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ドイツで兄妹婚も合法化?日本も昔は兄妹婚に寛容だったらしい

ドイツでは、近親相姦を禁ずる法律がありますが、日本の刑法では既に撤廃されています。ところで、東南アジアから我が国に及ぶ範囲では、兄妹相姦の物語が明るさをもって語り継がれているのを知ってましたか?

更新日: 2015年07月20日

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motome-lifeさん

ドイツ政府の倫理委員会は、7月8日、血の繋がった兄妹または姉弟の結婚を合法化することに、賛成の意を表明した。

昨年、“双方の同意があった場合のきょうだい間の性的行為や結婚について、これまで適用されていた2年以下の懲役または罰金という刑罰はおかしい”との見解に至ったことが伝えられていた。

「現行法の兄弟姉妹間の近親相姦を禁止する法律の廃止」に25人の委員中、14人が賛成したというもの。

この声明が出された背景

ザクセン州のライプツィヒでパトリック・スチュービング(兄)とスーザン・カレゥスキー(妹)実質的な結婚生活を送っていて4人の子どもをもうけたことが2012年に発覚、兄が刑務所に入れられ、社会的に大きな波紋を投げかけたこと。

Patrick Stuebing
Susan Karolewski

2人は幼い頃に生き別れており、兄が24歳、妹が16歳の時に出会って惹かれあったが、ドイツの連邦憲法裁判所は兄に有罪判決を下した。

「兄妹であっても家庭を持つ権利はある」と主張するスチュービングはその後、2012年にヨーロッパ人権裁判所に上告したが、主張は受け入れられず敗訴となった。

今回の倫理委員会の声明では、近親婚によって障害児が生まれる可能性が高くなることは認めながらも、「それは刑罰に値するものではない」としている。

ところで日本では?

まず、刑法上では、刑罰規定はない!

わが国の現行の刑法は1880年に公布された旧刑法を改正して、1907年に公布されたものであるが、 その審議の過程で「日本近代法の父」と呼ばれているボアソナードにより近親相姦は社会のモラルに委ね、刑罰で禁圧すべきものではないとして削除された。

しかし、民法では、近親者間の婚姻の禁止している。

民法第734条第1項
直系血族又は三親等内の傍系血族の間では、婚姻をすることができない。ただし、養子と養方の傍系血族との間では、この限りでない。

つまり、兄と妹、姉と弟、おばと甥、おじと姪は結婚できないが、父母や祖父母の養子、養親の実子等義理の関係であれば結婚できる。

でも日本では、兄妹相姦が民俗的にタブーではない

塞の神(さいのかみ)(道祖神)は一般に石造の男女像で、この男女は夫婦であるとされているが、しかも、この男女はしばしば兄妹であるとされ、時には父娘であるとされ、兄妹相姦あるいは父娘相姦の物語が伝えられている。

では何故、塞の神の男女が兄妹にして夫婦であるとされるのか。一般には塞の神の神話的根拠となっているイザナギ・イザナミの二神が兄妹にして夫婦であるためであると考えられている。

では何故、塞の神に兄妹相姦の物語が付随するのか。それには、まずは、前提として、兄妹相姦を必ずしも社会的禁忌としない民俗的土壌が存在したと考えねばならない。この見地に立って見る時、東南アジアから我が国に及ぶ範囲では、兄妹相姦の物語がある種の明るさをもって語り継がれていることが注目される。

宇治拾遺物語・今昔物語

宇治拾遺物語の第56話「妹背島の事」、および今昔物語の第二十六巻第十話「土佐国妹兄、知らぬ島にゆき住めること」に、いずれも同じ内容で、土佐の妹背島の始祖物語として兄妹婚の話を記している。
 すなわち、男の子と女の子の二人の子供を持っていたある夫婦が、自分の在所から遠く離れた浦に持っている田圃の田植をするために、小舟に稲苗、食料、農具、鍋釜などを乗せ、あわせて、子供たちも家に残すことが出来ないので一緒に乗せて出かけた。そして、田圃のある村の海岸に舟を着け、子供たちを舟荷の番として船の中に残したまま、田植を手助けしてくれる人たちを集めに行っている間に、潮は満潮になり突風も吹き出して舟は沖へ押し流され吹き流されてしまう。やがて舟は南の沖の無人島に漂着する。帰るすべもない兄妹はそこで健気にも田を作り小屋を作って自活を始める。そして、兄妹は夫婦となり沢山の子供を作り、子孫が増えてゆくことになると云う物語である。

西南諸島の近親相姦の伝承

兄妹婚、兄妹始祖伝説は奄美・沖縄・宮古・八重山などの南西諸島でも数多く伝えられている。

(八重山諸島鳩間島)
鳩間島を大津波が襲い、兄妹だけが島の高い所へ逃げて助かる。やがて津波が引き二人は里へ降りていったが、急坂で先を行く妹が石につまずいて倒れ、後を行く兄も倒れた妹につまずいて妹の上に倒れて結ばれた。妹は兄の子を生み、更に子孫が栄えた。

(奄美徳之島)
ウトウンジャマエー(兄妹穴)という鍾乳洞に仲の良い兄妹が住んでいた。二人は交わって多くの子供を生み、島の始祖となった。

妹背(いもせ)

このような伝統を引き継いで、日本では、よく知られているように、「いもせ」という語が(1)兄と妹、あるいは姉と弟、(2)夫婦の2つの意味を持っています。古代史においても兄妹婚はざらであり、特に異母兄妹の結婚は枚挙にいとまがないようです。

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