〈葬送の仕事師〉たちは淡々と仕事をしているかのように想像できる。だが、実際はギリギリのところで心の平衡を保っているのではないだろうか。そして、そのバランスが崩れることもある。

 ある納棺と復元のプロは、東日本大震災のとき被災地に派遣され、棺の蓋を開けた瞬間、遺体の口からいきなり体内に充満していた腐敗ガスと泥が噴射し、反射的に遺体に覆いかぶさった。「これしかできない」自分の無力さを痛感すると同時に、自分の仕事を続ける覚悟ができた、と振り返る。

出典【書評】 遺体が教えてくれる「生と死は地続き」という事実 | ガジェット通信

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