がどんなふうに噛まれたのだろうか? 唾液がうまく混ざったか? さて、どんな味が出てくるのか? などと、そっと様子をさぐって食物に集中することを忘れてはならない。そうすると、唾液ばかりでなく、胃液の分泌も盛んになってくる。

● 第5条
 よくよく腹加減に気をつけて、たいていのところで止めておく。「うまい」といって、むやみやたらに食べない。「腹八分目」がよい。「腹八分は医者いらず」である。もっとも、フレッチャー式噛み方をすると、胃が自然に満足して、つめ込もうとしてもそうはならない。つまり、満腹感というものが自然に湧き出してくるから、もっとよい。

● 第6条
 以上の点をかたく守れば、食物は完全に消化する。わずかばかりの残り物ができても、ほとんど内臓をわずらわすことなく、糞便は力まなくても、そろりそろりと排泄される。まことに便利である。すなわち、便の量が減るということは本当にありがたい。

● 第7条
 それに排泄された便はあまり臭くない。多く食べて、ろくに噛まないで飲み込むと、腸内で細菌の働きが盛んになり、そのために大いに腐敗分解が行われるから、インドール、スカトールという臭み成分などができて悪く臭うが、フレッチャー式ならば大丈夫。

● 第8条
 食物の種類にもよるが、このように行われると、出る物も順調に降りてくる。

● 第9条
 便の重さは1日せいぜい40~50gぐらいである。しかし、食物繊維性の物を多く食べると多くなる。ただし、腐敗することが少ないため、腸内で毒素が生ぜず、有害な腸毒が血中に吸収されての自家中毒になることはない。したがって、脳の働きも向上するし、他の臓器も病気にかからないから、健康上どれほどよいかはかりしれない。

● 第10条
 食べる時には、なるべく汁物や液を避けるほうがよい。液体をとると、十分に咀噛ができないし、唾液が食物とよく混ざらない。食事時以外に水は飲むべし。

● 第11条
 馴れないうちは非常に根気がいるが、注意を集中し、がんばって一所懸命やれば、できないことはない。十分な唾液の分泌は「口内消化」の大切な要素である。「口内消化」にさえ十分に気をつければ、次の胃の消化液分泌も、その次もきちんと正しく行われる。

● 第12条
 「フレッチャーの噛む健康法」を実行してみたいと思う人は、はじめから過大な期待をかけないほうがよい。しかし、はじめが肝心。はじめたら少しずつ実行していくことである。しばらくしたら、一度は「ハタと壁に突き当たるところ」があり、不快感が生じるかもしれない。しかし、これは一時的なもので、これを越えることができれば、あとは忍耐と、この法則の注意点を十分に頭に入れて実行したら、きっと成功できる。

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